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古典文法のテストで赤点取ってた女子高生が、ガチで文法勉強し直した結果


#最近の学び

「先生は、高校生のとき古文得意でしたか?」

私はいま、高校で古典を教えている。生徒からこんな質問を受けたのは、文法について解説しているときだった。

古文を専門として、うっかり人より少し長く大学にいた私。そして今もこうして古文を生徒に教えている私。

多くの生徒は「得意だったよ」という答えを想像しただろうと思うが、私の答えはこうである。

「あ〜〜〜、あんまり得意じゃなかったよ…」

「え、そうなんですか???」

そうなのである。中学まではなんか雰囲気で読めていた古文(そして、よくわからなくてもとにかく解説を読み込めば解けた和歌…)は、高校に入ると途端に姿を変える。

「古典文法」との出会いである。

「古典文法」という授業が週に1回あり、そこではまじで古典文法しかやらなかったんだけどまぁ苦痛だったんだよね……同じ人いるよねきっと笑

そもそも、それまで大して勉強もせずに国語のテキストを読めてた人間だったので「文法なんて勉強しなくたって問題ないっしょ」とすら思っていた。これがいけなかった。

5月に行われた、文法の小テスト。そこで私は生まれて初めて、受け取ることになります。そう……

「追試」へのチケットを……(ゴゴゴゴゴ

当時すでに国語の先生になりたいという夢をもっていた私にとって、これ以上の衝撃はなかった……!

数学でも化学でもなく、国語で追試!

そしてさらに、古文の本文もなんかうまく読めなくなっていった……元来の国語への愛である程度は取れたけど、もう一歩伸びないのだ。

「ま、まぁ…私がなりたいのは、国語の先生。古文の先生ではないし……」(見苦しい言い訳!)

そんな私の回避行動を見抜いたのか、あるとき、担任の先生が私に言った。

「古文は外国語と同じようなもん。そして、古文はみんな高校に入ってから詳しく習うから、スタート地点は一緒。つまり……古典ができるヤツは、努力のできるヤツということだ」(意訳)

努力のできるヤツ!

つまり私はいま、努力できてないヤツ!

(アーニャ風で読んでください)

この言葉が、「努力している自分」が大好きだった私のハートに火をつけた。努力できるヤツになりたかった。「猪狩は努力できるヤツ」と、担任に認めてほしかった。

今思うとまんまと手のひらの上で踊らされてた感じはするが、私はそこから「努力」することに決めた。

とはいえ、どこから手をつけたらいいか…と考えて、私が選んだのは「古典文法」だった。

なぜか?

国語の勉強というと、読解力をつけるために本を読もう★とか、たくさん問題を解こう★とか、ふわっとしたものが多い(と当時の私は思っていた)

そんな中において「勉強すれば確実に点が取れて、さらに読解の力も上がるもの」は……古典文法だ!と考えたのだ。

予習のときに、全ての文章を品詞分解。
シャーペンで横に品詞を全部書いた。
そして、授業のときに答え合わせ。
間違っていたら文法テキストで確認してメモ。

これを愚直にしばらく繰り返した。

その結果……

めちゃくちゃ古文得意になった

いえーい!!!!!

最初こそ全てに品詞を書いてたけど、よく出てくるものはもう書かなくても「またこれだ」ってわかるようになった。先生がいつも解説するのこれだ、つまりこれは大事だしテストにも出るかもしれない、というのも見えるようになった。

そしてそのメンタリティで高校三年で『源氏物語』に出会い、そこから古文沼にハマり込んで今に至るのである。

「古文の先生になるわけじゃないし、別にできなくても問題ないでしょ」とか言ってた人間とは思えない変容ぶり。これだから人生ってわからないよね←

そんなわけなので、生徒から「得意だったか」と問われたら「得意ではなかった」と答える。

だが、得意ではなかったからこそ、私は古典文法が大好きである。授業とあらば「これはまぎらわしい語の識別になってるやつですね〜〜〜最高ですね〜〜〜こんなの絶対テストに出るやつ〜〜〜」とゲヘゲヘしながら解説しちゃうよね。

そして、得意ではなかったからこそ、古典文法とか、まぎらわしい語の識別とか言われると「いやだ、難しそう、覚えなくても雰囲気でいけるっしょ」と突っ込んでいきたくなる気持ちもわかるわけ。

苦手な人ほど、愚直に一歩一歩、基本を押さえる。ぐっとこらえたその先に、綺麗な景色が待っている。

高校生のときの私が教えてくれたことだ。

勉強頑張りたい、得意になりたい、そういう想いを持っている生徒たちがいたら、全力で手を差し伸べたいって思う。

今苦手なそれも、来年には得意になってるかもしれない。自分の専門になっているかもしれない。そんな「なんにでもなれる」パワーを、ひとりひとりが持っているんだから。

そんなことを考えていて、思う。

私だってそうだ。何歳になったって、学ぶことばかり。「ライターになんてなれるわけない」って思ってた数年前の私は、今の私を想像できてない。

30すぎたって、「なんにでもなれる」のかもしれない……いや、違うね。何歳からだって、なんにだってなれるんだなぁ。

高校生のときの私。
30過ぎの私はこんな感じだけど、どうですか。

あなたの選んだ道が、いまここに繋がってるよ。

「先生は、高校生のとき古文得意でしたか?」
そんな生徒の問いからの、「最近の学び」でした。

ちなみにですが、夫は「文法なくても問題解ける」と豪語している特殊タイプです。文法大好きマンからすると「文法勉強しろよぉおお」と言いたくなるけど、読めるならなんでもいい、とも思いますね。楽しく古文読めることが大事!笑


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古典文法で人生変わる人が増えないかな?と思って、最近アカウント動かし始めました。

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