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伊勢神宮では誰もが神事見学できることを知った話

今日のnotoは2020年11月に2週間滞在した三重県伊勢市のお話を。

こんばんは、野ダです。唐突なカミングアウトですがわたしは愛知出身です。

愛知岐阜三重の東海三県出身者なら、殆どの人がお伊勢参りをしているはず。少なくとも実家直径10キロ以内の私の同級生たちは全員もれなく参拝しているはずだ。

なぜなら小学校の就学旅行先が伊勢志摩だったのだ。二見浦の旅館に泊まり、初日の出を見た後内宮にお参りに行く。これが東海三県小学校のスタンダード修学旅行…もしくはバスの遠足旅行のはず。

余談ですが、伊勢ワーケーションで訪れた際も近隣県学校の遠足旅行で大変賑わっていました。

学生時代は車の免許を取った記念のドライブで伊勢神宮へ。これは何人もの友人達と行きましたね。

免許取り立ての初心者ドライバーにとって、初めての長距離ドライブに丁度良い距離だったのです。

牡蠣が旬の頃はパールロード手前の牡蠣養殖小屋に行き、焼きガキ、生牡蠣をお腹いっぱいにし、内宮詣で後、赤福を食べて帰るまでが春の行事。

天気良いからドライブにと昼過ぎに思い立ち、内宮到着したのが閉門前20分だった時は、宇治橋通過後は他参拝者に会うこと無く、友人と二人っきりのお参りでした。

おかげ横丁が出てきてからはデートコースにもなりました。

生地を離れてもうずいぶん経ちますが、今でもなんだかんだと数年おきにお伊勢参りの機会があります。年末帰省時のお初詣や、関西方面に用事があるときは少し足を伸ばして参拝に行くなど。
(初詣は人が多すぎるので昔から数年に一回の周期)

つまり、東海三県出身者は伊勢参りにとても馴染みがあるのです。

当たり前のような伊勢参りが、当たり前じゃ無いことだと知ったのは上京後。
こちらで知り合った友人に伊勢参りの話をすると『いいなぁ、一度は行ってみたいんだけどなかなか機会がないんだよね』と返されることが多いのだ。

一度は行ってみたい…つまり、一度も行ったことが無いということ。

そんな馬鹿なと驚きました。

関東人にとっての伊勢神宮は『パワースポット』として、最強の地という認識…。いや、パワースポットはたしかにそうだろうけど、こう何かが違う。

霊的なものではなく、もっと信仰というか、神様というか…あれぇぇな違和感。

東京から伊勢参りをするためには、新幹線、私鉄orJR電車に乗り継いで3時間半くらい。
もっと遠方なら飛行機利用となるのか。
最寄り空港は伊丹空港、関西国際空港、中部国際セントレア空港となる。
さすがに東海三県民のように日帰りで気軽に行くにはすこし遠い。

一生に一度というほど遠い場所ではないから、一度とは言わず、二度、三度と訪れて欲しい場所なんだけどなぁとなんとなく寂しい感じもするのです。

ところがどっこい、三重隣県出身者でも知らなかったお伊勢さんの魅力


2020年伊勢市主催で行われた、伊勢クリエイターズワーケーションに山ダさんと同行するにあたって、東京生まれ、東京育ちの山ダさんを2週間、仕事をしつつ伊勢を案内して、もっと伊勢を好きになってもらおうとイロイロと検索勉強してみたら知らない伊勢情報がてんこもり。

近すぎても見えていないことが一杯あったのですよ。
いや、情報のアップデートと言うべきか。

たとえば『日別朝夕大御饌祭』この神事を見学する機会が朝昼毎日二回もあっただなんて。

お伊勢参りの参拝ルート内宮、外宮

いわゆる正式参拝ルートとされているのが外宮→内宮です。

二見興玉神社で身を清めてから外宮→内宮→とお参りして最後は朝熊岳金剛證寺という「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」ルートもあります。

『日別朝夕大御饌祭』は外宮で見学することができますので。
早朝参拝が可能な時は是非、ここからお伊勢参りを初めてみてはどうでしょうか。

日別朝夕大御饌祭

外宮の御鎮座に由緒を持つ日別朝夕大御饌祭は、内宮と外宮、別宮それぞれのご祭神にお食事を奉る神事で、外宮鎮座より約1500年間、朝夕の二度行われ、そのお祭りは禰宜1名、権禰宜1名、宮掌1名、出仕2名によって奉仕されます。

https://www.isejingu.or.jp/ritual/annual/higotoasayu.html

外宮の祭神は豊受御大神は、天照大御神のお食事を作る神様というのは知っていましたが、まさかその食事の儀式を毎日朝夕行っていたとは。

儀式を見学できる場所はこのあたり

第二鳥居を過ぎて神楽殿横を曲がった先、火除け橋への途中に忌火屋殿では毎朝夕神饌(神様の食事)を作っています。


神宮HP https://www.isejingu.or.jp/  外宮MAP

儀式見学といっても、参拝者が見ることができるのは、儀式を行うために道を通り過ぎる宮司の姿を一瞬だけ。

邪魔にならないように道の隅っこで待っていると、遠くからザッザッザと軽快な砂利を踏みしめる音が。

早歩きの三人の宮司が道を渡り忌火屋殿がある板柵の向こうに消えていきます。

最後尾の宮司が手にしていたのは正殿に入るための御鑰(みかぎ)。 壁の隙間からは儀式の様子が垣間見えます。

祈祷後御食事の入った木箱を掲げてて、正殿奥に向かっていきました。

儀式中、宮司は一切言葉を発しません。見ていた私たちも、無言でした。神聖な場所で、神聖な光景を見て心底「伊勢だ、わたしは今伊勢にいるんだ」という気持ちになりました。なんというか神々しかった。

朝夕毎日休むことなく儀式を行うことで、若い宮司が儀式の所作を学ぶそうです。先輩の所作を見て学び、呼吸を合わせて動きます。大祭である神嘗祭、新嘗祭を滞りなく行うため毎日の儀式で所作を体に叩き込みます。

儀式の時間は日によって違います。11月は朝8時45分過ぎくらいでした。
時間が近づくと神宮衛士が警備に立つので目安にしましょう。



神事見学後は御饌を頂く

神事見学をした後は是非,外宮正門前のせきやで『御饌のかゆ』を食べてほしい。

おかげ犬に乗った「柄杓童子」像が目印


おかゆ膳は儀式を模した木箱で運ばれます

素焼きの箸置きも、実際の儀式で使っているものを模しています。
実際に儀式に使用している食器類、器具は神宮徴古館・農業館で見ることが出来ますよ。


時間があればこちらも是非見学してみてください。




旅を終えた後も

アワビの貝殻を磨いて素敵なアクセリートレイにする

https://youtu.be/hMUPCeOY_uo

自分土産として、伊勢で食べたアワビの貝殻を持ち帰りました。
貝は磨くとパール色に光るとても綺麗なトレイになりますよ。

伊勢の銘菓を食べて思いを馳せる

催事場や和菓子売り場で見かけたら赤福、お福餅を買ってしまいます。

お福餅は珈琲に合います。

次はいつ行こうか、どこを巡ろうか。
また伊勢を旅する日が来ますように。



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