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【日記】いつはじまってもおかしくはない興味の世界とはじまってもはじまらない物語

2024年2月後半から3月はじまりの一括日記と記事のあとがき


チョコレート

2月14日はチョコレートを交換する日。出会った年から今まで毎年チョコレートを、同じ女性から貰っている。最初は世間の流れとおなじように3月14日以降にお返しをしていたのだけれども、いつからか僕も2月14日にチョコレートを贈るようになった。その人自身チョコレートが大好きということや、ホワイトデー向けのチョコレートはバレンタイン向けのチョコレートよりも美味しくなさそうという偏見が僕の中にあることが、バレンタインにチョコを交換するようになった理由だ。(偏見:ホワイトデーチョコよりもバレンタインチョコのほうがパティシエさんの気合いが込められてそう)

もったいなくて口にすることができなかった。食べないでいるままに5日くらい経ったその日、最後に摂った食事から24時間以上経過していて僕はとても空腹だった。さあいよいよご飯を食べようかという時、チョコを食べるのは今かも知れないと一個目のチョコを口にした。

おそらく全身の細胞が破裂したんだと思うんだけれど、お風呂に居るわけじゃないのに熱いお湯に浸かったあの時のピリピリとした感覚が身体中にあった。たぶん美味しすぎたんだと思う。

たぶん美味しすぎたんだと思うけれど、顎が痛くなった。顏の筋肉が旨味の重さに耐えきれなかったんだと思う。

とにかくそのあまりの美味しさに感動した。いまの僕は、広大なチョコレートの世界に片足を踏み入れた状況にある。


あんずちゃん

実家の話。保護猫がやってきた。3歳の女の子で、その名は『あんず』。

悲しい話。去年の6月、長年付き合いを共にした猫が亡くなった。

それから8か月経ち、縁あって保護猫を迎え入れることになった。父から写真を二枚見せてもらったのだけれども、やっぱりもっと見たいわけだ。ということで母にラインを送った。

安心した。ネコは異性の人間にとても懐く(甘える)なんて話を聞いたことがあるから、少し心配していたんだけれど、仲良くやっているみたいで安心した。

父に撮影を頼むと、すぐにパシャパシャ撮って送ってきてくれそうだから母に頼んだってわけ。


もしもの話

20時頃のスーパーで見かけたお父さん、息子2人の話。

幼い方の子は自分の身長よりも大きなカートを押すのに夢中だった。残りのふたりで何か約束話をしている。途中からその会話を耳にしたのと聞き取れなかったのとで詳しくはわかないけれど、どうやらお母さんの話らしい。

息子「お母さんが……もし…だったらしてくれる?」

父「もしそうだったらな」

息子「絶対だよ??」

父「もしって言ってるだろ!なんで、もしなのに絶対なんだよ」

父親はちょいキレ気味の口調で、ポケットに両手を入れながら前を歩いている

僕は、なんだか嫌だなぁと思った。

息子ちゃんの「絶対」という言葉には「もし」という前提があるのかもしれないのに。つまりは「もしそうだったら、絶対そうしてよね」if thenの言葉の意味があるかもしれないのに。

もしも僕が親だったら、子どもの言葉の意味をすばやく深く理解考察したうえで、ひとことひとことに真剣に向き合いたいと思う。「はいはいそうだね」で済まし、子どもの話を聞かない親にはなりたくない。と言いつつも子育てはしたくない(ビビってる)ってのが本音だ。 

ちなみに、息子ちゃんは陳列されたパンに夢中になってた。この父子には今の二人がちょうどいい関係なのだろう。


花と女子高生

21時頃の商店街で見かけた女子高生の話。

一輪の花を手に歩いてくる女子高生がいた。その花(女子高生の事ではなく本物の花の方)は透明のフィルムでラッピングされていた。ホイップクリームのチューブみたいな。制服、花、3月、21時から導かれるのは一つ。『卒業パーティ』があったのだろうなということ。

ところでどうして僕がその女子高生を何秒も見てしまったかというと、手に持っている花のこともあるが、とにかく歩き方が堂々としていた。ランウェイを歩くかのようなその姿は、なんというか『うちらが通るぞ』って雰囲気。ひとりで「うちら」の歩き方ってできるんだなあと感心して見ていた。

すれ違った後にいろいろ考えてみた。これからの人生の事(僕の人生ではなくその女子高生がどんな人生を歩むか)について。…特に何もヴィジョンは見えなかったけれど、これからも堂々と、自分が主役だと思いながら生きてほしい

その後に寄ったスーパーで、同じく花を持った女子高生二人組を目撃した。ふたりでお菓子を選びながらキャッキャしていたのが、見ていて嬉しかった。これから二人に訪れるであろう楽しいお菓子時間を考えたら(妄想したら)こっちまで嬉しくなったという意味である。


英語圏出身はどう思う

西友の入り口、ガラス部分に張り紙があった。それは今日のおすすめ商品を紹介するもので、そこの一つが気になった話。

『ハッピーターン 139円』 普段からハッピーターンを食べることがない僕にはこれが安いのか普通なのかは分からないけれど、気になったのはそういうことではない。日本人ならば「ハッピーターン」の文字を目にして思い浮かぶのはただ一つあのお菓子。それは例えば日本人が「さんまさん」と聞いて一人の男が思い浮かぶようなものに近いだろう。

それなら英語圏出身で日本に来ていてお菓子の「ハッピーターン」を知らない人がその文字を見たらどう思うのだろうか。僕はきっとこうなるだろうと考えた。

「運が自分に向いてくる 139円」「あなたが幸せになる番 139円」

英語圏出身でさらに神を信仰しているひとからしたら、「日本人はお金で幸せを買えるのか?!」と驚いてしまうのではないだろうか。←まあこれは無いとしても、「ハ…ハッピーターン???」となるのではないだろうか、って思った話。


投稿した記事のあとがき

読んでいただいた方、本当にありがとうございます。投稿した瞬間の達成感が気持ちよくてこういった投稿を続けているのですが、やっぱり読んでいただけるとより気持ちが良いです。さらに言えば、ハートが増えるたびに自分のなかのある種の欲が満たされていく感覚があり、それも気持ちが良いです。

突然ですが、僕は「考えないと意味が分からない話」好みです。例えばで言えば『ウラジーミル・ソローキン』の作品。考えなければ答えは書いていないし答えが無いのかもしれないし作者だけが解っているような、そんな話が好みです。

さて、今回の記事も少しだけ分かりにくい終わり方をしたので解説したいと思います。(わかりにくくするけど、知ってもらいたい欲)


・今回の見出し画像です。モニターには僕の後ろ姿が映っており、暗闇の中にいる僕が照らされています。これは、最後に暗闇の中に閉じ込められる僕の姿を、気づかれないネタバレとして出しているというわけです。未読の方はわけわからないですよね…僕、閉じ込められちゃうんですよ

・ということで僕は映画に集中するための個室を段ボールでつくるわけです。名目として「何ものにも邪魔されない自分だけの空間が欲しい」と言っていますね。はい、そしてその後買い出しに出かけた先で映画館の無料チケットを貰うわけです。マントを着た女性から受け取ったチケット、親指で隠れている部分がありましたね。その隠れた部分が後半に全貌を現します。


・このチケットを良く見て頂かないと、最後の僕の姿に「?」となってしまうわけです。親指で隠れていた部分にはバーコードと共に文字が書いております。“CINEMA-JAIL” これはTOHOシネマだとかキノシネマだとか、映画館の名前のつもりで印字しました。

・なぜプリズンではなくジェイルにしたかというと、どちらも刑務所という意味ではありますが、ジェイルには「拘置所」という意味も含まれるからです。

・チケットの背景には「檻(牢屋)」が写っています。

・ちなみにこのQRコードを読み取ると、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』のページ(Filmarks)に飛びます。


・映画館では長々と、始まらない映画のシーンが続きますよね。今回の記事で描きたかったメインはこの部分なんです。はじまりそうではじまらない映画会社のロゴ。これがずっと続いたら面白いかな、と思ったのが今回の執筆理由なんです。たまに本編みたいな映画会社のロゴムービー(タイトルロゴ)ってあるじゃないですか?僕あれが好きなんですよね。

・この感覚に気付いていただけるかがいちばん心配していた懸念点です。本編かと思った、という経験があるかないかでこの記事の印象が変わるのではないでしょうか。もし経験が無い方でも、これをきっかけに本編前の映画会社のロゴに注目していただけたらなって思っています。

・タイトルロゴって何?と言う方へ。ピクサー映画がはじまる時の電気スタンドのあれです。

・っはい。そうして最後のシーン。

・シネマジェイル側の仕業により、僕は牢獄のような場所に閉じ込められてしまいます。可哀想ですね。この写真の前にもいくつかの写真を貼りました。それがこちらですね↓↓

・月明かりに手を伸ばしています。さて、シネマジェイルの件もそうなんですが、ここが皆さんにいちばん気付いていただきたかったポイントでございます。

・僕は閉じ込められた暗闇の中で月明かりを求め、檻が付いた窓に立ちます。つまり、

明かりを嫌って暗闇を求めた僕が、いまや明かりを求める僕になった

ということです。


※ちなみに、裏設定みたいなものですが、閉じ込められてからは朝が来ることはなく、常に夜が続きます。

・……ということなんです。もう話すことは特にありません。は~スッキリした。わかってもらえてスッキリした~。もしかしたら、前半の工作部分を無くした後半の物語部分(ディレクターズカット版)の、然るは閉じ込められたその後を描いた記事を投稿するかもしれません。その時はまたよろしくお願いします。


あ、そうだ。途中に挟んだこの写真↓↓

映画『リトルダンサー(BILLY ELLIOT)』のDVDパッケージを意識して作ったのですが、そうした意味は特にありません。最初の案としては、『リミット』とか『キューブ』だとかの閉じ込められる系映画を元にした写真を作る予定でした。


……さてと、以上、きどあいらくでした。おやすみなさい。さようなら


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