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ライトな物理エッセイを楽しむ【感想文】「物理学者のすごい思考法」橋本幸士

ド文系でもまったく戸惑わずに読了。第1章は「すごい思考」のタイトル通りのエピソードに引っ張られて、「ホラ、僕って面白いでしょ?」と盛り過ぎ感あり、かなり胃もたれしてしまった。一転して第2章は業績への誇りが繊細な感覚の文章で綴られて、エッセイとしての格はグッと上がっている。「変な生態」とした第3章もそれほど奇を衒ってはおらず、なんだかホッとした。本当の奇人ならこんなに楽しい文章を書く客観性は持ち合わせていないないだろう。この人にこういうエッセイを書かせようとした編集者の慧眼がすごい。
(21/6/11)

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