白揚社

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ノンフィクションとポピュラーサイエンスの出版社です。書籍の立ち読みなど、を配信します。 http://www.hakuyo-sha.co.jp/

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  • 心理学の本

    人気の心理学書の試し読み記事をまとめています。

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    白揚社の本に挟んでいる出版案内「白揚社だより」のバックナンバーです。

最近の記事

16ヵ国で刊行!『WEIRD「現代人」の奇妙な心理』の試し読み

12月19日刊行予定『WEIRD「現代人」の奇妙な心理――経済的繁栄、民主制、個人主義の起源』から、第1章の冒頭部分をお届けいたします!『文化がヒトを進化させた――人類の繁栄と〈文化-遺伝子革命〉』から4年、ジョセフ・ヘンリックの待望の最新作です。 本書の「はじめに」で明かされますが、『文化がヒトを進化させた』はもともとは『WEIRD「現代人」の奇妙な心理』の第一部となる予定のものだったそうです。書き始めるとボリュームが膨らみすぎたために2冊に分けた、ということですが、読み

    • 宗教の認知科学・進化心理学の新たな地平/藤井修平さん『宗教の起源』書評

       ロビン・ダンバー著『宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』の書評を、『科学で宗教が解明できるか――進化生物学・認知科学に基づく宗教理論の誕生』などの著作を持つ藤井修平さんにお書きいただきました。専門家の目に本書はどう映るのか―― ■ ■ ■ 宗教の認知科学・進化心理学の新たな地平 本書は、安定的な集団サイズの上限である「ダンバー数」を提唱したことで著名な人類学者・進化心理学者のダンバーが、宗教の起源と発展という壮大なテーマに取り組んだものである。  近年、

      • マイケル・トマセロの野心作『行為主体性の進化』試し読み

        11月7日発売のマイケル・トマセロ著『行為主体性の進化――生物はいかに「意思」を獲得したのか』(高橋洋訳)の試し読みをお届けします。 何をするべきかを自分で意思決定し、能動的に行動する能力、それが行為主体性。生物はどのようにして、ただ刺激に反応して動くだけの存在から、人間のような複雑な行動ができるまでに進化したのでしょうのか? 認知科学の巨人マイケル・トマセロが、太古の爬虫類、哺乳類、大型類人猿、初期人類の四つの行為主体を取り上げ、行為主体の心理構造がどのように複雑化して

        • 好評御礼!『宗教の起源』試し読み第2弾

          白揚社新刊『宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』は、おかげさまでご好評いただき、早くも2刷、3刷と重版が決まりました! そこで今回は試し読み第2弾として、本書の全体像がつかめる「はじめに」をお届けします。 少々ボリュームはありますが、ぜひ最後までお付き合いください! ■ ■ ■ はじめに 人類の歴史が始まってから、宗教はつねに重要な営みのひとつだった。民族誌学や考古学で実在が確認されている文化には、形はどうあれかならず宗教が存在している。数世紀前からは、宗

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          〈信じる心〉はなぜ生まれたのか?『宗教の起源』試し読み

          10/3(火)発売の白揚社新刊『宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』より、日本語版序文の試し読みをお届けします。 著者はオックスフォード大学進化心理学名誉教授のロビン・ダンバー。ヒトの安定的な集団サイズの上限である「ダンバー数」を導き出したことで世界的に知られ、人類学のノーベル賞「トマス・ハクスリー記念賞」を受賞した、人類学・進化心理学の世界的権威です。 本書でダンバーは、半世紀におよぶ研究の集大成として、「宗教の起源と進化」をテーマに取り上げます。 目

          〈信じる心〉はなぜ生まれたのか?『宗教の起源』試し読み

          【試し読み】『イエローストーンのオオカミ』1995年、14頭のオオカミが自然に放たれた。

           みなさんはオオカミについてどれくらい知っているでしょうか?  かつて日本では田畑の作物を食い荒らすシカやイノシシを追い払う存在として、オオカミは信仰の対象となっているほどでした。  一方、西洋の昔話や童話では赤ずきんを襲ったり、子ブタたちのお家を壊す悪者として描かれています。当時の人の目には、群れを形成して狩りを行なうオオカミは恐怖の対象としてうつっていたのでしょう。  アメリカでは盛んにオオカミ狩りが行なわれ、その結果、20世紀初頭に最期の一頭がパークレンジャーによって

          【試し読み】『イエローストーンのオオカミ』1995年、14頭のオオカミが自然に放たれた。

          全員が同意する「客観的な世界」は存在しない『なぜ世界はそう見えるのか』試し読み

          9月5日刊行予定『なぜ世界はそう見えるのか 主観と知覚の科学』の試し読みをお届けします。 友人と一緒だと、坂の勾配がゆるやかに見える。 糖分を摂取すると、物までの距離を短く見積もる。 嫌悪感を抱きやすいと、政治的に保守になりやすい。…… 見る人によってはもちろん、同じ人でもその時々で、世界の見え方や物事に対する考え方は大きく違ってきます。 たとえば、ホームランを打ったプロ野球選手は「球がグレープフルーツみたいに大きく見えた」と言ったり、お年寄りが「坂が壁のように見え

          全員が同意する「客観的な世界」は存在しない『なぜ世界はそう見えるのか』試し読み

          【重版出来&電子書籍刊行】『DRINK あなたが口にする「飲み物」のウソ・ホント』訳者あとがき公開

           8月に入りますます気温も高くなり、暑さにうんざりしている人も多いかと思われます。そんなとき大事になってくるのが水分補給です。それもそのはず、人体の約六割は水分でできていて、なにもしていなくても体からは水分は失われているからです。  そんな水分補給「ただ水を飲めばいい」そう思っていませんか?  ぜひ、本書を読んで水だけでなく様々な「飲み物」の正しい知識を身につけてみてはいかがでしょうか?  訳者の井上大剛さんによる「訳者あとがき」をお届けします🥤 ■ ■ ■ 訳者あと

          【重版出来&電子書籍刊行】『DRINK あなたが口にする「飲み物」のウソ・ホント』訳者あとがき公開

          現代屈指のサイエンスライターが迫る生命の謎。『「生きている」とはどういうことか』試し読み

          7/4発売のカール・ジンマー著『「生きている」とはどういうことか:生命の境界領域に挑む科学者たち』から、試し読みをお届けします。 アメリカを代表するサイエンスライター、カール・ジンマーが「生命とは何か?」というテーマに真っ正面から取り組んだ意欲作。 科学が進歩した今でも、誰もが納得できる生命の定義はいまだに存在していません。生命と無生物を分けるものは、一体何なのでしょうか? 今も議論が絶えない中絶や脳死の話題から、生命の謎に挑んだ過去の科学者たちの奮闘、さらには無から生

          現代屈指のサイエンスライターが迫る生命の謎。『「生きている」とはどういうことか』試し読み

          全米ベストセラー作家の神経学者が語る、記憶と物忘れの仕組み。『Remember 記憶の科学』試し読み

          4/21発売の白揚社新刊『Remember 記憶の科学』より、試し読みをお届けします。 昨日のランチに何を食べたか、どうして思い出せないのか? 認知症による物忘れと、年齢相応の物忘れの違いとは? 先週見た映画のタイトルは何だっけ? どうしても思い出せなくて苦悶する――そんな経験はないでしょうか? でも、大多数の人はそうした物忘れを心配しなくても大丈夫。記憶はすばらしい能力だが完璧とは程遠いのだ、と著者ジェノヴァは語ります。 脳が記憶するメカニズムから、記憶力増進の秘訣、

          全米ベストセラー作家の神経学者が語る、記憶と物忘れの仕組み。『Remember 記憶の科学』試し読み

          『DRINK あなたが口にする「飲み物」のウソ・ホント』食べ物と同じくらい大事な「飲み物」の知識を一冊に。【試し読み】

          突然ですが、みなさんは普段から食べるものを気にして生活されているでしょうか?  「甘いものは控える」、「乳製品は太りやすいから避ける」、「糖質制限している」などなど…。実際、食べ物については、何を選ぶか、それが健康にどう影響するかを深く考える人は多いと思います。 ですが、どうして人は食べ物と同じように「飲み物」に注意を払わないのでしょうか? ・エナジードリンクは集中力を上げる? ・乳酸菌飲料が生きて腸まで届くって本当? ・グラス1杯のワインは健康に良い? ・浄水ポットの水は

          『DRINK あなたが口にする「飲み物」のウソ・ホント』食べ物と同じくらい大事な「飲み物」の知識を一冊に。【試し読み】

          戦争が、科学技術を進化させた『戦争の物理学』試し読み

           戦争の陰にはつねに、新しい物理学がありました。本書『戦争の物理学』は兵器がどのように生み出されてきたか、またそうした兵器がどのように使われてきたかを歴史と物理学という二つの視点から紐解いた本になります。  登場する兵器は、物理学と聞いて想像するような原子爆弾だけではありません。古代の戦争から使われてきた弓矢やクロスボウ、投石器といったものを、速度・加速度・エネルギー・運動量といった科学的なことから解説していくことで、有名な戦いや戦争を技術の発展史という観点からとらえなおしま

          戦争が、科学技術を進化させた『戦争の物理学』試し読み

          生態系について考えるには「人間中心の視点を捨てる」ことが大切『ヒトという種の未来について生物界の法則が教えてくれること』試し読み

          1月31日刊行『ヒトという種の未来について生物界の法則が教えてくれること』から試し読みをお届けします。 『家は生態系 あなたは20万種の生き物と暮らしている』の著者ロブ・ダン最新作です! 今回、ロブ・ダンがテーマにしたのは、人類の未来です。 生態学者である著者が、人類の未来を予測する上で利用したのは生き物たちを統べる「生物界の法則」です。なぜ、生物界の法則で人類の未来を予測できるのかというと、テクノロジーや科学がいかに進歩しようとも、私たちは生物界の法則から逃れられないか

          生態系について考えるには「人間中心の視点を捨てる」ことが大切『ヒトという種の未来について生物界の法則が教えてくれること』試し読み

          所有欲の本質を鋭く探る『人はなぜ物を欲しがるのか』試し読み

          12/14(水)発売予定の白揚社新刊『人はなぜ物を欲しがるのか――私たちを支配する「所有」という概念』より、試し読みをお届けします。 手に入れたい、独占したい、失いたくない…… 人間が生きていくうえで必ずかかわってくる、所有という行為と「自分のものにしたい」という所有欲。 そもそも所有という行為は、進化の中でどのように生じたのか? 個人の所有欲は、社会のあり方にどんな影響を与えたのか? そして、私たちがいくら物を手に入れても幸福になれないのはなぜなのか? 心理学、生物

          所有欲の本質を鋭く探る『人はなぜ物を欲しがるのか』試し読み

          【3刷出来!】『情報セキュリティの敗北史』訳者あとがき公開

          発売から1か月! おかげさまで早くも3刷が決まった『情報セキュリティの敗北史』より、訳者の小林啓倫さんによる「訳者あとがき」をお届けします。「いま、本書が多くの人に読まれている理由」がよくわかる解説です。(追記:11/30に4刷が決まりました) ■ ■ ■ 訳者あとがき 本書は2021年9月に出版された、A Vulnerable System: The History of Information Security in the Computer Age(脆弱なシステム―

          【3刷出来!】『情報セキュリティの敗北史』訳者あとがき公開

          人間とはどんな存在なのか?『現実を生きるサル 空想を語るヒト』試し読み

           私たちは日々、明日の予定や昨日の出来事を思い浮かべながら生活しています。ですが、ヒト以外の動物にも、そうした想像力を働かせることは可能なのでしょうか?  本書『現実を生きるサル 空想を語るヒト』の原題は『THE GAP』とあるように、ヒトと動物の違い(ギャップ)を心理学から動物行動学、はては言語学や遺伝学といった広範な研究成果を基に探ることで、「人間とはどんな存在なのか?」という根源的な問いに迫ります。  誰しも一度は疑問に思う、私たち人間の意外な正体について思いを馳せてみ

          人間とはどんな存在なのか?『現実を生きるサル 空想を語るヒト』試し読み