見出し画像

春の吉報

春だ、街中を見て、最近ふと思う。

バイト中には軽く汗をかくし、17時に終わって外に出ても寒いとは感じない。入り口側に向いている日差しが少しだけ、暑い程度。

地元では有名な桜祭りが行われているし、あちらこちらで会場誘導の看板が置かれている。
今年はきっと行かないけど、遠目からでも桜は楽しめる。

外に出なくても、花粉先生は私を虐めてくるし、喉が痒いを通り越して少し痛い。目は痒いを通り越して眠い。数年前までは花粉とは無縁の仲だったのに。

お墓参りに行ったら、土筆が出ていた。ポカポカ日和にひょっこり顔を出して、それもまた、春が来たことを簡易的に伝えてくる。

春か、と溜息を吐露してしまうことも幾度かあって、それとは正反対に季節特有の希望を抱く事もある。

出会いの季節とか、別れの季節とか世間では沢山の人が唱えてる中、嬉しいニュースが私の元に舞い降りた。




恩師が、結婚をしたらしい。

中学校3年の時の担任、彼女が結婚したらしい。




今も鮮明に覚えているけど、中学2年の時の三者懇談で、私が希望していた高校はいけないと宣言を受けた。受けるなら滑り止めが必須だと言われた、偏差値40程度の高校に。

その時はたぶん、母親の方が驚いていた気がする。

自分で言うのもなんだが、勉強は苦手ではなかった。保育園の時に四則演算はほぼ出来ていたし、物覚えも悪い方ではない。国立大を首席で卒業した父親譲りだと思う。

小学校入ってからはちゃんと勉強が出来る子だったけど、反抗期を迎えた時期に私は変わった。

勉強はほぼしなくなって、中学入ってからは順位も右肩下がりで、例の三者懇談に至る。

英語がすごい嫌いだった私を救ってくれたもう1人の恩師は暫く前に結婚したらしい。

恩師Sには、放課後に特別英語のプリントを貰ったりした。多分それがなければ今の自分もない。

今回結婚した恩師Fは、私が教師を目指そうと思ったモデルである。底辺にいた私を救ってくれたし、若いこともあってか親しみやすかった。

親しみやすく、人に夢も与えられて、誰かの未来を救えて、そんな教師になりたいと思った。

この私を学年1桁まで順位を上げてくれた、仏様のような人。

そんな人が結婚したんだ、ついおめでとうのLINEを送った。

成人式までに結婚してなかったら焼肉を奢ってくれるって、その時の学級会長の奴と副会長の俺と、Fで賭けをしたけど、どうやら叶わないらしい。それよりも、嬉しい報告だから良いか。

あの時に私に身に付けてくれた勉強習慣は高校合格後も変わらなくて、おかげで英語や化学で学年1位も何度か取った。

多分、あの時2人の恩師に出会ってなければ今の私はいない。過言ではない。




今現在、教師になるという目標が揺らぎ始めているのも事実だけど。

復唱で恐縮だが、恩師の存在がなければ今の私はいない。就職したら、もしかしたら同職かもしれないし、その時は飯でも奢れればいいな。

あの頃の記憶が蘇って、余計嬉しくなるもんだ

春も、悪くない。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?