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10年目のバレンタイン
バレンタインのお菓子を作るようになって10年目になる。
夫と付き合い始めた頃、張り切って作ったのはトリュフだった。
ガナッシュを丸く固めるために手を氷水で冷やし、こうやって作るのだと感心した覚えがある。
ココアパウダーをはたきすぎて、口に入れた瞬間むせた私を夫が笑ったのは今でも語り草だ。
素人ながらお菓子作りが好きな私は、毎年新しいレシピを探してはバレンタイン前後の週末に手作りのお菓子を振る舞っている。
この機会に、Googleフォトに残っている歴代のお菓子を載せてみようと思う。
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一時期は写真のバックアップが取れておらず、ほかにも色々作ったけれど何を作ったかまでは覚えていない。
今年はというと、息子のリクエストでチョコチップクッキーを作った。
息子は「ステラおばさんのクッキー」を買ってくると、必ず最初にチョコチップクッキーを食べるのだ。
クッキーモンスター(私)の遺伝子は確実に受け継がれている。
製菓用のチョコチップは意外と高い。
今年は常備してある「チョコレート効果」を粗く刻んで入れることにした。チョコチャンククッキーだ。
参考にしたレシピはこちら。
ここ数年、ホットケーキミックスを使ったお菓子作りばかりしている。
小麦粉とベーキングパウダーを振るう手間が省けるし、時々休日に夫がホットケーキミックスを焼いてくれるので切らさず置いてあるからだ。
クッキー作りのポイントは、最初に砂糖とバターをよくすり混ぜること。
もうひとつは卵を入れすぎないこと。
特に後者は生地の出来を大きく左右する。
結婚式のお土産用に猫のクッキーを焼いたとき、レシピの卵の分量が多くなかなか生地が固まらなくて焦った記憶が残っている。
今回は無事固めにまとまった。
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やたら膨張したものの、無事出来上がった。
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私と夫は「ニュークロップ」という新豆を炭火焙煎したコーヒーを一緒に飲んだ。
息子は牛乳で。
砂糖とバター、溶き卵を混ぜる過程を丁寧に行った甲斐あってか、生地はさっくりほろほろ。チョコレートも高カカオなので甘すぎず、夫も息子も「おいしい、おいしい」と食べてくれた。
キッチンペーパーを敷いてから、「ワックスペーパーでも買っておけば良かったかな」とうなる私に夫は微笑んだ。
「いいじゃん、キッチンペーパーでも」
そう、我が家はおいしければいいのだ。
チョコレートと粉まみれになった口で息子が言った。
「ハッピーバレンタイン」
※ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました。ありがとうございます。
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