白揚社

ノンフィクションとポピュラーサイエンスの出版社です。書籍の立ち読みなど、を配信します。…

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ノンフィクションとポピュラーサイエンスの出版社です。書籍の立ち読みなど、を配信します。 http://www.hakuyo-sha.co.jp/

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  • 白揚社だより

    白揚社の本に挟んでいる出版案内「白揚社だより」のバックナンバーです。

  • 生物学・進化の本

    人気の生物・進化の本の試し読み記事をまとめています。

  • 心理学の本

    人気の心理学書の試し読み記事をまとめています。

最近の記事

【試し読み】『経験バイアス』―「経験から学ぶこと」の危険性を明かす

8月19日発売予定の『経験バイアス:ときに経験は思考決定の敵となる』から、試し読みをお届けします。 私たちはなにかをするとき「あの時はこうだった」「先例にならって」と、かつての経験をもとに判断を下します。しかし、そうすることによってバイアスに足を取られ、事態を悪化させているのです。 「経験バイアス」が与える影響について、世界有数のビジネススクールで教える行動科学者と、50年以上のキャリアを意思決定の研究に捧げた認知科学者がタッグを組んで解説します。 買い物から、仕事、教

    • 【試し読み】『引き算思考』問題解決の最良の方法は「引き算すること」にあった!

      8月19日発売予定の『引き算思考:「減らす」「削る」「やめる」がブレイクスルーを起こす』の試し読みをお届けします。 著者はバージニア大学の工学部・建築学部で教鞭を執るライディ・クロッツ教授。 本書でクロッツは、なぜ私たちは何かを変えようとするとき「足すこと」ばかり考えがちで「引くこと」を思いつかないのか、という自身が長年抱えていた疑問を深掘りします。 そして「引き算」を活かすことで、実生活やビジネス、人間関係や社会の問題に直面したとき有益な効果を得るにはどうすればよいか、と

      • 【試し読み】『この世からすべての「ムダ」が消えたなら』資源・食品・お金・時間まで、あらゆる問題を「ムダ」で読み解く!

        7/17刊行『この世からすべての「ムダ」が消えたなら:資源・食品・お金・時間まで浪費される世界を読み解く』から試し読みをお届けします! 本書ではレジ袋やプラスチックといったムダの代名詞はもちろん、リサイクル、スマートフォン、ファッション、はては時間やお金まで「ムダ」にまつわるありとあらゆるトピックを取り上げています。 そして「もしもムダがなかったら、世の中はどんな姿になるのだろうか?」という疑問に答えることで、世界の正しい見方を読者に提示します。 これまでありそうでなかっ

        • 白揚社だよりvol.19 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『イエローストーンのオオカミ』

          一般向けポピュラーサイエンス読み物を読み漁り、書評を書くライター・鈴木裕也さんが選んだ、イチオシの本を紹介するコーナーです (白揚社の書籍に挟んでいる「白揚社だよりvol.19」からの転載) 荒れ果てた生態系の回復のため放たれた野生のオオカミたちの感動の記録読み終わって本を閉じるときに、これほど満ち足りた気持ちになったことはなかった。まるで、良質な野生動物のドキュメンタリー番組を見終わったときの感動に近い、豊かな気持ちになった。本書に登場するオオカミたちは、ディズニー映画

        【試し読み】『経験バイアス』―「経験から学ぶこと」の危険性を明かす

        • 【試し読み】『引き算思考』問題解決の最良の方法は「引き算すること」にあった!

        • 【試し読み】『この世からすべての「ムダ」が消えたなら』資源・食品・お金・時間まで、あらゆる問題を「ムダ」で読み解く!

        • 白揚社だよりvol.19 科学読み物研究家・鈴木裕也の書評で読む『イエローストーンのオオカミ』

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        • 白揚社だより
          9本
        • 生物学・進化の本
          14本
        • 心理学の本
          14本

        記事

          ありそうでない一般向け菌類入門書『菌類の隠れた王国』試し読み

          梅雨と言えば「カビ」。この時期はバスルームやキッチンだけでなく、クローゼットやエアコンの内部でも繁殖する厄介者。ですが、このカビがいないと、生物界が回らず、ひいては今のような地球も人類の文明も存在しないことが、本書を読めばよくわかります。 身近で見過ごされがちな菌類たちのダイナミックな実態をあますところなく描く『菌類の隠れた王国:森・家・人体に広がるミクロのネットワーク』から、イントロダクションをお届けします。 本書の特徴は、これまであまりなかった一般向けの菌類入門書であ

          ありそうでない一般向け菌類入門書『菌類の隠れた王国』試し読み

          5/2刊行予定『忘却の効用:「忘れること」で脳は何を得るのか』冒頭部分を公開

          私たちは記憶をよくしたいとか、物忘れをなくしたいとか、とかく記憶力を強化することに注目しがちです。しかし、「忘れること」にも脳にとっては非常に重要な役割があることが最近の研究によって明らかになりつつあります。 ・過剰に記憶力がいい自閉症の症例から忘却の役割について何がわかるか? ・暗記が苦手な医師が、どうして名診断医になれたのか? ・認知症の画家の作品から、創作と忘却の関係について何が言えるか? ・記憶と忘却はパーソナリティにどんな影響をおよぼすのか? などなど常識を覆す興

          5/2刊行予定『忘却の効用:「忘れること」で脳は何を得るのか』冒頭部分を公開

          心の傷を乗り越えるために、私たちには何ができるか?『トラウマとレジリエンス』試し読み

          4/16(火)発売の白揚社新刊『トラウマとレジリエンス:「乗り越えた人たち」は何をしたのか』より、プロローグの試し読みをお届けします。 著者はコロンビア大学で「喪失・トラウマ・情動研究所」所長を務めるジョージ・A・ボナーノ教授。トラウマやレジリエンス(自ら立ち直る力)研究の第一人者です。 本書でボナーノは、「同じようなつらい体験をした人でも、トラウマに長く苦しむ人もいれば、すぐに日常を取り戻せる人もいるのはなぜか?」という疑問に取り組みます。 早期に回復できた人たちには、

          心の傷を乗り越えるために、私たちには何ができるか?『トラウマとレジリエンス』試し読み

          「カルト」と「宗教」の違いとは?『宗教の起源』著者、ロビン・ダンバー氏インタビュー

          発売半年で早くも6刷! 好評の白揚社新刊『宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』の著者であるロビン・ダンバー氏にインタビューを行いました。インタビュアーは国際ジャーナリストの大野和基さんです。 「カルト」と「宗教」はどう違うのか? カルト教祖の特徴とは? なぜ宗教は、「有益」と言えるのか?  といった疑問に答えてもらいました。 ※本稿は、3/17に「ダイヤモンド・オンライン」で公開されたインタビュー記事と同一の内容となります。 ■ ■ ■ 「カルト宗教」

          「カルト」と「宗教」の違いとは?『宗教の起源』著者、ロビン・ダンバー氏インタビュー

          気候変動は生物をどう変えたのか?『温暖化に負けない生き物たち』試し読み

          3月4日発売予定の『温暖化に負けない生き物たち――気候変動を生き抜くしたたかな戦略』の試し読みをお届けします。 著者は保全生物学者のソーア・ハンソン。『羽』『種子』『ハナバチがつくった美味しい食卓』など、自然について軽やかに語る著書は高い評価を受け、数々の賞を受賞しています。 今回、ハンソンがテーマに選んだのは「気候変動と生物」。ただし、従来の気候変動関連の本とはひと味違う角度から、この問題に取り組んでいます。 地球温暖化のせいで多くの生き物が苦しめられ、絶滅の危機にさら

          気候変動は生物をどう変えたのか?『温暖化に負けない生き物たち』試し読み

          バラク・オバマ、ビル・ゲイツ推薦『世界から青空がなくなる日』試し読み

          1/26刊行『世界から青空がなくなる日:自然を操作するテクノロジーと人新世の未来』から試し読みをお届けします! 本書は『6度目の大絶滅』でピュリッツァー賞(ノンフィクション部門)を受賞したベストセラー作家、エリザベス・コルバートによる待望の最新作になります。 前作『6度目の大絶滅』では、地球上では過去に5度の大量絶滅(5度目は隕石による恐竜などの大絶滅)が起き、私たち人類はいままさに自らの手によって6度目の大量絶滅を引き起こしている「人新世(じんしんせい)」という時代が紹介

          バラク・オバマ、ビル・ゲイツ推薦『世界から青空がなくなる日』試し読み

          16ヵ国で刊行!『WEIRD「現代人」の奇妙な心理』の試し読み

          12月19日刊行予定『WEIRD「現代人」の奇妙な心理――経済的繁栄、民主制、個人主義の起源』から、第1章の冒頭部分をお届けいたします!『文化がヒトを進化させた――人類の繁栄と〈文化-遺伝子革命〉』から4年、ジョセフ・ヘンリックの待望の最新作です。 本書の「はじめに」で明かされますが、『文化がヒトを進化させた』はもともとは『WEIRD「現代人」の奇妙な心理』の第一部となる予定のものだったそうです。書き始めるとボリュームが膨らみすぎたために2冊に分けた、ということですが、読み

          16ヵ国で刊行!『WEIRD「現代人」の奇妙な心理』の試し読み

          宗教の認知科学・進化心理学の新たな地平/藤井修平さん『宗教の起源』書評

           ロビン・ダンバー著『宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』の書評を、『科学で宗教が解明できるか――進化生物学・認知科学に基づく宗教理論の誕生』などの著作を持つ藤井修平さんにお書きいただきました。専門家の目に本書はどう映るのか―― ■ ■ ■ 宗教の認知科学・進化心理学の新たな地平 本書は、安定的な集団サイズの上限である「ダンバー数」を提唱したことで著名な人類学者・進化心理学者のダンバーが、宗教の起源と発展という壮大なテーマに取り組んだものである。  近年、

          宗教の認知科学・進化心理学の新たな地平/藤井修平さん『宗教の起源』書評

          マイケル・トマセロの野心作『行為主体性の進化』試し読み

          11月7日発売のマイケル・トマセロ著『行為主体性の進化――生物はいかに「意思」を獲得したのか』(高橋洋訳)の試し読みをお届けします。 何をするべきかを自分で意思決定し、能動的に行動する能力、それが行為主体性。生物はどのようにして、ただ刺激に反応して動くだけの存在から、人間のような複雑な行動ができるまでに進化したのでしょうのか? 認知科学の巨人マイケル・トマセロが、太古の爬虫類、哺乳類、大型類人猿、初期人類の四つの行為主体を取り上げ、行為主体の心理構造がどのように複雑化して

          マイケル・トマセロの野心作『行為主体性の進化』試し読み

          好評御礼!『宗教の起源』試し読み第2弾

          白揚社新刊『宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』は、おかげさまでご好評いただき、早くも2刷、3刷と重版が決まりました! そこで今回は試し読み第2弾として、本書の全体像がつかめる「はじめに」をお届けします。 少々ボリュームはありますが、ぜひ最後までお付き合いください! ■ ■ ■ はじめに 人類の歴史が始まってから、宗教はつねに重要な営みのひとつだった。民族誌学や考古学で実在が確認されている文化には、形はどうあれかならず宗教が存在している。数世紀前からは、宗

          好評御礼!『宗教の起源』試し読み第2弾

          〈信じる心〉はなぜ生まれたのか?『宗教の起源』試し読み

          10/3(火)発売の白揚社新刊『宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』より、日本語版序文の試し読みをお届けします。 著者はオックスフォード大学進化心理学名誉教授のロビン・ダンバー。ヒトの安定的な集団サイズの上限である「ダンバー数」を導き出したことで世界的に知られ、人類学のノーベル賞「トマス・ハクスリー記念賞」を受賞した、人類学・進化心理学の世界的権威です。 本書でダンバーは、半世紀におよぶ研究の集大成として、「宗教の起源と進化」をテーマに取り上げます。 目

          〈信じる心〉はなぜ生まれたのか?『宗教の起源』試し読み

          【試し読み】『イエローストーンのオオカミ』1995年、14頭のオオカミが自然に放たれた。

           みなさんはオオカミについてどれくらい知っているでしょうか?  かつて日本では田畑の作物を食い荒らすシカやイノシシを追い払う存在として、オオカミは信仰の対象となっているほどでした。  一方、西洋の昔話や童話では赤ずきんを襲ったり、子ブタたちのお家を壊す悪者として描かれています。当時の人の目には、群れを形成して狩りを行なうオオカミは恐怖の対象としてうつっていたのでしょう。  アメリカでは盛んにオオカミ狩りが行なわれ、その結果、20世紀初頭に最期の一頭がパークレンジャーによって

          【試し読み】『イエローストーンのオオカミ』1995年、14頭のオオカミが自然に放たれた。