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CS OpsがなぜDX?CX向上に欠かせないデジタル戦略、最初の一歩

グループ会社を含む全社DXの推進に邁進するようになって、早いものでもう1年と半年も経ってしまいました。少しずつ成果が出てきているので、noteをメンバーが書き始めています。ぜひ、読んでみてください。

ということで、今日は、CS Opsのマネジャーだったやつが、そもそもなんでDXの旗振りをし始めたのか?について書いていきたいと思います。

平穏な日々など来ない!

転職して1年くらい経ち、足元のモニタリングすべき数字を素早く出せるようになりました。加工に数日〜数時間かかるなんていう痺れる日々から開放され、優雅にコーヒーを楽しむ余裕を手に入れた私に事件が起こったのでした。

弊社は、法人ごとに複数の商品・サービスを抱えています。1つのお客様に複数の商品・サービスを買っていただくことは当たり前にあります。ここで事件発生です。ある一社様とのお取引額推移を出すのがとーーーーーーーーっても大変だったのです。各商材・サービスごとに取引金額を出すことは容易になったのですが、横断的な名寄せやID管理が徹底できておらず、複数商材をまたいで一社の取引金額推移出すのには工数がかかるということに気づいてしまったのです。

なぜ、商品・サービスを横断したデータが重要なのか?

とほほ・・・と、しょんぼりしている場合ではありません。このデータをもっと簡単に、素早く出せるようにする必要があります。なぜか?

まず、お客様体験の観点。どういう順番で購入いただいていると成果が出やすいのか?お客様が、どのくらいの投資で成果を出せたのか?むしろ、残念な結果になっているお客様がいないか?など知ることができます。複数商品をまたいだカスターマージャーニーにおいてボトルネックを見つける手がかりとなる重要なデータです。
そして、商品的な観点。このデータは間違いなくプロダクトポートフォリオの見直しに必要なデータです。早く出せないと致命的。

さて、このデータの素早い取り出しを実現するには、統合的なデータプラットフォームとCRMを設計することが必要です
旧来のシステムを解体して再構築。それはそれで大変ですが、ただシステムを作り直せばいいかというと、そんなことは絶対にありません。いくつかのオペレーション変更をお願いしなくてはいけませんし、そもそも商品を横断した顧客体験のパターンや標準プロセスを設計する必要があります。こうなると「変えたくない」という組織的コンフリクトが必ず起こるだろうと予測できました。これまで、1商品・サービスで、データ統合やシステム整備をやってきていた私には、いくつもハードルがあると瞬間的にわかってしまいました。

派遣パートナーモデルとの出会い

統合的なデータプラットフォームとCRMを設計することは最終ゴールとして、まず変化の許容、言い換えれば、データやデジタルを受け入れやすい体質をつくるにはどうすればいいか?を考え始めました。おそらく、ポイントは2つ。
1つは、経営層からの発信や評価。要はトップダウンでの号令。
2つ目は、現場での成功体験づくり。要は、ボトム側の過半数を取ることです。
1つ目に関しては、すでに新規事業としてクラウドサービスへの投資をしてもらっており、あまり心配はありませんでした。必要に応じて、発信を強めてもらうお願いをしていけば良いと考えていました。

問題はボトム側です。ここまで、「このシステムを使ってほしい、このデータ見てほしい」推進するOpsチームVS「今までのやり方を変えられると困る」「やること増えて忙しくなる」事業部という対立構造になりやすく、何度も失敗してきていました。

今までと違う方法を考えなければ・・・!?

どうしたものかなと思っていた矢先、ちょうど、サクセスラボ 弘子 ラザヴィさんからお話をいただき、世界最大のカスタマーサクセスカンファレンス「Pulse(パルス)」からLinkedinのSessionを題材に議論するウェビナー企画をいただきました。

Linkedinでは「派遣パートナーモデル」を採用し、現場つまり、CS側にOps人員を置いてデータ活用を推進していました(詳細は映像をご覧ください)。この内容にヒントをいただき、現場(事業部)側にOps人格を兼務できる「デジタルシフトの協力者」を置くことを思いつきました

ヒントを得て、提案した新しい体制

早速、社内業務のデジタル化を推進し生産性を上げる目標を掲げ、この体制を提案しました。トントン拍子に採用していただくことになり、人選が決まり約2ヶ月でスタートすることとなります(ウェビナーの最後にも、すでに動き出している話をしております)。ちなみに、この協力者を社内では「Technology Administrator(以下、TA)」と名付けました。いまではTAさんと親しみがある名称となりました。こうして、2021年4月から現在まで続く、私達OpsチームとTAさんでのDX推進は、幕を開けたのでした。

簡単なマイルストーンを考えて動かす

体制と同時に、簡単な半年、1年、2年〜3年くらいのマイルストーンを設定しました。理由として、新しい体制・取り組みだからこそ不安も多く、どこに向かっていくのかが見えにくければ、さらに不安が膨らむからです。同じ目標に向き合えるように、ざっくりとしたものを設定し、ここからは細かくチーム全体で砕いてもらうようにしました。

Will/Can/Must でマイルストーンを設定

経営指標やKGIへのインパクトだけではなく、大きなところでいうと1年後には、IRへ情報が入ることを狙って活動してきました。結果的には、決算説明や統合報告書へ掲載できるレベルになりました。外部環境の変化から、必ずこの活動は評価を受けるだろうと確信もありましたが、成果を出していないと掲載には至りません。早いタイミングで、高い基準の成果を出す。良い方向に機能したマイルストーンでした。
もちろん、日々奮闘したからこそですが、その話は、また別途お伝えしていきたいと思います。

2022/11/02 追記:奮闘記は追加でnoteを書いてもらいました!

本当の目的は、事業のトランスフォーム

さて、ここまで読んでいただいてお分かりいただけたかと思いますが、DX推進を買って出たのは、統合的なデータプラットフォームとCRMを設計し、デジタルを使った顧客体験の向上を達成したかったからです。具体でいえば、顧客接地面や顧客の行動データを集約し、活用しやすくすることが目的でした。活用を考えれば、組織文化や風土の変革に挑まなくてはいけません。だからこそ、体制の変更まで掲げ、約1年半取り組んできました。
とはいえ、まだまだまだまだ道半ば。
私達と一緒にこの取り組みの一員になってくださる方を募集しています。ここまで読んで興味を持ってくださった方がいれば、ぜひ、気軽にお話しましょう!

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