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【さっき見たヘンなユメ】小判

校の帰り道。コウノくんと石蹴りをしながら歩いていると、道路脇に大きな小判が落ちている。そっと拾い上げると、小判ではなく木のしゃもじだった。

そんなうまい話はないだろうと私は内心疑っていたので、あまりがっかりしなかった。それよりも、立ち止まっている間、コウノくんが先に行ってしまったことに大きな不安を覚えた。

そのしゃもじは、やけに角が鋭くとがっていて、次第に掌がチクチクと痛み出す。邪魔なので自分の口に放り込んだら、歯がギシギシと折れそうになって私は慌てて目を覚ました。

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