「谷」を埋めるな、「山」を作れ。「谷」を埋めているとそれだけでリソースを使い切ってしまうぞ!
なかなか刺激的なタイトルで、サラリーマンなら本屋で見かけたら、つい手にとってしまうのではないでしょうか。
なぜなら、ほとんどの会社では仕事は増える一方で、だれも「やめよう」なんて言わない(言えない)からです。
実際、毎日繰り返されるたくさんのメールのやりとりを思い出してください。
「あれやっておいて」
「あれ教えて」
「あれ、調べて資料化して」
という仕事が増えるメールはあれど
「あれ、やらなくていいから」
「あれ辞めていいよ」
という仕事が削減されるメールはないですよね?
つまり、仕事をしている人の多くは、あれもこれもやらなくちゃいけない!と必死になって詰め込んでいる状態なのです。
一方、「本」を出版できるような仕事ができる人は、自らの強みを認識し、得意なことに全リソースを傾け、効果的な差別化を図ります。そして、不得意なことや無駄なことは捨て去る決断力と行動力を持ってます。
つまり、仕事ができるひとは「戦略」をきちんと考えているとも言えます。
「谷」を埋めるな、「山」を作れ! 市場で勝つ
本書では、著者は強み=「山」、弱み=「谷」と例えてているところが、非常にわかりやすく、理解が進みます。
欠点や弱点、不足している点。
私はこれらを「谷」と呼んでいる。
「谷」は強烈な引力を 持ち、少しでも気を抜くと、
人は欠点を補うことばかり考えてしまう。
しかし考えるべきは 「山」 一自社製品の長所であり、 ユニークな価値のほうだ。
「谷」をどんなに埋めたところで、競合とのスタートラインに並ぶことができるだけ。それに「欠点が何ひとつない」製品など存在しないから、ひたすら「谷」を埋めるというのはそれだけでリソースを使い切ってしまう悪手であると。
でも、「谷」=欠点は、誰から見ても否定しようがない事実のため、社内の賛同を得やすいし、足りない ところを埋めていくだけなので、頭を使わない作業に近いから、みんなここを頑張ってしまう。
著者は、ここで着手する順番と考え方の起動修正を促す。
最初にやらなければならないのは「山」を明確にすること。
「山」がはっきりしていな いのに「谷」を埋めることばかり考えるのは、ラクだが無駄な仕事だ。
しかも、「谷」を埋めるにも各種会議や資料作成など、時間とコストがかかる。
それに 「山」の位置づけ次第で、「谷」を埋める戦略も変わってくる。「山」を明らかにしないと、「谷を埋める」プランも台無しになるのだ。
自社の「山」をみつけ、自社にしかできないことに、さらに磨きをかける。そして、「山」にリソースを投下する。
「谷」を埋めることを考えるのは、その次でも遅くはない。
今日もありがとうございました。
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