見出し画像

【さっき見たヘンなユメ】目覚まし悪魔

覚えのない場所。目の前には正装した悪魔がいて、こちらをじっと見つめている。

悪魔は、私が男性のときは、顔面の竹箒をゆらゆらさせるだけで何もしてこなかったが、私が女性のときだけ近づいてキスをしてくる。私は5回のうち4回女性になったので、この上なく不愉快な気分にさせられた。

悪魔がいなくなったあと、私は首に白いタオルを巻き、コバルトブルーとグレーのロングコートを羽織って、非常階段から地下5階まで降りていくと、窮屈なガレージの中に知らない男と二人きりで閉じ込められてしまう。

男は、忌々しいブザー音でついに私が目を覚ますまで、何度も何度もタイマーをセットし続けて、悪魔のような顔色でほくそ笑んでいた。

©2021 halflung, all rights reserved.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?