スタバのコーヒーセミナーに行った話②
私の隣の席に座ったその人は、松たか子似で、私より少しだけ歳上に見えた。
適度にカジュアルで、適度に品のあるファッション。にこやかで柔らかく明るい表情。きっと誰からも好印象を持たれるだろうなーという、私とは正反対なタイプの人だ。
あ、前回の続きの話です。
意味わからないと思うので、読んでない方はこちらを読んでからどうぞ…↓
バリスタくんが珈琲についての話をしているときも、「へぇー！」とか「そうなんだー」とか、わりと大きめに相づちを打ちながら聞いていたので、私は心の中で（この人きっとめっちゃいい人か天然かどっちかだろうな）と思っていた。その両方なのかもしれない。
若きバリスタくんも、彼女のおかげで話しやすかったに違いない。ちゃんと聞いてくれてると感じられるリアクションがあると話しやすいもの。
そんな感じの良い松たか子似の女性は、セミナーを終えたあとに雑談をしているときにも、素晴らしいリアクションでみんなの話を聞いていた。彼女のおかげで、初対面の4人でのフリートークという地獄のような状況にも関わらず、場の空気はあたたかかった。
しかし突然、「みなさんはご結婚されてるんですか？」というなかなか攻めた質問で、あたたかかったはずの空気を瞬間冷却したりして、それでもにこやかで楽しそうだったから私は心の中で「天然確定」のハンコを押した。
そんな寒暖差の激しい空気の中でのスリリングな雑談も、そろそろお開きにして帰りましょうかという雰囲気になったそのとき、松たか子似姉さんが言った。
「これも何かのご縁ですし、連絡先を交換しませんか？」
ゥオフッ
向かいにいる2人は、あきらかに戸惑っていた。
15分ほど雑談はしたが、みんな1時間ほど前に会ったばかり。さすがに連絡先交換するほどの親しみは湧いていない…というのが本音だったと思う。
松たか子似姉さんは、その空気を感じたのか感じていないのか分からなかったが、続けてこう言った。
「わたし珈琲が好きで、でも引っ越してきたばかりでお友達がいなくて、こういうセミナーに来たら同じ趣味のお友達ができると思って来たんです！」
ファーーー
素直かよ！！
ド直球ストレートすぎる。
150キロは出てた。
藤川球児かと思った。
炎のストレートをくらった私たちは、身動きが取れず素直にスマホを取り出してLINEを開き、連絡先を交換した。
もう2度と会わないだろうなと思いながらも、「じゃあ何か送りますねー」と、それぞれの名前を確認しながら「よろしくお願いします！」「ありがとう」「お疲れさまでした！」みたいなスタンプを送り合った。
そしてセミナー会場であるスタバの前で、「じゃあまたー」「いつかお茶しましょう」という社交辞令を交わして別れた。
LINE交換はしたものの、もう会うことはないんだろうなーと思いながら、駅の方向はどっちだっけとキョロキョロしていたら松たか子似姉さんとバッタリ会った。
実に5分ぶりの再会だった。
「駅まで歩いて帰るんですか？私、車で来てるので駅まで送りましょうか？」
にこやかーに松たか子似姉さんが言った。
「いや、駅まで10分ぐらいだし歩いて行きますから大丈夫ですよ、ありがとうございます」
どこまでいい人なんだたか子。
それとも何だろう？何か悪い世界へ引きずり込むつもりなのか…？
いやいやいや、ない。
この人に限ってそんなことはあるまい。
いや、でも…？
私の頭の中は一瞬でいろんな思いが巡った。
「そうですかー？私運転好きだから大丈夫ですよ？」
運転好きだから大丈夫ですよ？
たか子、たぶんおそらくマジで天然なんじゃないかな。よし、なんか面白そうだし乗っていこう。
決めてしまえば切り替えは早い、それが私。私はたか子姉さんとお友達になろうと決めた。
本当に近いけれど駅まで送ってもらうことにして、一緒に車に乗り込んだ。乗るときに「前と後ろどっちに乗ります？」と聞かれ、「後ろだとタクシーみたいなので助手席で」と言ったらめちゃくちゃ笑っていた。なぜ。
目的地の駅、通り過ぎちゃったりしそうなタイプだなーと思っていたら、案の定通り過ぎちゃったりしてUターンするたか子姉さん。期待を裏切らない。
歩くより時間がかかったが無事に駅に到着し、お互いに「気をつけてねー」と手を振って別れた。
高尾山に登ったとき以来の高尾駅。
そこから電車に揺られ、さらに乗り換えを含めて約1時間で帰宅。どんだけ遠いスタバに行ってるんや私は。
とりあえず無事に家に着きました、という報告とお礼のLINEをたか子姉さんに送った。
しばらくして返信が来て、何度かラリーしていたら「今度お茶でもしましょう」ということに。
私は「今度」と言って全然実現しないのが好きじゃないので、さらに何度かやりとりして具体的に日にちを決めた。
それが、3月13日。
そう、つまり明日だ。
明日、約1ヶ月ぶりに松たか子似姉さんと再会予定なのだ。
これを話すとみんな、宗教とかマルチとかそっちの方に誘われるんじゃね？って言うんだろう。
まあ私も、一応そういう疑いが1ミリも無いわけじゃない。願いが叶う石とか出してきたらどうしよっかなー、どうやって切り抜けよっかなー、と、考えてはいる。
そうじゃないと信じつつ、そうだったらそれはそれで。
とりあえず、明日の再会を私は楽しみにしている。
前回の記事にセミナーのお土産の内容書くつもりだったんだけど、忘れてたのでこちらに追記。
珈琲豆
coffee passport
その日のセミナーで飲んだ珈琲のドリップバックが1つ、同じ珈琲の豆、スタバのcoffee passportの3つが入っていた。
このパスポートは、セミナー受けたりしなくても普通にお店で言えばもらえるらしいので、欲しい方はスタバに行ったときに店員さんに聞いてみては。
珈琲について詳しく解説されているし
セミナーで学んだ内容もしっかり書かれている。
具体的に書いてある
スターバックスの珈琲を飲んだときに使えるテイスティングノートもあって
飲んだ珈琲のページに貼るステッカーも付いている。マメな人はメモしたらいいんじゃないかい。豆だけに。私はきっとやらない。
内容が充実してるので、これ無料でもらえるなら嬉しい。確か店員さんに言えばもらえるって言ってたと思うんだ、聞き間違いじゃなければ。
ここまで読んでくれた人はいるのだろうか。
長くなりすぎるのやめたい…。
書き終えたのでご褒美にジン飲んで寝まーす。
明日からまた気軽で短め記事書くぞ。
オイオイ、エーイ！
おやすみなさい！
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