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愛すべき“ますらお”ワールド

「陸上自衛隊ますらお日記」という楽しい本を読んだ。

作者は防衛大学校卒業後に自衛隊に勤務し、現在は除隊して一般社会人。隊内生活を綴ったブログが評判になったので書籍化となったようだ。小説にワクワクドキドキするのもいいが、知らない世界を垣間見せてくれるこのような読書も実に楽しい。

一般的に古巣への恨みつらみを綴った書籍というのは個人的なルサンチマンが丸出しになってしまうので読んでも後味が悪いものが多いが、本書は愛に溢れた筆致で陸自生活を紹介している。作者のいうところの「ますらおランド」という題材がいいのはもちろんだが、「文章を書く事が好き」と紹介されている作者の軽快ながらおちゃらけになっていない文章が堪能できた。イラストも可愛い。

そういえば大学生の頃のバイト先に元自衛隊員さんがいた。気さくに隊内生活の一端を明かしてくれたが、「とにかくレンジャー訓練がキツくてキツくて、そこで辞めることにした」と言っていたものだ。

ますらおたちはきょうも勤務についているはずだ。

報道でウクライナの惨状を見るにつけて、改めて「国を守ること」の大切さを忘れてはいけないと考える。“非核三原則の見直し”など、従来タブーとされてきた問題についても「議論することすらアカン」という硬直化した姿勢で本当にいいのか。こんなことまで考えてしまった。
(22/3/13)

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