見出し画像

経営者はどれだけ“組織のコト”に時間を使っているか?

多くの経営者が「組織をもっと強くしたいんだ!!」「もっと社員に育って欲しいんだ!!」と要望し、我々のような組織人事コンサルティング会社に相談頂く。

私は、その都度、疑問を抱くことがある。
「この経営者はどれだけ“組織のコト”に時間を使っているか?」

そう思う理由としては、以下のような経営者を見ることが多いからだ。

・忙しいから、組織について議論することに時間が避けない
・プロジェクトミーティングも取引先との急なアポイントが入りリスケをする
・人や組織の話題より、売上など数字の話に飛びつく

我々の仕事はクライアント企業さまの組織課題を明確にし、その課題解決のための背中を押すこと。つまりは、組織変革、組織改善の実行者は我々ではなく、その企業の方々である。
組織変革のプロジェクトミーティング中に、事業運営上の急な相談ごとが入るとすのミーティングを中座してまでも、その相談ごとに応じる。
一方で、事業戦略に関するミーティング中に、組織や人についての相談ごとがあったとしても、そのミーティングを中座して応じる経営者はほとんど見たことがない。

経営者は本気で組織や人に向き合う気があるのだろうか?

経営資源は「ヒト・モノ・カネ・情報」だと言う。
最近は、「ヒト・ヒト・ヒト」だと唱える説もなる中、百歩譲って「ヒトは会社の1/4の資源」だと 考えた場合、経営者は1/4の時間を組織や人に投じているだろうか?
いくら 口で「社員の幸せが大事!」「よりよい組織に変革していきたい!」と言っても、社員は経営者の“言動の不一致”を見て、簡単に見透かしてしまう。

「この経営者は、口先だけなんだ…。」

従業員、つまり「業」務に「従」わせる人を雇用しているだけなのかもしれないが、雇用すると言うことは社員の数だけの人生を背負う覚悟が必要だと言うことを忘れてはならない。

・何よりもヒトが資産だから第一優先で考える
・他の予定をリスケしてでも組織や人の声に耳を傾ける
・社員のせいではなく、経営者が一番変わろうとして社員との信頼関係に向き合う

そんな本当の意味で、“組織のコト”に時間を使うことができる経営者の“あとおし”を本気で向き合っていきたい。その先にある、「やりがいや誇りを持ち、日々の幸せを噛み締めながら働く社員」こそが 本当の意味での資産として、競争優位性を築き、世の中にその会社が届けたい価値が伝わり、社員からも市場からも選ばれ続ける会社への変容があることを信じて。

株式会社hakumei  CEO 高橋潤

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?