低単価な仕事ほど要求が多くなる理由

アウトソーシングとアウトタスキングをうまく使い分けることが、パフォーマンス最大化の必須事項だと思います。

SNSでこんな投稿が話題になっていました。
”「高いお金を出す人は、金額が大きいぶん要求も多くて細かい」というのは誤謬で、ギャラが高いお客さんほど仕事がやりやすいのよな…。こちらをプロと見て、すべて任せてくれる。単価が低くなるほど、ヘンな仕様や注文、無理な設定が増える(´ω`)”

これは本当にそうだなと思います。この原因は、依頼側のアウトソーシングとアウトタスキングの理解不足にあります。

2つの違い


アウトソーシングとは、その仕事自体をお任せする外注の仕方です。わかりやすい例としてwebサイトの制作業務を題材にすると、企画設計から制作までその仕事のすべての工程を主体的に取り掛かってもらう場合です。

アウトタスキングとは、その仕事の部分をおまかせする外注の仕方です。webサイト制作の例だと、企画設計されたものをHTML/CSSなどで構築してもらうような場合です。その他、単純作業や事務作業などの専門性の必要としない代替可能な外注もアウトタスキングと言えます。

アウトソーシングとは


前者の方が対応範囲が広く、上流工程を担う重要度の高い仕事と言えます。つまりその分、知見や実績も必要になり代替し難い業務内容になるためコストが高くつきます。

上流工程も含めて依頼する側の状況としては、その分野に対しての専門性がない、社内に適切なリソースがないため、プロジェクトメンバーの一員として、無くてはならない成功の構成要素の1つとして依頼しています。

プロデューサーやディレクターとしての役割を期待しているので裁量の範囲が広く、任せてくれる状況が生まれます。

アウトタスキングとは


アウトタスキングは対応範囲が狭く、オペレーションなど下流工程を担う代替のききやすい仕事と言えます。つまり、その分コストを抑えることができます。部分的な作業を担うだけであれば、それができる人はたくさんいるからです。

作業スキルを持つオペレーターの役割を期待しているので、どんな人でも良いという状況になります。

ミスマッチが起こる理由


この違いを理解できていない依頼主は、できるだけ安く収めようと思い、安く請け負ってくれるパートナーを探します。安く請け負うパートナーはタスクベースの仕事を前提としています。

そのため、安い費用で依頼を受けているのに多く要求を受ける状況が生まれるのは、依頼主がアウトタスキングパートナーとして業務を受けている相手に対して、アウトソーシングパートナーに向けるレベルの期待を向けているからだと言えます。

プロデューサー、ディレクター的役割を期待している相手が期待通りの動きをしてくれないので、あれこれ細かく要求を出しているというのが実情だと思います。


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