見出し画像

転職支援を突き詰めることで広がった、副業・シェアリングへの事業展開

■20年で感じたこと

転職支援の仕事を始めて約20年が経過。
これまで、新卒採用代行や、自社採用での面接、エグゼクティブクラスの転職相談に乗ったり、幅広い範囲で多くの『仕事探し』というシーンに向き合ってきた20年。
その中で感じた変化を、まずは発信していきたいと思います。

社員を採用したい企業から紹介会社に求められることとして、
「いい人を紹介してください!」
と、主に若手世代の業界経験者の採用の実現。

その一方で、それが『実現できないケースが増えてきているな』と実感することが年々増えてきました。

仮に、20年前に提供できていたものが、質・量ともに「10」だとしたら今は「2」ぐらいの感覚。

転職支援を通して、価値を提供できている企業範囲は、一部の仲が良い企業もしくは、業績が好調の企業であったり、一部に留まってしまっているのが現状で、ビジネスの中で自分の価値を見出せなくなってきているような感覚があります。

以前は、あまり名の知られていない中小企業であっても、企業が求める候補者をご紹介できていましたが、今は市場全体に人がいないため、難しくなっています。

また、新卒採用を減らしている業界もあり、経験者自体が少なくなってきている中で、「経験者を採用しよう」としても実現的に不可能とも言える状態が今の採用市場ではないかな、と感じています。

■徐々に活性化する副業市場

直近5年ぐらいで、人材業界における転職というビジネスが、世の中的に以前よりも希薄になってきている感覚が強まっています。

では、『どこに人がいるんだろう?』と考えた時に行き着いたのが、2018年に始めたのが副業分野「プロの副業です。

当時は、副業がまだ世の中に浸透しておらず、「ランサーズ」や「クラウドワークス」のような価値の測りやすい少額ビジネスのマッチングサービスしかありませんでした。

もしくは、経営者や肩書をもった方々が、違う企業で経験を還元する顧問として価値を提供する分野です。 それが直近5年間で、新たな副業の形ができ、実践者も増えてきています。

つまり、2つの分野以外の働き方、正社員として働くことのみが仕事ではなくなってきています。

■「副業」と「社員のシェアリング」の二本柱を軸に

世の中には、2社分・2人分の仕事をこなせるような優秀な人達がいます。
そうした方々が実際に活躍する環境を整備できれば、世の中の生産性は2倍になるはずなんです。

とはいえ、そう単純ではなく、他の人よりも2倍の成果を出していたとしても、その2倍の報酬を得ているのは当人ではありません。

実際に2倍の報酬を得ているのは、その上司や経営陣、おかしな構造が事実上存在しています。

そういった現状を考えた時に、「副業」として働く力を最大化することで、「市場に人がいない!」と転職支援を通して直面していた頭打ち感を、打破出来るのではないかと考えました。

実際、多くの企業がその考えに賛同し、受け入れ企業数も業界としての伸び続けています。

その反面、大手企業などでは外部の人材活用をする文化が企業に定着しにくい等、様々な課題もあります。

そうした課題に対し、グループ企業や社内人員を「仮想副業人材」として受け入れてみる『社員のシェアリング』をすることで、企業内の働き方を効率化させていけるのではないか?

と考え、「副業」とは違う新たな事業を生み出しました。

メインプレイヤーとして働いている若手世代が、「副業」「社員のシェアリング」を実践しているかと言うと、そこまで浸透していないのが現状です。

しかし、この5年間で世の中が変化し、副業が解禁される動きもあり、ニーズは更に高まり、スケールアップする分野であることは間違いありません。

そういった世の中の背景から、基幹事業である『転職』に加えて、『副業』『社員のシェアリング』事業を始め、新しい働き方を作っていく企業になることを目標に掲げ、新たな一歩を踏み出しています。