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【blog】「結婚式の話。」
私たちは再婚。
私には一人娘がいて、所謂ステップファミリーだ。
結婚式はしないつもりだった。
ところが、あれよあれよと話が進み、結局挙げる事となった。
結婚ともなれば、準備は大変。
当然いろんな事を決めて行くうちに、喧嘩が耐えなくなった。
まぁ、よくある話である。
それでも、なんとか当日を迎えた。
私達は、宿泊の出来る会場だったので、前日から会場入りしていて、一泊していたので朝はゆとりがあった。
ゆとりがあったにせよ、主人は本当に緊張感があるんだか無いんだかで…朝からストロングの酎ハイを式前になんと3缶も空けたのだ。
これには、会場のスタッフさんも、引いていたと思う。(笑)
そして、私は時間がかかる為、同じ部屋だが先にスタッフさんと支度を始めた。
一方その頃、主人はなんと、最後の新郎挨拶の文章を考え始め、ペンを取っていた。
普通はもっと早く用意するものだと思うが、
そこら辺は主人らしいなと思った。
悩みながらブツブツ言いながら書いていたが、「出来た!ちょっと見てくれん?」と言い出したのだ。
なので、文章を確認した。
そこには、本当に定型文のような個性や感情があまり見られない文章が書いてあった。
「子供もいて、式を挙げるのにもう少し感動的な文章はかけないものなの?でも、一生懸命書いたなら、仕方ないか…。変な文章ではないし。」と、心の中で思ってしまった。
が、主人には、「うん。まぁ…いいじゃない。」と言っておいた。
2人、そして娘も、可愛く支度して貰い、3人とも準備は整った。
両家で支度した姿を見て貰い、写真を撮ったり、談笑をしたりして、いよいよ、挙式の時間になった。
私は2回目のバージンロードだった為、父とは歩かずに最初から主人と入場した。
リングガールは娘にやって貰った。
挙式が進み、指輪の交換になった。
まず私が指輪を薬指にはめて貰って、いよいよ、主人の指に指輪をはめようとした。
しかし、入らない!
朝からストロング3缶なんて、飲んだから、浮腫んだのだ(笑)
なんとか、ねじ込み主人の手を優しく叩いてやった。飲み過ぎだぞという意味を込めて。
それから順調に、披露宴が進み、いよいよ、最後の新郎挨拶に、なった。
「本日は皆様、私達の為に………」
と、あの定型文の様な文章が読み上げられていく。
すると、途中から朝見た内容とは違う言葉を話始めたのだ。
「この場をお借りして、新婦HANA。さんに伝えたい事があります。結婚式をする!と決めてからもたくさん喧嘩をして泣かせてしまいましたね。ごめんなさい。プロポーズらしい言葉も伝えないまま今日を迎えましたが、改めて…【家族】になってください。これからは、3人で暖かい家庭を築きましょう。」
私は驚いたと同時に涙が出てきた。
普段サプライズなんて絶対しない主人が、初めてしてくれたサプライズだった。
その後、皆様を無事にお送りして、結婚式は終わった。
私達も控え室に戻った。
「挨拶の文章、全然ちがかったじゃん。」と、笑いながら私が言うと、ニヤニヤしながら、
「もう一つサプライズ。」と言って、咥えタバコで、私の首にネックレスを掛けてくれた。
そんなに高いものでは、決してなかったが、最高に嬉しいプレゼントだった。
「婚約指輪も買ってあげれなかったから。
なんか、情緒が安定する石だって(笑)」と、言っていた。
私は、この人と結婚して良かったなと思った。
それは本当に、シンプルな、そして真実の思いだった。
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私は、この写真が1番気に入っている。
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