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様々な名前を見ている保育士から、名づけのポイントをご紹介!

 【名前は親から子どもへの最初のプレゼント】という言葉を、みなさん一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。十月十日、お母さんのお腹の中で過ごしてきた大切な大切な赤ちゃん。素敵な名前をつけてあげたいですよね。
初めてにして一生に一度の大イベントである名づけ。今回は、保育園・幼稚園に勤務していてたくさんの名前を見てきた私が、様々な目線から名づけのポイントについて書いていきたいと思います!人生でたった1人しか正しく読んでくれたことのない名前である私の悲しい体験談(!)もありますので、ぜひ読んでみてくださいね。お子様の大切な名前をつける参考になれば幸いです。

<このnoteは『COTETE Labo』掲載記事です>

お子さまのための素敵な名づけのポイント!

 響きから決める、画数から決める、思い出の場所から決める…など名づけのヒントは雑誌や名付けの本、素敵なサイトさんがたくさんありますので、この記事では保育士目線、そして自らの体験談を元にポイントを紹介していきたいと思います!

ポイント 1 由来を説明できる名前に

 私が小さい頃、そして息子たちが小学校2年生頃に学校で自分のおいたちを調べる授業がありました。その際に、自分が生まれたときのエピソードや、自分の名前の由来を調べてくるという宿題が出る場合があります。また、もう少し大きくなったころに「どうして僕(私)の名前は○○なんだろう」と思い、子どもに質問される場合もあります。そのときに、ぜひ由来をしっかりと答えてあげてほしいと思います。
 「こんな響きが好きだったから」「こんな風な人になってほしいと思ったから」「とてもいい画数だった」そんな理由で十分なんです!「あなたの顔を見たら、ふと思い浮かんできたのよ」それも素敵な理由だと思います!しっかりと答えてあげることで、自分は生まれたときからずっと大切にされていたことに改めて気付いたり、自分を好きでいる気持ちを持つことができ、自己肯定感にも繋がっていくのです。

ポイント 2 パソコンやスマートフォンなどで変換してみる

 候補が決まったら、パソコンやスマホなどでその名前を変換してみましょう。すんなりと表示される名前でしょうか?ぱっと見同じように見える、紛らわしい漢字はありませんか?
 名前は、自分で使うときはもちろん、役所など公の場所や学校、受験のとき、就職した先など他の人が入力する機会がたくさんあります。そのときに間違った漢字で書類が作られてしまい、その都度訂正をしてもらうということがあると、不便に感じることがあるかもしれません。保育園・幼稚園では、ひらがなで書くことがとても多いためあまり気づくことは少ないかもしれませんが、大きくなるにつれて漢字のみで表すことが増えていきます。長い目で見て不便がないお名前にすることがポイントです。

ポイント 3 どんなあだ名で呼ばれる可能性があるかということも考えてみる

 先日、あだ名についてのニュースがありました。学校生活であだ名が禁止になったり、男女問わず“さん付け”になるなど、昔とは違ってきている部分もあります。しかし、親しくなるとあだ名を使うこともあると思いますので、どんなあだ名になるかをイメージしておくといいと思います。
 保育園・幼稚園でも親しみを込めてあだ名を使っている先生もいました。(あだ名が禁止の園もあります) 例をあげると

りゅうのすけくん→りゅうちゃん
あきらくん→あっきー
りんかちゃん→りんりん

などです。後から“ちょっと苦手なあの人とニックネームがかぶってしまった!”なんて気付いてしまうとショックなことも。(笑)
 また、「増田→まっすー」など苗字のほうがあだ名をつけやすい場合もあり、名前で呼んでほしい場合は呼びやすい・覚えやすいお名前にすると良いかもしれません。このようにあだ名がつく可能性も考えてみましょう。

ポイント 4 名づけランキングも見ておく

 最近ではインターネットで調べると様々な名づけランキングが載っています。保険会社さんが発表していたり、育児雑誌が発表していたり。季節ごとに集計されているものもあり、以前よりずっと調べやすくなっています。
 ちなみに、保育園や幼稚園では、クラスや園の人数にもよりますがランキングに登場するような名前の子はやはり数人みかけます。私たち保育士は、同じ名前のお子様がいても、全然気になりません。しかしご家庭によって、ランキングに載る名前は嫌、ランキングに載るような名前がいいなど様々だと思いますので、候補を決める際に調べておくことがおすすめです。

ポイント 5 どんな名前になってもその名前を大切にする

 これが一番大事なポイントだと思います。話し合った結果、最終的にご主人の決めた名前になった、おじいちゃんが決めることになった、お寺や占い師さんにつけてもらったなど、ご家庭によって事情は様々あると思いますが、お名前が決まったらその名前をしっかり大切にしてあげてください。
 「本当は別の名前がよかった」とお子様に言うのはやめましょう。また、兄弟で「あなたの名前はパパが付けた(から気にいっていない)」「お兄ちゃんの名前はママがつけた(から気にいっている)」と比べるような発言もしないようにしましょう。

保育園・幼稚園でのお名前エピソード

 ポイントを5つご紹介したところで、実際の体験談やエピソードをご紹介していきたいと思います!

読めない名前の子って先生から見てどう?
 私が見て来たお名前の中には、いわゆるキラキラネームと呼ばれる子もいました。響き自体はありふれているけれど、漢字が難しかったり当て字だったりで、一目で読めない子も多くいました。入園願書や書類を見て「変わった漢字なんだなぁ…!」と思ったり、フリガナを振っていない名簿を見て全く読めなかった経験もあります。
 しかし、保育園や幼稚園の先生たちは、変わった名前であったり一目で読めない名前であっても、それだけで可愛がらなかったり、偏見を持ったりすることは一切ありません。裏で「あの子の名前ってさ~」ヒソヒソ…ということもありませんので安心してくださいね♪

正直なところ不便なことはある…!
 前に書いたように偏見を持ったりすることはありませんが、正直なところ、パソコン打ちで苦労することは多々あります…(笑)お名前の読みで漢字が変換されず入力できなくて、その漢字の別の読み方もわからずパソコン上にその漢字を出すことができない場合もあります。他の先生に「この漢字って何て打ったら出てきますかね…?」と聞いたり、手書きから検索の機能を使ったり試行錯誤をしながらなんとか表示させていました。また、名前を打つのは慣れている担任の先生だけではないので、普段あまり関わらない他の先生や園長先生が困ることもありました。将来的にお子様自身が困ってしまうこともありますので、パソコンやスマートフォンで確認することをおすすめします。

同じ名前の子がいると、紛らわしい?
 同じ名前の子がいても、先生たちはあまり気にしていません。伝達事項の際など間違えないようにクラス名とフルネームを使うことが多いため、名前だけで間違えてしまうことはないでしょう。
 同じ名前のお友達がいた場合、年少組の最初の頃はこんがらがってしまう子どもは見かけますが、クラスに慣れると間違えてしまうことはほとんどなくなります。同じ名前だからと気にしている様子はほぼ見られず、同じ名前ということを喜び合い仲良くなる姿も見られました。他の子と同じ名前をつけることはあまり気にしなくていいと感じます!

実体験 名前で苦労した体験談

読めない名前だった 
 私の名前は、人生の中でたった1人しか正しく読んでくれたことがありません。高校のときの国語の先生で、初の授業でさらっと私の名前を呼んでくれたことに対して、とても驚き感動したのを今でも覚えています。出席をとるときに先生誰もが詰まってしまう新学期が悲しかったです。
 更に、元主人の苗字も読めないものだったので、結婚によって苗字も名前も読みにくいものになってしまいました。病院など看護師さんが「次の…えっと……?子…さん?」と困っている様子を何度見たことか。毎回、そろそろ私の順番だなと身構えていました。苗字も名前も読んでもらえないことにとても悲しく思いました。苗字はどうにもなりませんが、せめて名前は読みやすいものがいいなぁと思ったものです。そして何より、すんなり読んでもらえないことがとてもストレスでした。

おまけに由来もなかった!
 読めない名前だとしても、私の名前にはこんな素敵な由来があるんだ!こんな願いがこめられているんだ!そう思えたなら、自分の名前が好きだったかもしれません。しかし、私の名前には由来がありません。響きにこだわったわけでもなく、画数を調べてくれたわけでもありません。いい意味の漢字でもありません。
 自分の名前の由来を母に聞いたときのこと。「お父さんが勝手におじいちゃんに頼んじゃった」「お母さんは気にいってなくて、他につけたい名前があった」「最初は別の名前だったんだけど親戚の子とかぶるから急遽考え直してもらった」それを聞いて、自分の名前をとても残念に思いました。

【名前は親から子どもへの最初のプレゼント】という言葉が辛かった
 そんな経験から【名前は親から子どもへの最初のプレゼント】という言葉を聞くと、「自分は親に名前をつけてもらっていない」というところが心に引っかかるようになってしまいました。
 これは、名前は親がつけなければいけないと言っているわけではありません。両親以外がつけることにより、様々な人に愛されていたと実感するきっかけにもなるでしょう。しかし、ポイント5にあげたように、一度決まったらそのお名前を大切にしてあげてほしいと思います。間違っても「気に入っていない」なんて言わないであげてください。お子様が自分自身を否定されているような気持ちになってしまうかもしれません。

最後に…

いかがでしたでしょうか?
私も子どもたちの名前をつけるときは、ひらがなで書いてみる、漢字で書いてみる、早口で言ってみる(笑)、ローマ字で書いてみる、数日開けてもう一度考えてみる…など様々なことをしましたが、とても懐かしく感じます。
名づけで悩むのは、長い人生を見るとほんの一瞬。大変ですが、たくさん悩んだことも懐かしく思えるときが来るはず。
ぜひ、気に入った名前を付けてあげてくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました!!

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