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薄楽俊
2023年1月6日 19:37
山頭火は、昭和7年9月から13年11月まで山口県の小郡の「其中庵」で起居していた。句友たちの援助を受けてむすんだ草庵である。その間付けていた「其中日記」の昭和10年4月3日、山頭火は次のように記している。「ぐつと掴んでぱつと放つ」ーこれほど山頭火の句の特徴を表した文をぼくは知らない。ぼくなりに解釈すれば、「ぐつと」掴むものは一瞬の感覚や心の動き、そして、「ぱつと放つ」はそれをそのまま言葉にする