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見た目は同じだけと同じじゃない話

トルコはイスラム教の国なので「クリスマス」はない。
しかし、年末、年始に「Yılbaşı Ağcı・ユルバシュ アージュ(年始の木)」や「Noel Baba・ノエルババ(クリスマスのお父さん・サンタクロース)」が登場する。

見た目はクリスマスツリーとサンタクロース。でも、これらはクリスマスのためではなく、新年のための飾り付けだ。12月25日が過ぎても、お店にはクリスマスツリーとサンタクロースが飾ってあり、新年が明けてもまだまだ街では片付けられることはなく当たり前のように飾ってある。街を歩きながらやっぱり、「まだいる。」とサンタクロース確認をしてしまう。

トルコに来た当初はお正月にクリスマスツリーが飾られている感覚でしっくりこなかった。ちょっと適当な所があるトルコ人。クリスマスの飾り付けをただ片付けていないだけなのか?と思ってしまったが、違っていた。

クリスマスツリーとサンタクロースの趣旨が違う。

子供が保育園に通っているとき、保育園にサンタクロースがやって来て、プレゼントをみんなに配ってくれた(プレゼントは各保護者が準備)。ただし、このプレゼントはクリスマスのためではなく、新年のためのプレゼントだ。

サンタクロースはトルコ人だという説がある。

4世紀頃の東ローマ帝国・小アジア(現在のトルコ)に実在した、ミュラの司教であった聖ニコラウスがモデルといわれている。
ニコラウスは慈悲深く、貧しい人々を助け、施しを与えた聖人。

「ある時ニコラウスは、貧しさのあまり三人の娘を身売りしなければならなくなる家族の存在を知った。ニコラウスは真夜中にその家を訪れ、窓から金貨を投げ入れた。このとき暖炉には靴下が下げられていており、金貨はその靴下の中に入ったという。この金貨のおかげで家族は娘の身売りを避けられた」という逸話が残されている。この逸話が由来となり、「夜中に家に入って、靴下の中にプレゼントを入れる」という、今日におけるサンタクロースの伝承が生まれている。
wikipediaより


子供に、「トルコでは宗教が違うから、クリスマスではなくて、新年のために飾り付けをしているんだよ。」と教える。「え~、知らなかった!」と言う。そうだよね〜、見た目は全く一緒だもん。そんなことは気にせず、毎年クリスマスツリーを飾るのを楽しみにしている。クリスマスツリーを飾ろうかと言うと、テンションが一気に上がる。

トルコに来て最初にクリスマスツリーを飾ったときは、クリスマスが過ぎたらすぐに片付けてしまったが、今は1月になっても家ではクリスマスツリーを飾っている。

長く飾って楽しめるのは良いのだが、困ったことに、片付けるタイミングが未だに分からない。







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