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「お客様扱い」されないための志望動機【就活の記録】#2

今週も1週間お疲れ様です。応援しているサッカーチームが勝利して思わず叫んだ博多画伯です。今回は就活を始めると誰もが苦戦する志望動機について、その重要性と考え方、そして自分自身の失敗についても書いてみました。猛暑でぐったりお疲れのところ恐縮ですが、ぜひ最後までご覧ください。


志望動機を企業の立場から考えてみる

志願者として就活に向き合っているとつい忘れがちな事実、それは「企業側にとっても新卒採用はリスクである」ということ。新入社員の採用にあたって企業は少なくないコストを支払っており、やっとの思いで獲得した新人がすぐに辞めてしまっては困ります。つまり新卒採用は企業にとっても社運のかかった一大イベントなのです。

客観的なデータも調べてみました。

就職みらい研究所が発表する『就職白書2020』によると、2019年度の新卒採用における採用単価の平均は1人あたり93.6万円との結果が出ています。入社後の研修・教育等のコストも含めれば、新入社員一人にかかるコストは相当なものであることがわかります。
出典:就職みらい研究所『就職白書2020

また、2019年度の厚生労働省の調査によれば、新規大学卒就職者の3年以内離職率は31.5%となっています。
出典:厚生労働省

これはあくまで就活市場全体で見た場合ですが、およそ100万円かけて採用した新卒社員のうち、3割以上が3年以内にやめてしまうということになります。初対面の学生とのミスマッチをいかにして避けるか。企業側の立場に立って考えた時に、まず重視されるのは学生の熱意、すなわち志望動機であることは想像に難くないでしょう。

人気企業・業界こそ志望動機が重要

出版業界に絞ってみるとどうでしょうか。採用人数が少なく、狭き門であるというイメージのある出版就活ですが、その全体像を知るためには講談社が公開している「選考の流れ」が参考になります。

講談社:「2024年度定期採用サイト」

講談社は出版業界の中でもトップの人気を誇る企業ですが、30人ほどの採用枠に5000人超が応募していることがわかります。特に近年はコロナ禍の漫画ブームもあり、出版業界を志望する学生は増加傾向にあります。このように志望者が多く人気な企業・業界に共通して言えることはひとつ。それは、「人気がある=ミーハーが集まる」ということ。人気な業界であればあるほど、「とりあえず応募してみよう」という動機で志望する学生もおのずと増えてきます。だからこそ、より一層志望動機で学生がふるいにかけられていきます。約170倍の倍率を勝ち上がるには、熱意の伝わる志望動機が前提条件なのです。

私の失敗 :「お客さま」から抜け出せるか

私の失敗は「それっぽい志望動機を作り上げてしまったこと」でした。2月に慌てて就活を始め、右も左もわからない中、友達からのおすすめで「ワンキャリア」というサービスに出会いました。ワンキャリアでは過去の就活生のESが無料で公開されており、「なんだこの神サービスは!」と思わず飛びつきました。公開されていたすべてのESに目を通し「こういうふうにかけばいいのね」と雰囲気をつかんでそれっぽい志望動機を書くことに成功したのです。

しかし、結果を見ればそれは大失敗。なぜかというと、それは「自分にしか書けない志望動機」ではなかったからです。志望動機で重要なのは原体験から来る自分の熱意を伝えること。なのに私はスタートが遅れた焦りから、他の人と同じような志望動機をつくることに必死で執着していました。ワンキャリアなどのESが見られるサービスはもちろん素晴らしいサービスで、たくさんの就活生が活用しています。しかし、あくまで参考にする程度にとどめておきましょう。

また、出版就活で特に意識すべきだったと感じるのは、「お客さん扱い」をされない工夫。「それってうちの商品が好きなだけじゃないの?」「それだったら別にお客さんのままでいいんじゃない?」と思わせるような志望動機はおそらく一発アウトです。自分がその企業のファンではなく、なぜ組織の一人として携わりたいと考えているのか、選考が進めば進むほど能力だけでなく内面が深掘りされる機会が増えていきます。その深掘りに対して、面接官を納得させる回答ができなかったのが私の失敗だったと反省しています。

おわり

いかがだったでしょうか?今回は就活における志望動機の重要さについて考えてみました。志望動機は意外と軽視されがちな項目ですが、実は自分のオリジナリティが最もアピールできる項目です。志望動機で差をつけるためにも、やっぱり自己分析は超重要。自分はなにがやりたいのか、そのためにはなぜその企業でなくてはならないのか、ぜひ一度面接官側の視点に立って、じっくり考えてみましょう。

来週も日曜日に新しい記事を更新します。
読んでいただきありがとうございました。

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