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外国人観光客であふれかえるお店

 会社横断的に編集物を発行している“委員会”の懇親会をやった。異動する主賓の自宅に近い街で、ということで渋谷・道玄坂上にある店になった。ラブホテル街の入り口とあって「この界隈にくるなんて久しぶりだなあ」とミョーに興奮する輩もいたが、そこはどうでもいい。

 驚いたのは店内の客のざっくり7~8割が外国人観光客らしい人で埋め尽くされて大いに賑わっていたことである。

 そういえばどういう政治的手腕を発揮したのかは知らないが、この店の系列店にはいつだったか日本の首相がアメリカの大統領を招いたこともあったな。

 メニューは和食が中心。バリバリ庶民的な店よりも少しお洒落感覚だが、別に特別な料理があるわけではない。店の数がものすごく多いわけでもなく、存在を知らない日本人も多いだろう。つまり、おそらくは外国人が読む東京ガイドブックで定番になっているのだろう。

 そう、我々だって初めて訪れる街ではガイドブックを頼りにしているのだ。それを地元で見せつけられるのはちょっと居心地が悪い。「うまい商売だな」と感心するが、別にぼったくりでもないし、悪いことはない。

 ひとつだけ懸念があるとすれば「これが日本のすべてだとは思ってほしくないな」ということ。ま、そんな心配をしなくてもいまの東京の街にはどこもかしこも外国人観光客があふれているのだが。
(24/5/23)

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