理系学生が図書館司書を勉強して良かったこと
「私が司書を学ぼうと決意するまで」はこちら。
2021年5月から2022年1月まで近畿大学通信教育学部で学習し、司書資格を取得しました。本業の大学では卒業研究をしていたので、両立に悩むことも多かったですが、それでも取得したらあった!というメリットについて書きます。
文献調査法が研究に活かせた
もう大部分のメリットはこれ!と言っていことが、文献調査法の大切さを学べたことです。私の大学では文献調査法を全員にしっかり教える機会がなかったため、授業のレポートも図書館へ言って適当なキーワードで検索して、本を見つける程度でやりくりしていました。
しかし、それではダメ!ということに、卒業研究が始まってから気づいたのです(遅い)。
図書館では、本のテーマ分ごとに番号分けがされていて、3桁の数字で表されています(日本十進分類法:NDC)。これはどこの図書館でも同じ。また蔵書検索システムでは本のテーマに関するキーワードが決められていて(件名という)、そのキーワードは使える単語と使えない単語がある。例えば「電卓」という件名で検索しても全然ヒットしなかったのに、「計算機械」で検索したらめっちゃ出てきた!みたいなことがよくあります。
なので、本を探す時はNDCと件名を使って検索していく。また図書館には当然本だけではなく新聞や学術雑誌、そして紙媒体ではないデータベースなんかも使えるので、そっちもちゃんと見に行く。特に理工系は情報のアップデートが早いので、本よりも雑誌のほうが大切。
図書館をちゃんと使っていれば分かるはずのこのことを、司書を勉強し始めてから知った私は、タイトル検索では引っ掛からなかった本がざくざく出てきて、参考になることにびっくり。
もっと早く知っておけば良かった。
ちゃんとした文章を書く練習になった
偏見かもしれないが、工学部は文章に弱い人が多いと思う。マルチスペックで頭がいい人を除いては。自分も含めてそうだと思うし、大学でもよくそう言われていた。つまり、文章が苦手なままでは卒論を書くのにめっちゃ苦労するぞ!
近大司書では約2000字のレポートを12本書きます。序論、本論、結論に分けることはもちろん、証拠を示しながら体系的に本文を書くことが、私にとってはかなり練習になりました。そしてレポートを書きながら、本業の大学で出していたレポートは散文ということに気づきました。(ちゃんと聞いているかどうかが大事だったのかな。)
また逆も然りで。図書館の数字やデータをもとに考察を書くレポートでは本業の大学でやったことがあるからか、すらすら書けて合格した気がします。
文系も理系も結局たいへん
前回の記事で、理系が苦手な私が文系を勉強したらいいのでは?という気持ちがあったことを書きました。それが、司書を勉強してどう変わったか。
どっちも大変!でも文系のほうがやりがいはあるかも。
ということでした。
理系のレポートは、きっと一つしかないであろう計算結果にたどり着くまで長い道のりである分、正解に辿り着いた時には達成感がある。
文系のレポートは、答えがいっぱいあるからこそ、正解なのかどうか分からないというもやもやがある。でも、その過程が純粋に楽しいなと感じました。
つまり、結局どっちも大変であり、楽しくもある。というのが結論です。
ということで、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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