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時代に取り残される絶望的なセンス

 関口宏という人は36年前からTBS「サンデーモーニング」の司会をやっているらしいが、“賞味期限切れ”はやはりどうしようもないレベルに至っているようだ。

 と言うほど、私は番組をしっかりウォッチしているわけではない。それでもこの御仁についてはネットでネガティブな声がたくさん回ってくるのだ。左がかった物言いとその態度がネット民の反発を買うのだろう。

 先日の放送では史上最年少で名人を獲得した藤井聡太七冠について「我々世代からするとやっぱり新人類かなって気がしますが」と表現していたらしい。

 あーあ、と思う。

 リアルな情報を取り上げる生番組の司会では、反射神経と世相への感度・鮮度が何よりも大切だ。それなのに「新人類」などという40年前の“死語”をいまだに使ってしまうセンスはどう考えてもダメだ。その「新人類」が還暦になって、藤井聡太七冠はその1世代下なのだから。

御年79歳ということだから、番組スタート当初は43歳だったのか。これだけ長くなれば「おとなの事情」もいろいろあって簡単に交代させられないのかもしれない。しかしまっとうな日本語感覚では、いつまでも退場してくれない困った人のことを「老害」と呼ぶ。

 また、十年一日のようにこんな番組を垂れ流してしまうところもテレビというメディアの硬直さを象徴している。見捨てられてしまう要因のひとつなのではないのか。
(23/6/6)


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