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自作詩

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自作の詩を集めたマガジンです。
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記事一覧

敷島公園で朗読した詩

shhh

首の無い鳥が
吐き続ける女の髪

経血にまみれた爪が電線を掴むとき
一掃された天国がつぶさに盗聴される

ひっそりと殺される風
霊柩車にひかれる星
念入りに潰される森
火葬場にひかれる水

全てにおいて 割れ続ける窓
全てにおいて 倒れ続ける松
全てにおいて 悔やみ続ける墓地
全てにおいて 吐き続ける髪

顔面から凍てつく石が落ち
脳の中に音の無い雨が降る
黒い線が踝まで続いて
赤い処

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戦闘詩 「狩猟者」

男は口腔から取り出した銃で
写真の中の街を無造作に撃ち殺した
ゆっくりと俺を捜す眉間に
下弦が昇ろうとしている
トレンチコートの襟から焔がしなり
俺の視えない弓を犯す
男は上半身を分離して空を覆う
脚は全速力で背に驟雨を担う
視点を二度停電させ
銃弾を回游する

俺の右眼を貫通する鉄
矢を焚いて男の舌を抜く
たまゆら 世界が止まる
その中を尾骶骨が叫ぶ
動き出した時の中で男が
歌うように藻搔く

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猫町フェスのオープンマイクで朗読した詩

詩人にならなければならない
おまえは 詩人にならなければならない
詩人になっても
詩は書かなくて良いのだ
その生き方で月に栞を
はさむことかできる

詩人になったら
傷付いた言葉を慰めなければならない
交換に欲望に差別に裏切りに力に
傷付ついた言葉を
癒し、撫でなければならない
よじれる言葉を抱き締め
その背中を優しく叩き
泣きじゃくる韻律の滴を
そっと拭く役目を担う
詩人にならなければならない

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11/16 月に開く オープンマイクで読んだ詩

さよならの雨が降る
神様の左手に触る
その頑なな響き
路傍の花に掛かる冷たい心臓
それから、音もなく叫ぶ街
言葉に与えられた拘束が
風の亀裂をひとつずつ数え上げる
果てしない水が虫の翅を冒し
砕かれた骰子(さい)が投げられる
すべてが冷たく
どうしようもなく美しかった

さよならの雨が降る
光の煙が昇る
何も視えない尾根で
火の連想が支配的である
悲しみに値札がつけられ
フリーマーケットで売買され

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twitterにアップした詩。 2019 4/15~2019/4/30

292

心地よい倦怠が
まなうらで光る夜
星明かりのシーツが
何も纏わない言葉をくるんだ

僕たちは 波長に過ぎなく
巧妙な蹉跌が喉元を焼いて
いつかの太陽は払拭される

一夜一夜は薄い皮膜で
価値のない意味が
少しずつ美しくなった

正しい人間に
時はいつも優しい

正しくあれなかった僕たちの
月光が運河になる

293

背理のコートが
隠匿を掻き混ぜる
荒涼の地平に
水滴が隔る

穿たれる

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twitterにアップした詩たち。 2019/5/1~2019/5/15

322

仮視化された歴史が
歪んだ地図を精密にする
或る一日に犇めく感情が
摩擦を燃焼させた
ある男がその透明な紙を
踏み躙る 革靴の下に
夜が拡がってゆく
物凄い速度で
捲れ続けるカレンダー
刻々と変化してゆく人相
落下し続ける唾液
下着を光らせる伝説が
惑星に流れてゆく
遺された男は時代になる

323

金色の洞窟の中、闇が立ち籠め
黴の臭いだけが瀞む風を截る

詠唱について閲する定理が

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twitterにアップした詩たち。2019/4/1~2019/4/15

262

新しい部屋の

古の間取りが

六角形の部屋に

降りしきる六花

扉を開けた向こうが

外界とは限らない

部屋の中心が

神聖とは

程遠い 事もある

家具のない窓

夜のない床

誰もいない部屋にも

電気のせせらぎ流れ

侵入してくる季節に

無防備に焼けてゆく

無言の表札に

とける 雪の記憶

263

静寂は妙なる音楽

騒擾は太初のリズム

風は巨大な鼓膜

光る伽藍

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twitterにアップした詩たち。2019/3/17~2019/3/31

234

潮衝の響もす
荒れ果てた季節

その波に拐われた
過去を込めた光

羅針盤の
永遠に指さない地軸

面舵一杯切って
嚠喨たる岩礁を聴く

弓なりの風が
さよならを孕み

生きていた頃の帆の言葉が
まだ終わらない心臓を刺す

そして
頬を撃つ波涛

戻らない嵐が
懐くので 鳥葬

235

虹の顛末を

僕たちは知らない

過ぎ去った冬の行方

海に落ちた陽光

和毛を撫でる風

鳥の安ら

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twitterにアップした詩たち。2019/2/16~2019/2/28

176

【祈り】

例えば妻が

血を吐いて倒れたとして

俺や誰かの書いた詩が

その血を止めるだろうか

どれだけ愛しても

詩の 言葉の 美の力は

その程度に過ぎない

そして そのように

詩は現在を変えられず

過去は嘘にしてしまう

詩と言葉が干渉できるのは

ただ手遅れの

未来だけに過ぎない

そんな言葉など

燃えつきてしまえばいい

天の灰になればいい

そして

暖かくし

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twitterにアップした詩たち。2019/3/1~2019/3/16

202

オルガン



鳴る

太陽神経叢から

響く

美しい地獄

"誘惑者に注意せよ"

と、

ヴェルレーヌの言葉が痛い

コンパーティブル(相性の良い)



オルガン、は

【適合臓器】

聖堂に高らかに歌う

内臓

その賛美と

十字架

203

雨は空の色
透き通る輪廻の色
晴れている日の雨垂れ

雪は空の色
空を路傍に積み上げる
白くそのうち夜

涙は何の色?
唾液は

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twitterにアップした詩たち。 2019/2/1~2019/2/15

138

臨月の使い魔が
禍々しく笑って
素早く貯めた小
銭でストローラ
ーを鬻ぐ!果た
して赤子は呪い
か詩歌?裸の助
産婦が金色のス
ヌードを巻くか
らきっと可愛い
ソネット・しか
し誰かの期待通
りに魔法の呪文
が産まれ涅槃は
次の世代までお
預け。冒険に出
た一行は指笛だ
け上達してゆく

139

黎明 圧倒的黎明 圧倒的倒錯的黎明 圧倒的倒錯的頽廃的黎明 圧倒的倒錯的頽廃的開放的黎明

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twitterにアップした詩たち。2019/1/17~2019/1/31

101

伽藍の中を
ポルシェみたいな顔して
通り抜ける男

刃文の上
ヨキシリの背に乗って
善がる少女

二人をくるんで
圧すような猫の愛撫
美しい涎

彼女達を乗せた
騎乗位の地球

遠心力
加速度
遠心力
夢の内容が
二人と一匹でシャッフルされる

猫の夢みたの
だーれだ?

102

少女が

ダッフルの下に隠す

あざやかな暗黒

その滞空時間

光る殻を

掘削する夜

銀河の別のどこ

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twitterにアップした詩たち。2018/12/18~2018/12/31

40

時間の皮を剥いて
親指を差し込む

丁寧に12に割いて
白い筋を とる

年々歳々 
味と形と大きさが
変わるのが 分かる

いつまで
綺麗に食べてしまっても
気付いたらポケットの中に

あなた
の実は
随分 小さくなったね

涙が止まらないのは
酸っぱ過ぎるから

それだけだから
笑っていてね

41

アナトール フランス
のように
美しい朝でありたい

濡れてしまった蜘蛛の巣
陽に染

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twitterにアップした詩たち 2019/1/1~2019/1/16

68

きみを想うと
夜が流れない
大好きの気持ちが
指先から あふれだす
はじめて会った日の
優しい言葉が
甘く光る LOVEになる時、

心象の羇旅が
空 鉄紺を席巻する

迷走するメソドロジー
響動めきのトポロジー


指紋の螺旋が
撞着する告解となり

響く精神の渓谷に
罅割れる 罅割れる
罅割れる

69

きみが うまれて

ほんとうに 良かった

おめでとう

なんの条件も 取引も

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