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相手の感情について責任をとらない

空気を読むことが素晴らしく上手な私たちへ。

私たちは、誰かが怒ったり機嫌が悪くなることを避けるために、とても注意を払って生きているように思います。

どうか、今日は同僚の機嫌がいい日でありますように。怒った恋人が明日にはいつもどおり振る舞ってくれるかな。私はAを選びたいけど、それを選んだらお母さんが嫌がるかな…。

もし怒っていたら。嫌がっていたら。機嫌が悪かったら。機嫌を直してもらうために美味しいものを買っていこう。別に自分は悪くないと思っているけど、一応謝っておこう。

それよりも今度は、相手が嫌な気持ちにならないように空気を読もう。怒らせるような行動はやめよう。先回りしてフォローしよう。言葉も気をつけよう。

だって「人の気持ちを考えましょう」と教わってきたから。「誰かが嫌な思いをしていたら、声をかけてあげましょう」って言われてきたから。

相手の感情と自分の責任。この関係がごちゃごちゃになって、相手が怒っているのも悲しいのも機嫌が悪いのも、自分がなんとかしなくてはと思ってしまう。そして、なんとかできると思ってしまう。(時には、なんとかできる自分を優秀だと思ってしまう)

でも。

我々は誰一人として、他者の感情について責任をとれない。相手が怒るのは相手の自由。相手の機嫌が悪い状態を、我々はコントロールできない。

私はいつだったか、そう強く思った時がありました。

もう誰かの機嫌を無理にとるのはやめよう。機嫌が悪くても、そのままでいい。私は私のために時間を使おう。ちゃんと、相手と私の間に線(境界線)を引こう。

そう思うと、自分の行動も振り返るようになってきます。私は機嫌の悪さをアピールして、誰かをコントロールしたことはなかったか?かまってほしくて機嫌が悪くなったり、慰めてほしくて落ち込みをアピールしたこと、なかったか?

誰かの機嫌をとることもコントロール。誰かに何かをしてほしくて機嫌が悪くなるのもコントロール。そんなコントロールたちが見えてきて、私自身、誰かの感情について責任をとり、時にとらせていたのだと気づく作業になりました。

ゆっくり時間をかけて、コントロールを手放す。それを繰り返しているうちに、誰かの感情について悩む機会が減ってくる。

相手の感情について責任をとらない。

私の一つの合言葉になっています。

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2024年のテーマは、やめるまで楽しむこと。手放すことを恐れず、その瞬間までを楽しめばいい。そんなハマダのこだわり記事はこちらに収めます。


人と人とのアイダにも収録


ハマダユイ
ソーシャルワーカー12年目。大学教員をやりながら、相談室バオバブで個別相談を受けている。精神疾患にまつわる悩み事、家族のこと、人間関係のこと、仕事のこと…。いろんな人と一緒に作戦会議を開く毎日。

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