泉 沙織という人

一般社団法人 Safe Guard Animalの代表理事
泉 沙織という人。

写真の彼女が、たった一人で立ち上がり
独学で保護犬を災害救助犬、嘱託警察犬に育てた、泉 沙織。

私が惚れ込んだ女性です。

今日は、泉 沙織の軌跡をご覧下さい。

私と沙織さんの出会いは次回綴りたいと思います。

泉 沙織の軌跡

平成25年.4月～6月
「訓練所」

平成25年.8月
保護団体から「ブレス」を迎える

平成26年.7月　
保護団体から「ラウズ」を迎える

平成28年.10月
民間団体が行う「災害救助犬」の試験に
「ブレス」合格。（現：退団）

平成30年.12月
岩手県嘱託警察犬審査会にて
種目≪捜索≫試験に
「ブレス」合格

平成30年.12月
愛玩動物飼養管理士２級に合格

 
残酷な
殺処分の現実を知ったのは
当時19歳の頃。

一気に目の前が真っ暗になり
泣き崩れた日から

自分には

「何ができるか」を

考え続けた。

｢あなたに出来ることの一つ｣

それは

「現実を伝えること」

と訴えている方が居り
私はとにかく自分の周りの人に
想いを、現実を、話した…。

でも…感情的になる私は
周りから鬱陶しがられていった…

その間、保護施設のボランティアに行ったり
デモ活動に参加したりはしていたが
ずっと迷走していた。

私は、殺処分を無くすために
一歩でも進んでいるのか…？

 このままじゃダメだ…

じゃあ、何をしたら…

どうしたら沢山の人に耳を傾けてもらえる？

どうしたら関心をもってもらえる？

悩んで考えて浮かんだ言葉は

「感動」だった。

 
人に裏切られた犬が人を救うことが出来たら

人の心に何か変化が起こるかもしれない。

この想いが、私の「希望」になった。

そこから私は人の心を救う犬たちの仕事
警察犬、災害救助犬、セラピー犬、盲導犬などを調べ
自分もそういう犬を育てられるようになりたいと思い見学に回った。

見学時は犬にご飯をあげる手伝いをした。

警察犬訓練所に何か惹かれ、ここでやってみたいと思い、神奈川から和歌山へ移り住む。

しかし、働きながら見えてくる現実に
耐えられなかった…。

所長は毎日TV鑑賞ばかり。

ほとんど訓練もせず、お客様が来る時だけ
自分で触ってもいない犬を誉めたり、警察犬になれるようなことを仄めかす…

お客様からトレーニング依頼を受けた犬を
何も知らない入ったばかりの私に託す…

お客様の犬がケガをしても
バレそうもなければ言わない。

一番悔しくて、悲しかったのは

見学時にいた噛み犬で

預かっていたはずの犬が

居なくなっていたこと…

見放され、殺処分されていた。

もう、ここでは働けない…

その時、背中を押してくれたのは
ここで働いていた先輩だった。

とても愛情深く、強くて優しい
人と犬が結ぶ絆を魅せてくれた人だ。

目に焼き付いて離れないくらい輝かしかった。

私の一生の憧れ、目標、支えとなる、

かけがえのない出逢い。

先輩とは、もっと一緒にいたかった。

しかしこの訓練所に対する違和感は拭いきれず…
沸々と一刻も早く自分に出来る事として
一頭でも犬を救いたい気持ちが勝ってきた。

そして先輩と一緒に練習していた
雑種でもなれる災害救助犬に興味を持ち
先輩に

「一頭でも犬を救って、その犬を災害救助犬に育てます」

と思いを伝えた。

私は実家があった岩手県へ戻り
千葉県の保護団体から

私をジーっと見つめてくれた
黒い仔犬を引き取り
一から訓練を始める。

本を読みあさったり、動画を見たり、練習会に参加したり、
試験を受けるたびに自分に足りない事を学んだり、
訓練士さんに話を聞いたり…

地道に訓練を続け、何か違うと思えば
悩み、考え、やり方を変え
素人で引き出しの無い私は

何度も何度も壁にぶち当たりながら
手探りで答えを探す毎日…

あの日見た、先輩と犬の絆にはほど遠くて
自分にはもう無理なのかもしれない
と何度も思った。

それでも大好きな先輩に伝えた思いを果たしたい気持ち

私もブレスと笑い合いあの日みた輝きを魅たい気持ち

殺処分の無い国にしたくて
強い覚悟を持ちブレスを引き取り
ブレスとした約束…

『一緒に仲間を救おう』

その思いが何度も自分を立ち上がらせ
今日まで来て、平成最後の年に
私はブレスと嘱託警察犬の試験に
合格する事が出来た。


目的のための目標ではありますが

その一つ一つが私にとっては

夢のような課題だったので

夢を実現出来た事は

とても大きな自信に繋がりました。

『諦めなければ夢は叶う』という

大切な事をブレスが教えてくれたからには

決して諦めず、信じて

殺処分のない国にするための活動に

力を入れて行きます。