呼び方呼ばれ方
ふと思い出したことがある。
高校2年生のときの話。
現代文の先生がとある男子生徒を指名した。そのときの呼び方に、ちょっとだけ教室がざわついた。「○○さん」
「○○さん(笑)」という反応をしている生徒もいた。そのときは私もびっくりした。でも先生は全く動じず、表情ひとつ変えることなく授業を進めた。
これまで、男子生徒は「○○くん」で女子生徒は「○○さん」だと思っていた。実際、その先生以外に男子生徒をさん付けで呼ぶ先生はいなかった。だから、それが当たり前だと思っていた。
その先生の授業を受けたのは1年間だけだったけれど、先生は1年通して「○○さん」を貫いた。クラスメイトも慣れたのか、それに対して何か言う人は誰もいなくなった。
大学生になると、男女関係なく「○○さん」と呼ぶ先生が多くなった。初めどう思ったかは覚えていないけれど、今ではそれに慣れている。
ある日、いつもは「○○さん」と呼んでいるイメージがあった先生が、とある男子学生を「○○くん」と呼んだ。違和感があった。
…なぜだろう??
そのときに思い出したのが、現代文の先生のことだったのだ。
大学生になって、高校生のときとは正反対の違和感を抱いた。不思議なものだ。
これまで、色んな先生から色んな呼び方をされてきた。「(下の名前)さん」「(下の名前)」「(苗字)さん」「(苗字)」、たまに「(下の名前)ちゃん」。でも大学生になってからは「(苗字)さん」だけだ。そういう人は多いのではないか。
同じようなことで最近思ったのは、女子同士はそこまで仲が良くなくても同学年なら「○○ちゃん」って呼ぶよねってこと。そこまで親しくなくてちょっと喋ったことあるくらいの子から「(下の名前)ちゃん」と呼ばれたときに思ったことだ。
こう書いていたら思い出したことがある。高校生のとき、クラスメイトの男子からはだいたい「(苗字)さん」と呼ばれていた。でも、2年生のときだけはクラスの一部の男子(いわゆる陽キャ)から「(下の名前)ちゃん」と呼ばれていた。
どちらの場合も、「(下の名前)ちゃん」って呼ばれるのは嬉しい。
色々思い出したことを書いていたら、まとまらない文章になってしまった。
ひとことで言えば、呼び方呼ばれ方って不思議だなってこと。あと、難しいなってこと。
最近は小学校とかでさん付けが推奨されていると聞く。さん付けは距離を感じるから、私はちょっと…と思ってしまう。
でもそれによるメリットも、それが必要な場面も、あるのだと思う。