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ブラック企業から逃げるためにITエンジニアの私が実践した方法3選

こんにちは。東京で働くアラサーWeb系エンジニアのタケシです。

私は客先常駐で働くことが多かったのですが、時には心身ともに病むようなプロジェクトに特定派遣されてしまうことがありました。

心身ともに病んだプロジェクトの例
・炎上したので残業時間が過労死ラインを超える月が何か月も続く。PM、リーダー、メンバーが続々と病院送りに。補充されたのは新卒。
・クライアントからの急な仕様変更、機能や成果物の追加要求、納期の短縮要求、クレームが頻繁する。
・部下になった人間はみな数ヶ月で辞めていく逸話があるPMのプロジェクトに派遣され、パワハラのターゲットにされる。

もちろんその都度自分が所属する派遣元企業の上司に相談したのですが、毎回「あの商流のプロジェクトはどれも炎上しているから仕方ないね」「そのPMも技術力はある人だから、君がもっとスキルを身につければ可愛がってくれるようになるよ」「あと数ヶ月経っても状況が変わらないなら、こちらからも連絡を入れてみるよ」といった対応でした。

ついにとあるプロジェクトで心身が限界をむかえたため退職を切り出すと「君がいるプロジェクトからいま抜けられると困る。納品までその現場に居続けてくれ。」と在職(在プロジェクト)強要される始末。

にっちもさっちもいかなくなった私は藁にも縋る思いでブラック企業からの脱出を試みました。

<ブラック企業に転職するリスクを回避したい方はこちら>
内定先がブラック企業なのかがわかるチェックリストを公開しています。

1 | 労働基準監督署に相談

「ブラック企業が退職も配置転換も認めないしハラスメントに何の対処もしない」という悩みの相談相手として、真っ先に思い浮かんだのが労働基準監督署。

無知な私にとっては「労働関係の相談=労働基準監督署」というイメージがあったので、午前休(貯まった代休を利用)を取得して飯田橋にある中央労働基準監督署に伺いました。

訪問したのは総合労働相談コーナー。

相談内容は「派遣先で担当しているプロジェクトの長時間労働やハラスメントが解決されない。上司に相談したが配置転換を希望しても受け入れられず、退職届も受理されない。」です。

口頭で説明するだけでは伝わらないと考え、事前に以下のものを用意し、相談員の方に見せながら相談しました。

総合労働相談コーナーでの相談に持参したもの
・毎月の労働時間を示す勤怠表や業務日報のコピー
・私が上司とやりとりしたメールのコピー
・会社に提出した退職届のコピー
・就業規則のコピー
・労働条件通知書のコピー
・「派遣先で誰にどのようなハラスメントを受けたのか」「私がいつどこで誰にどのような相談を行い、配置転換の希望を出し、退職届を出したのか」と「それに対する上司を含めた会社側の対応」を時系列でまとめたメモ

総合労働相談コーナーの相談員の方とは法律上「期間の定めのない労働契約の場合、退職は原則2週間前に申し出ればよく、(退職届を受理しないと言われても)会社の承諾は不要。」「労働者の意思に反して労働を強制してはならない(現在担当しているプロジェクトで納品完了まで働き続けろと強制できない)」という原則を確認しました。

令和の時代なら在職強要をはじめとした労働問題の相談にのっている弁護士に間に入ってもらい適切な対応をとっていただくこともできるでしょう。お金がないなら法テラスで労働相談するという手段もあります。

※「在職強要」などでググると見つかります。

私がブラック企業の脱出を試みた当時はそのような弁護士事務所が見つからなかったので、総合労働相談コーナーの相談員の方の言葉を情報ソースとして再度上司に配置転換や(それがだめなら)退職届の受理を願い出ますが、のらりくらりとはぐらかされるだけだったので次の手を考えました。

2 | 某ユニオン(労働組合)に加入

私が在籍していたブラック企業に労働組合なんて当然ありません。

1人で上司や経営陣と交渉しても要求(可能ならブラックな現場からの配置転換。それがだめなら退職届の受理)を認めてもらうのは難しかったので、今度は外部の支援をうけようと思い立ち某ユニオン(労働組合)に加入しました。

結果から言うと大失敗。私の場合は加入金・組合費の無駄でした。

電話で労働相談して現状を説明しても、「上司に相談すればいいのでは?」と担当者から適当にあしらわれて終わり。その上司に相談しても何ともならなかったから加入したのですが……。

別に会社との交渉を1から10までそのユニオンに代行してもらおうとは考えておらず、下記のコラムで書かれているような在職強要に対する対処法などを教えてもらい理論武装した上で自分で交渉するつもりでした。

>> 会社を退職させてくれない!? 在職強要への対処法を弁護士が解説!

また、それでも状況が改善しない場合、どこまでの支援が受けられるのかなども聞こうとしましたが「まずは上司と相談してください。話はそれからです。」と言われて労働相談が終わったので、改めて振り返ると労働問題の相談をするなら弁護士だなと強く感じます。

※たまたま不親切な担当者にあたっただけかもしれませんし、そのユニオンに助けられた方々もいらっしゃることでしょう。私の体験談は一つの参考として聞いていただけると幸いです。

3 | 心療内科を受診する

ストレスフルな環境で長時間労働を続けた結果、心の疲労に加えて「めまい」「動悸・息切れ」「手足の震え」「胃痛」「吐き気」「不眠」「頭痛」「朝起きられない」などの身体面の症状があらわれたため、何とか会社に休みをもらって行きつけの病院で内科を受診しました。

そこで症状を説明した結果、内科医から「こころの病気かもしれない」と診断され、今度は心療内科を受診することに。

翌日、心療内科を受診した結果「適応障害」の診断を受けたので、その診断書を錦の御旗にして退職届を即日提出&社員証などを即返却。有給消化の後に退職しました。

※有給消化中に同僚に確認した結果、私の退職の旨を上司が先方に説明し、代替要員を手配した模様。

退職してストレス源から離れ、有給消化中に休んだことで症状も改善したため、すぐに転職先も見つかってのびのび働きながらスキルアップすることができました。

初手「弁護士に相談」はハードルが高い人はここで助けを求めよう

在職強要を含めたブラック企業の労働問題を相談する相手として弁護士を挙げましたが、初手弁護士に相談はハードルが高いという方もいるでしょう。

その場合、今年7月にリリースされた審査制・完全無料のお助けアプリ「社畜のシャチくん」を活用するのはいかがでしょうか。

>> ブラック企業でお勤めの人限定アプリ『社畜のシャチくん』のベータ版を公開

ブラック企業で働くあなたの悩みに対して弁護士、社労士、キャリアコンサルタントなどの専門家が「ブラックアドバイザー」として専門的なアドバイスをしてくださいます。

あとがき

私は自分の力では現場をどうにもできないし味方もいないしで絶望していたとき、心療内科の診断書に救われました。

ITエンジニアとして働くなら「いのちだいじに」です。

ブラック企業のせいで鬱病になって再起不能になったり過労死したりする必要はないんです。

現場で経験を積んできたITエンジニアなら、それを活かすことができる現場も高く評価してくれる企業もたくさんあります。

そのような現場・企業と出会うための方法も別の記事で紹介していますので、ブラック企業脱出を考えているのならあわせてご覧いただけると嬉しいです。

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