見出し画像

海亀と泳ぐ

インドネシアのブナケン島に来た目的はシュノーケリングですが、このエリアはそもそもダイビングで有名で、宿泊しているゲストハウスの宿泊客も、私たち以外はみんなダイビングが目的で来ているのです。

残念ながら、今の時期は雨季にあたり、毎日曇り空、雨続きなのですが、オフシーズンとはいえ、ゲストハウスはほとんど満室。ここで少し、同じゲストハウスの住人を紹介しておきましょう。

私たちがここにやってきた二月四日(土)から泊まっている客は、フランス人夫婦一組とイタリア人男性二人、中国人の男女一人ずつ、そしてカナダ、ケベック州から来ているカナダ人男性一人です。

フランス人夫妻は定年退職後のカップルで、ベジタリアン。夫のアランはちょっと気難しいところがあって、よくブツブツ愚痴をこぼしていますが、にこにこしているときもあります。妻のYはいつも私に向かってにっこり笑いかけてくれる素敵な女性。

イタリア人男性二人、海坊主とアントニオはゲイカップルなのかなぁ。でも、彼らとよくいっしょにいる中国人女性のアイビーはそういうことは全然気づいてないと思う。彼らはほとんど英語ができないのだけれど、二人とも明るくて、インドネシア人のスタッフとも仲が良い。

中国人のアイビーは、私たちが来る前日に着いたらしいです。下手をすると一見二十代に見える彼女は、実は五十歳。中国では五十歳で定年退職だそうで、彼女も会計士の仕事をリタイヤして初めての海外旅行なのだとか。広州出身だから北京語以外に広東語も話せるが英語はほとんどできないらしい。

もう一人中国人がいて、Yvanという男性です。最初、アイビーと一緒に旅行している人かと思ったら違ってて、このゲストハウスに一人ですでに二十日以上宿泊している長期滞在者。中国のハワイと称される三亜でダイビングインストラクターをやっているらしい。ブナケン島で四回ダイビングしてもう十分ということで、毎日素潜りで魚を獲っては調理してくれます。彼も英語はあまりできないが、アイビーよりは分かるみたい。

アイビーもYvanも、中国がゼロコロナ政策をやめたとたんにさっさと中国を出国した人たちです。

ケベック州から来ている男性はダイビングもするけど火山にも興味があるようです。インドネシアは火山が多い国でもあるのです。彼はケベックでズワイガニ漁に携わっているといいます。毎年二ヶ月仕事をしたらあとの十ヶ月はお休みなのだとか。なんて素敵な働き方。

そして、二月六日(月)に新しいゲストが三人やって来ました。スイス人カップルとアイルランドからの男性一人です。

ここから先は

1,927字 / 1画像

世界周遊プラン(停止中です)

¥1,200 / 月
このメンバーシップの詳細

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?