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40代を迎えるためのステートメント①-1

1.私が建築家を志したきっかけ

私が建築家を志すきっかけになったのは、父で建築家・都市計画家の水谷頴介の影響であることは言うまでもありません。父は93年に他界し、当時の私は11歳です。直接、父から建築を教えてもらうことはありませんでした。幼少期の頃に父に仕事場に連れて行かれることが多く、絵を描くことや工作をすることが好きだった私は、模型や図面を広げ、デスクで作業をする姿に憧れたのがきっかけでした。当時は都市計画家という職業は当然知らず、建物を設計する仕事に魅力を感じていました。

2.幼少期の私生活

父は仕事場だけでなく、地元であり職場のあった神戸の繁華街の馴染みの飲み屋にもよく連れて行ってくれました。飲み屋には様々な立場、職業の方がいらっしゃいました。その当時から都会の多様で寛容な雰囲気に心地の良さを感じていました。

同時に自宅は能古島でしたから神戸を拠点に仕事をしている父は週末にしか帰ってきません。能古島の義務教育は小中含めて70人程度、ひとクラスしかなく、私のクラスは14人で、兄弟のような存在です。能古島の人たちは皆、家族のように暖かく、一見、排他的で過干渉な地域のコミュニティにも居心地の良さを感じていました。1981年生まれの私の遊びにゲームもありましたが、海や山で友人たちと過ごすことも楽しんでいました。

この辺りの細かいことは「地方を拠点に仕事をする」(学芸出版)/共著にも書いています。

建築家を志したきっかけが父・水谷頴介であることは間違いありませんが、私の建築の思想の一部に、幼少期の生活体験が影響していることは間違いありません。

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