〖写真詩〗「FLAVOR…。」
香りは季節を惑わした。
BURBERRYの香水。
缶に入った紅茶の茶葉。
赤い箱の煙草。
春も夏も秋も冬も。
季節を忘れて恋をしたのは
貴方がくれた香水のせい…。
春も夏も秋も冬も。
季節を忘れて恋をしたのは
貴方がくれた紅茶のせい…。
春も夏も秋も冬も。
感じる様になったのは
貴方が居なくなったから…。
HANA。
【コメント】
18歳の誕生日。
私は当時付き合っていた彼から、「BURBERRYの香水」と「缶に入った紅茶」をプレゼントに貰った。
18歳になった時、私は彼から「香り」をプレゼントされた気がした。
とてもオシャレに敏感な彼で、洋服も持ち物も、自分なりの個性のある人だった。
私は彼に会う時、BURBERRYの香水を付け、彼は赤い箱の煙草を吸っていた。
彼に会えない日は、紅茶を飲んで心に彼を思った。
「香りは季節を惑わせた」
私は、季節なんか忘れ恋をしていたんじゃないかと思う。
18歳の冬。彼と別れた。
それから不思議と、「あぁ、寒くなってきたのか」「桜が咲いてる。春の匂いがする」などと季節を感じる様になった気がした。
そんな、何年も昔の話。
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