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あなたが幸せになることが、周りを幸せにする。

私は、子供の頃から、恵まれた環境で育ってきた。世田谷区のー軒屋に住む、一人っ子。幼稚園から私立に通い、高水準の教育を受け、日本を代表する名門大学を卒業した。人に言わせれば、いわゆる「お嬢様」なのだろう。

しかし、この恵まれた環境に育ったと言う事実が、成長するにつれ、「罪悪感」に変わっていった。私は大した才能も無いのに、運良く恵まれた環境に生まれてしまって、申し訳ない。もっと頭が良くて、正義感が強くて、行動力のある人が、この恵まれた環境に生まれたら、どんなに世界は良くなるだろうか。

人が得られないものを、簡単に手にできてしまう自分が申し訳なくて、わざと辛い道を選択したり、自分を追い込んだりした。

頑張りすぎて、心が壊れそうな時も「自分は恵まれているんだから、文句なんて言ってはいけない」と自分に鞭をうった。恵まれた私を羨み、妬む幻想の群衆に、後ろ指を指されないよう、静かに、苦しまなければならないと思った。

私には、幸せになる資格なんて無い。そう思うことさえあった。

何かを得るためには、苦しみを経なければならないと、誰が決めたのだろう。苦しみを我慢することを賞賛し、苦しみから逃げることを蔑む。「苦しい過去があるから、今がある」。そんな成功話を、何度となく聞かされた。

しかし、人生に苦しみは本当に必要だろうか。幸せを得るためには、苦しまなければならないのだろうか。

それは、違う。人生は、苦しむためにあるのでは無い。目の前に、幸せがあるなら、それをつかめば良い。

だから、自分を変えたかった。でも、「恵まれていることへの罪悪感」がまた邪魔をした。

そんな時、1冊の本に出会った。「いつも自分のせいにする、罪悪感がすーっと消えてなくなる本」。

この本は、様々な問題を引き起こす心の中の「罪悪感」を手放す方法を説明している。

その中で、私の心に残った3つの方法を紹介する。

①自分が幸せになったら、喜んでくれる人を思い浮かべる。
私が幸せになったら喜んでくれる人は、母だ。母は、私の幸せを誰よりも望んでいて、私が不幸になれば、彼女を深く悲しませることになるだろう。愛してくれる大切な母のために、幸せを選択しようと思えた。

②謝るのではなく、感謝する。
罪悪感を持っているとつい、謝りたくなる。しかし、「ごめんなさい」の代わりに「ありがとう」を伝えてみると、罪悪感が癒され、自分で自分を許すことができるそう。恵みを申し訳なく思い、受け取らないのではなく、深く感謝して、全身で受け取ってみようと思った。

③今、そのままで幸せになれることを知る。
人は幸せを得るために、努力を続けている。幸せになろうと、自分を変えたり、環境を変えようと頑張っている。私もその一人である。でも、周囲にある沢山の愛に目を向け、それに感謝することで、実は、今すぐに幸せになれるのだ。

毎日の中に、愛を見つけ、感謝して、幸せを感じる。私が幸せを感じることで、私の周りにいる人も幸せを感じる。

自分が幸せになり、周りを幸せにする。それが幸せな人生で、そんな生き方をして良いと、するべきだと思った。


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