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光源氏を描いた『源氏物語』 @トーハク

東京国立博物館(トーハク)では、今季も源氏物語関連の展示品がいくつか展開されています。中でも《源氏物語冊子》と《源氏物語図扇面》とが一緒に展示されているのは、うれしいです。

解説によれば、トーハクには《源氏物語冊子》について「浮舟の巻を欠く計53帖が所蔵」されているそうです。前半の17帖までは三条西実隆、飛鳥井雅俊等による室町時代の書写で、後半の36帖は鎌倉時代の書写といわれているそうですが……なぜ前半より後半の方が古いんですかね……。

《源氏物語図扇面》は、源氏物語の全54帖のうち12場面が残っているそうです。今回は、その中の半分を展開しています。解説では「画面には折れ跡も確認されることから、もとは骨を差し、扇として仕立てられていたと考えられます」と、記されている作品です。


■第3帖「空蝉(うつせみ)」

伊予介の妻・空蝉との逢瀬を忘れられない 17歳の光源氏。空蝉と軒端荻(のばたおぎ・空蝉の義理の娘)が囲碁を打つのを垣間見る。

空蝉(うつせみ・源氏物語第 3帖)

■第4帖「夕顔」

乳母の病気見舞いに来た源氏。隣家の夕顔という女性を見初め、足繁く通うようになる。だがある夜、二人の枕元に女が立ち、タ顔は息絶えてしまった。

■第15帖「蓬生(よもぎう)」

かつて源氏が通っていた未摘花(すえつむはな)の邸宅。そこには、源氏が須磨に引きこもった後、庇護を失って零落しつつも、源氏を待ち続けた末摘花の姿があった。

■第19帖「薄雲」

明石の君、源氏との間にもうけた姫君を源氏の正妻、紫の上に預ける。その後のある日、愛らしい姫君が外出しようとする源氏の衣をつかみ、一緒に外へ出ようとする。

■第32帖「梅枝(うめがえ)」

梅の花の咲き誇る頃、成長した明石の姫君が入内することになった。源氏は薫香合を催し、蛍兵部卿宮(ほたるのひょうぶきょうのみや)がその判者となった。画面は直衣と薫物二壺を贈られた宮が帰途につくところ。

■第40帖「御法(みのり)」

源氏最愛の妻、紫の上が病にかかり、紫の上の発願で法華経千部の供養が盛大に行なわれた。その夜、満開の桜の元、「蘭陵王」が舞われた。明石の中宮なども訪れるが、紫の上はこれが最後と別れを惜しむ。

■2022年に展示されていた伝土佐光吉の《源氏物語色紙》

パソコン内を「源氏物語」で検索したら出てきた色紙です。既にnoteしていただろうと思いこんでいましたが、まだnoteしていませんでした。ということで、どさくさに紛れて今回noteしておくことにしました。

あくまで土佐光吉“風”なのであり、光吉の作ではないようです。それでも、見た時には「なんて精細に描きこんでいるんだ!」と驚き、素晴らしいと感じた記憶があります。おそらく、もう一回、しっかりと細部を撮りに行ってからnoteしようとしたけれど、それ以降、見に行けず、そのまま忘れてしまったのだと思います。

明石
明石
明石
野分
野分
野分

ほかの帖も、たくさん展示されていると記憶していましたが、この2帖だけだったようです。詳細は、トーハクのYouTubeチャンネルでも紹介されています。

■これまでnoteした源氏物語関連

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