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美容・化粧品業界のDXって何?

こんにちは。お客様と美容師個人をパーソナル分析でつなぐFaviewの鈴木です。先週のnoteは初めての有料記事!買って読んでくださった方、ありがとうございます!あなたのことを私はサポートします!!

DX、デジタル化、デジタライゼーションなどよく聞く言葉。でも具体的に説明しようと思ってもできない・・という方に向けて事例も交えて書いてみます。まず何から取り組めばいいのか、も書いていけたらと思います。

様々な産業界がある中で美容業界は特にこの部分が弱いとされています。似た業態の飲食業界、医療業界(町のお医者さんのみ抜き出し)と比べても圧倒的にです。美容業界と似て非なる化粧品業界は個の部分は進んでいます。

DXとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)はデジタル化、デジタライゼーションとノットイコールです。

DXとは『IT活用を通じて新たな価値を創造し、組織形態・社風・業務プロセスが変化すること』。

一緒にされがちなデジタル化は『いまアナログ形式のものをデジタル形式に変化させること』。

DXは1社のみでできることではなく様々な企業や個人が絡み合った先に顧客体験や新規事業として確立された先の話です。そこに至るまでにデジタル化(デジタイゼーション→デジタライゼーション)が必要になってきます。

DXは日本経済が世界経済に置いていかれないように経産省が掲げている指針のひとつです。「よしDXするぞ!」として1か月でできるものではありません。半年で自社におけるDXを設計し、フローを描き、半年でデジタイゼーションを進め、1年でデジタライゼーションを進めて・・。気づいたらDXできていた、というようなものです。

DXのためのフロー

さきほど、お伝えしたように

デジタイゼーション→デジタライゼーション→DX

の順になります。

企業コンサルタントとして「DX」の依頼を受けてきました。※美容業界外の業界です。企業のDXをコンサルタントとして進めていく中で厄介なのはデジタイゼーション。この部分は企業によって現状位置、進捗度は様々です。

DXを進めるうえで大事なのは、

なんのためにするのか
デジタイゼーションを速度をもって進められるか

この2点だと私は思います。

■なんのためにするのか

どんなDXを描くかによって、デジタル化する項目や方法(ツール)が変わってきます。例えば、お客様の予約頻度をあげるための施策をDXで打ちたいと考えたときに、どんな情報をどんな形でデータ化しないといけないでしょうか?

この考えなしでとにかくデータ化で打ち込みやツールをいれてしまうと、手戻りになるケースが多いです。

■デジタイゼーションを速度をもって進められるか

デジタイゼーションはアナログ形式でためているものを管理できる状態にすることで、多くの場合はPCやPCで利用するサービスに変換します。変換することで分析ができ、そこではじめて「ためていたものがデータになる」ことができます。属人的になっている情報も共有することができます。

これには、以下2点で企業ごとの進捗が変わってきます。

①今までどれくらい情報をIT化させてきたか(これは紙の利用率、情報共有度合いに反比例)

②ITに興味関心があるメンバーがいるか(詳しくなくてもいい。興味関心があることが大事)

圧倒的に大事なのは②です。詳しくなくても興味があれば教えてくれる方は社外にたくさんいます。

このデジタイゼーションを1年2年かけていては、属人的情報が変化したりツールが改変されていったりして進めようにも進まなくなります。第一ステップが進まなければDXはやってきません。

化粧品業界のDX事例

ここからは各会社のDX事例を簡単にご紹介していきます。この状況をつくるまでに何年も前からデジタル化をされて事業づくりをされていたことは言うまでもありません。

資生堂DXに関しては以下のページで大枠を知ることができます。

各ブランドでばらけていた顧客データを一元管理し、肌データ分析から顧客に適切な商品を提案します。分析→商品提案の流れは今に始まったことではなく、百貨店のBAカウンセリングから培ってきたもの。

化粧品はテクスチャーや香りなど、機能性だけで判断が難しいためアナログでの対応が圧倒的でした。しかし、コロナ禍においてタッチアップができなくなったため、ウェブ上でのタッチアップ実践からのECサイト誘導をすることで売上を伸ばしています。

個別最適化という点でパーソナライズ化粧品も好調です。D2Cスタートアップのシャンプー、スキンケアコスメはもちろんのこと資本力と顧客データ数が圧倒的な大手ブランドも乗り出しています。

オルビスはこちら。https://www.fashionsnap.com/article/2021-03-17/orbis-cocktailgraphy/

各ブランドが各アプリケーションを利用して顧客のデータをスキンケアAIで分析し、カルテにし、提案します。

化粧品メーカーにおけるDXの未来図は

パーソナライズ
EC販売

パーソナライズについては顧客データが詰まっている会社が圧倒的に有利ですが、EC販売はウェブサービス会社が得意です。そのため、協業を図る会社も今後増えていきます。

個人的に懸念していることは、ただでさえ多い化粧品会社がパーソナライズをもってさらに増え、商品数も増えると顧客からするとどれを選べばいいかわからなくなります。ブランドの横軸をとおす、アットコスメ・ノイン・Amazonのようなプラットフォーム内でいかに上位検索されるかが肝となってしまい、広告掲載費の掛け合いになってしまうのでは?と思います。パーソナライズといっても、どのウェブサイトで診断するかによって提案されるブランドが決まってきてしまうからです。

美容業界のDX

■美容メーカー

美容サロンを介して商品販売をするのでメーカー単体でDXはできません。現状DXしているメーカーはないと思います。顧客が美容サロンウェブサイトを通じて商品購入ができるようになったデジタライゼーションの部分でしょうか。そこで得たデータをもって、新しい商品開発やコミュニティ・施設開発をするのはこれからだと思います。

■美容サロン

予約管理システムからの分析、顧客分析からのメニュー設計をしているサロンはどれくらいあるのか・・。デジタル化を進めているサロンが多いのは事実です。大手サロン、シェアサロンは人員がいるのでこのあたりの速度は速いと思われます。

さいごに

DXをスタートするうえで「どんな未来を描くか」からスタートします。これは

自分が(自分の大事なスタッフたちが)どんな働き方をしてほしいか
お客様がどんな体験をしてほしいか

この2点を考えることからスタートです。

美容業界でDXが遅れている理由としては、紙管理・属人的な情報管理が原因です。これでは主観的分析ができても、客観的分析ができません。

まずは情報を隣のスタッフに共有できるようにしてみるところから。これがデジタイゼーションです。

共有方法は美容室なら電子カルテがありますが、各社ごとに書ける項目・抜き出せる情報(できる分析)は異なります。マッチする選択をすること。わからなければ最初はExcelで表をつくって打ち込みでいいと思います。

できることから少しずつ、「隣のスタッフに情報を共有するためには」の動きをしてみてください。

今までした企業でのDXプロジェクトについて有料でまた書きたいと思います。企業から多額のオファーをもらってプロジェクトをしたなかでのナレッジなので無料公開は難しいのです、ごめんなさい。有料記事をまとめた美容業界特化のセミナー(というかお茶会的に少数でざっくばらんな会)を夏までにしたいと考えています。気になるよーだったり、手伝うよーって言ってくださるお優しい方は連絡いただけると嬉しいです。

デザイナーが入ってくれてスマートになった、Faviewも引き続きよろしくお願いいたします♪

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