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内容の要約が含まれるタイトルが正解なのか?

最近、記事にしろ、書籍にしろ、タイトルがやたら長いものが多い。
ライトノベル界隈で流行ったせいなのか、タイトルを読めば内容が分かるようなものが好まれるようだ。

某動画サイトをうろうろしていたときに、Spitzの過去の映像にぶち当たった。
その映像の中で草野マサムネ氏は観客に

「ルナルナっていうバンド名、かっこよくない?」

と煽っていた。(Spitzの曲で「ルナルナ」というタイトルがある)

ルナルナという言葉からはどんな曲なのか、ましてやバンド名だったとしたらどんなバンドなのか想像もつかない。
しかし文字の見た目や音の響きは確かにかっこいい。

私は小説を書くことが本来の姿(でありたい)なのだが、その際も文字の見た目を非常に大切にしている。
登場人物の名前は漢字の見た目を重要視していて漢語辞典を眺めたりすることもあった。タイトルも書き終えてから変えるくらい大切にしている。
しかしWEB小説サイトでは実際に本を手に取ってもらうことができない。
編集者が帯に書いてくれるキャッチコピーもない。
どんな内容かタイトルから分かるようなタイトルが重要となってしまうのだ。

そこで私は掲載サイトによってタイトルを使い分けている。
ベース拠点にしているpixivでは自分が気に入ったタイトルのまま掲載。
エブリスタでは内容が分かるようなタイトルにしている。

noteの記事もWEB小説サイトと同じで、タイトル勝負になる。
「読書日記~その壱」では読まれないような気がするからだ。
興味を引くようなタイトルをつけるように努めているが、なかなか難しい。
「○○が9割」とか「残りの1割はなんだよ!」とツッコミながら本屋を行ったりきたりすることもある。

もし歌のタイトルまで「○○してみたら○○だった件」みたいになったら少し嫌だなぁと思う老婆心。
もしマサムネ氏が「○○してみたら○○だった件」という曲を歌ったら……。
もし「空も飛べるはず」が「空の飛び方が9割」というタイトルだったら……。

いや、たぶん、大丈夫だろう。
2021年の新曲も「大好物」だったから。
映画「きのう何たべた?」の内容と「恋愛」を含ませたたった3文字のタイトル。
的確な言葉の選び方。
芸術センスなのだ。

日本語が持つ美しい見た目を大切にしながら、これからも言葉を紡いでいきたい。情景を表わすことのできるすばらしい言語、それが日本語なのだから。

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