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第三章〜いよいよネットワークビジネスの世界へ〜

営業の仕事で行き詰まり、自分が変われるキッカケを放棄した私にネットワークビジネスは魅力的な新天地。

セミナーに参加した際に、説明をしていたスピーカーはキラキラ輝いて見えました。

恩人である社長に、ろくに挨拶もせずに仕事を辞めた私は格好の逃げ場所のようにどんどんとネットワークビジネスの世界にのめり込んでいったのです。

毎日誰かに会いに行く。ファミレスにたむろし
『今がチャンス!』
『権利収入になる!』

と鼻息荒く伝えまくっていた私。

身近な友人から始まり、知人や元同僚、話をしたことのない高校や中学の同級生など片っ端から声をかけていきました。
(ネットワークビジネスでいうところの100人リストアップです)

ほとんどの方が難色を示していく中で、それでもこれにしがみつくしかない私は、毎日毎日電話をかけて、人に会いに行く事を繰り返していました。

常に変われるチャンスを放棄し、楽な方に逃げてきた私はもはや強がって生きていくしかなくなっていたのでした。

『一緒に頑張ろう!』ってスタートした幼馴染や友人たちはそのうちセミナーに来なくなりました。

何で来ないんだ!
何で頑張らないんだ!

イライラしてる私の周りから、当然のように友人は離れていきました。

介護営業で支店長を務めていた時代と同じように私から人が離れていく。

そう、職種が変わっても
私の周りでおこる現象は何も変わってなかった
のです。

気付いてない人もしくは目をつぶっている人が多いですが、ネットワークビジネスの経費は冷静に見るととてもかかります。

毎日のカフェ代やセミナー代、会えるなら他県にでも行ってましたのでガソリン代、もちろん製品購入費。
稼いでいるふりをするためにカフェ代をおごることもしばしば・・・

入ってくるコミッションより出ていくお金のほうが多い毎月。
それでもリーダーからは『俺もそんな時代があった。乗り越えたら夢のようなライフスタイルが待っている』と言われ活動してました。
(いま思えば、笑ってしまうくらい洗脳されていたわけですが・・・)

貯金も底をつき、誰にも頼れない私はメンバーには内緒でアルバイトを始めました。
それでもやりくりできなくなった私は消費者金融から借金を重ねていき、自転車操業を繰り返していたのです。

ネットワークビジネス時代

グループができてくると益々忙しくなります。
岡山から大阪や東京まで毎月移動し、ただでさえ収入より経費が上回っていた状況はさらに悪化。
赤字を垂れ流し返せないほどの借金に膨れ上がっていきました。

しかし、若くしてタイトルを取った私はグループの方に憧れられいつも周りには沢山の人に囲まれている安心感があったのも事実です。

そんな世界からいつの間にか私は抜け出せなくなっていたのです。

タイトルを取るとますます抜けられなくなる

数年活動して私も20代後半、
ネットワークビジネスを始めた時の夢と現実は大きくかけ離れているものでした。

グループ人数は500名を超えていたのですが赤字になるビジネス。
いよいよ借金でクビが回らなくなり、ネットワークビジネスでの情熱が薄れてきていた自分がいました。

(これって権利収入になるのか?)


ある日、大阪で開催される大きなイベントに参加をしなければならなくなりましたが、私には移動費や食事代が尽きていたのです。

グループの手前、行かないという選択肢はなく遂に私はグループの方に借金を申し込んだのです。

『必ず返すから!ちょっと今月支払いが重なってピンチなんだよね〜』

努めて明るく振る舞いましたが、グループの方はものすごく冷めた目で私を見ていました。
私が借金を申し込んだ話はすぐに拡まったようでした。
(私だけが誰にもバレてないと思っていたのです。)

そんな私がセミナーでどんなにスピーチをしても、誰も聞いてはくれません。心ではなく、お金で通じ合う仲間しかそこにはいなかったのです。

遂にネットワークビジネスの世界でも私は孤立してしまいました。

遂にネットワークビジネスでも孤立してしまった

居場所を探して、たどり着いた世界でも本音を語れない私はまた、孤独に立ち戻っていたのでした。

私の周りから人が離れていく…
言いようのない不安を抱えていながら、それでもなお他人のせいにして生きていた私がいたからだとおもいます。

これがきっかけで私はネットワークビジネスの世界から抜け出したのです。 
いや、正確に言うと逃げたのでした。

次の話では
飲食業界への就職から多店舗経営までの成り上がりをお話ししたいと思います。

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プロローグ
第一話 〜片親、DV。でも夢を追いかけた少年時代〜
第二章 〜挫折からの初就職。社会人になってまた挫折〜
第三章 〜いよいよネットワークビジネスの世界へ〜
第四章 〜人生の転換期はいつも突然やってくる〜
■第五章 〜物事の真理。再度ネットワークビジネスにチャレンジして解ったこと〜

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