結婚相手の最低条件
人それぞれ伴侶に求める条件はあるだろう。職業柄プライベートではいっさい気を遣わないので、機嫌を取らないとやっていけない人とは結婚どころか交際もできない。男性に引っ張って行って欲しいと思った事は一度もない。行き先は彼らにとっての天国で、女性には地獄でしょう。お互いに合わない事がわかるので、友人にオラオラ系はいない。
結婚歴数十年でもいまだに自分が見せたい姿しか夫には見せない。私の決めた境界線を越えて近づかれる事は不快だと明確に主張しているが、一緒に住んでいると相手の顔色を伺わないといけない事態に遭遇することもたまにはある。
誰よりも気をまわして、仕事で成功しているが、仕事でもないのに、男に気を遣いたくない。単に男が嫌いと言うより、職業病かもしれない。同業者も、家ではお茶も入れない女性が多いに違いない。私のような性格でも人生の大半を既婚者として過ごしてる。自分の都合にあった伴侶を選択すれば、誰でも結婚生活を送れる。
ちなみに私にとって結婚はリスク分散の手段のひとつであり、既婚というステータスは、社会では重要な要素でもある。「まだ?」と煩わしい質問を受ける機会もなくなる。子持ち既婚者に「まだ?(離婚)」と聞く人はいない。たまに「養ってくれる旦那さんがいていいわね。」と頓珍漢な台詞を吐かれると、「だからアンタは独身なんだよ」と暴言をグッと堪えて、「しがない会社員ですが自立しています。」とにっこり笑顔でかわしている。
「(前の夫も今の夫も)自分が威張れるから選んだんでしょ」と、嫌味たっぷりに母親に言われた事もあった。はい、そうです。当然ですが、何か?
「夫に尽くす、専業主婦が女の幸せ」とよく口にしていた母親は、浮気相手と再婚夢見て地方公務員の夫との安定した生活を捨てたら、あっさり彼に捨てられて、バイト先の酒浸り既婚者と重婚して一生働かざるを得ない幸せとは無縁の生活を自ら選択した女性。言ってることとやってることが全くシンクロしていなくて、周囲の人間を全員不幸にしたドラマクイーンの母親を反面教師にして育つと、綺麗事はもういいから、自分を先ず自力で幸せにする事が一番だって悟った。
男はキャリアにならないけど、仕事はキャリアになる。履歴書の学歴や経歴や職歴は評価対象だけど、付き合った男の経歴なんて、反対に評価下げるだけなので、無かったことにリセットするでしょ?そんな事も私の子ども時代には誰も教えてくれなかったけど、十代で気がついて良かった。コツコツ積み重ねれば評価される仕事に比べて、所詮男は一過性のモノに過ぎない。男の為に仕事を手放したり、社会的地位を投げ出すなんて自殺行為を美徳と勘違いして自分のクビをしめてはいけません。年金受給者になってから気がついても、遅いのです。