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ポートレートは難しいという話。父と娘のポートレート談義 その2

みなさまこんばんは。
暖かかった昨日から一転、今日は寒くなりました。
いかがお過ごしでしょうか。

さて。
さきほど、隣の家に住む父に…

スーパードライ1本ご馳走しますんで
ご指南いただけませんでしょうか

と、LINEを送りました。

「父親をビールで釣る娘が、どこにおるねん」

と言いながら、父が私の部屋にやってきました。

「で、何を指南するねん」

父は嬉しそうに、スーパードライのプルタブを「ぷしゅっ」と開けました。

「ポートレートや。人物や」

私は、答えました。
先日の南紀旅行で撮った、夫の写真の出来を、父に見てもらおうという魂胆です。

「だいたいな、ポートレートっつうもんは、70㎜とかで背景ボケボケで撮るねん」

と言う父に、私は夫の写真を見せました。

私は「割と良いんじゃね?」と思ったのですが…

これ、腹まで撮る必要ないな。
肩から上だけでええわ。

と、父はバッサリ(笑)
で、父の監修のもと、トリミングを施しました。

ほれ、これで表情が際立つやろ?

と、父いわく。

うーむ。
確かに。

これも中途半端やな。
背景を入れるんやったら、もうちょっとだけダンナを右に寄せて…

と、父が言うので。

トリミングをしたのが、こちらです。
ううむ、なるほど。

さて、こちらの一枚について、父いわく。

これもな、ダンナとお稲荷さん以外は全部ボケボケでええねん。
ポートレートなんて、背景ぼかしてナンボやねん。

かーーーーーーーーーーーーーっ
F2.8で撮ればよかった。
この写真は、F4でした。

それこそ、「これイケるんじゃね?」と思った一枚です。
背景、そこそこボケてるし。

しかし父は厳しい。

海のラインが中途半端やな。
これ、耳の下に海の線が来てるやろ。

海のラインをもっと下、3分の1くらいに持ってきて、3分の2を空にしたらエエんちゃうか。

…うっわー。
ぐうの音も出ません。
言われてみると、その通り。

父の言わんとしていることは、いわゆる「3分割構図」です。
私は、風景を撮るときには割と「3分割構図」は意識します。

しかしながら…
人物+3分割は意識しておりませんでした。
とにかく、人物を主題にせねば!
というのが、先走ったのです。

私は基本的に、あまり考えずにシャッターを切ります。
カメラを構えるまで、一瞬。
シャッターを切るのも、一瞬。

夫と出かけると、じっくり撮っていられない。
夫はせっかちなので、私がカメラを構えていても、どんどん先に行ってしまうのです。

父いわく。

「もうちょっと落ち着いて、考えてから撮らなアカン」

ですが、私にはできないのです。
反射的にシャッターを切り…
その中で、「偶然に出来の良い写真がある」という具合です。

そして今回、「偶然に出来の良い写真」となったのが、こちら。
私はそれほど「良い」とは思わなかったのですが。

「お、これ良いんちゃうか」

と、ようやく父に言ってもらえました。

「先生、直しは…」
「もちろん、いりません」

という、プレバトの浜ちゃんと夏井先生のやり取りのようなものを感じ、ちょっとホッとしました。

いやはや。
それにしても、人物写真は難しい。


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