Health Tech Summit 2019: 1日目速報レポート(シンガポールのヘルステック事情)
こんにちは!
メプラジャパンCEOの佐藤創(さとうはじめ)です。
今日はシンガポールからお届けします!!
いま、「Health Tech Summit(ヘルステックサミット)」という、アジア全域からヘルステック関連のスタートアップ・投資家が集まるカンファレンスに参加しています。水曜から金曜まで 3日間がっつりです。
Health Tech Summit とは?
今年で 4回目の開催となる「Health Tech Summit」は、アジアのヘルステック企業のリサーチ・コンサルティングを提供する「Galen Growth Asia」が主催している年 1回のカンファレンスです。(アジア版 Rock Health、というと分かる人には分かりやすいかもしれません。)
https://www.galengrowth.asia/events/healthtech-summit-2019/
シンガポールなど東南アジア各国、インド、中国、日本などなど。様々な国の方々が参加しています。
初日の会場は Google が運営するコワーキングスペースでしたが、運営側の想定の 2倍以上の参加者数だったようで、セッション会場から人が溢れまくりでした。笑
投資家・コーポレートは緑色のネームタグをつけ、スタートアップは紫色。おそらく全体で 200名ほど参加しており、緑色が 7割の印象でした。
シンガポール政府によるイノベーション支援策
初日のキックオフセッションは、シンガポール経済開発庁(EDB Singapore)の Kwee Eng Thien氏の講演からスタート。シンガポール政府としてのヘルステック企業への支援策などについて詳細な話が沢山ありました。
「An Emerging Economic and Innovation Growth Driver in Singapore 」
(※ 部屋から溢れて中に入れず、写真が見にくくなりました。。)
シンガポール政府にとってバイオ・ヘルスケア産業は重要な産業で、研究開発支援にも非常に積極的に投資してきた結果、多くのグローバル企業のAPACオフィス・研究施設がシンガポールに集積しています。
シンガポール保健省(Ministry of Health)のマスタープラン「3 つの Beyond」では、病院でのケアだけではなく、予防や健康そのものをデジタル技術・データを使って支援することを明示しています。
・Healthcare → Health
・Hospital → Community
・Quality → Value
先日シンガポール政府が Fitbit と提携したのもこの一環かと思います。
セッションを聞いていて驚いたのは、政府としてエコシステム全体像とそのプレイヤーたちを個々に把握していること!企業ごとの取り組み・方針や相関図(これがびっくり!)を把握した上で政策方針などに活かしている印象でした。
さらに、シンガポール政府としても人材獲得・育成の支援に積極的で、様々な制度を実施・計画しているとのことでした。
ヘルステック企業・投資の動向
次のセッションは、主催の Galen Growth Asia による、シンガポール・東南アジアのヘルステック企業・投資の動向について。メインテーマは「シンガポールにおける動向」ですが、東南アジア全域の話までお呼びました。
「The Singapore HealthTech Ecosystem」
シンガポールにおける、ヘルステック投資家の状況。
半数はシンガポール国内の投資家ですが、次はアメリカ 22%、中国 13%。日本は4%のみ。おそらくシンガポール国内の投資家には日系VCも含まれていそうですが、アメリカ・中国が多いですね。
東南アジアの資金調達動向。2019年の調達額が急増(2倍以上)しており、これは、私の note でもご紹介した Halodoc・Alodokter や、Biofourmis が牽引しています。さらに巨額のディールが増える見込みとのこと。
EDBのセッションでも触れられていましたが、シンガポールでは、グローバル企業とスタートアップの提携・協業も盛んに行われています。
シンガポールのスタートアップのうち 75%がサービスの対象疾患を明確にしていることが触れられていました。技術開発系のサービスが多いからだと思いますが、日本ではどうなんでしょうか?
パネルディスカッション
このあとは3つのパネルディスカッションが続きました。
「How Singaporean Startups are Partnering with Corporates to Scale」
「The HealthTech Innovation Landscape from the Eyes of an Investor」
「Scaling Beyond Singapore: a Fireside Chat with Investors and Growth Stage startups」
それぞれのパネルで、シンガポールで創業する意味や、そこからどう展開していくか(企業との連携や周辺国展開など)について議論されました。
シンガポールはすでにエコシステム・コミュニティ・ネットワークが整っており、そこでグローバル水準のサービス・事業を構築したうえで他国に展開するのが良いのではないか、という考えが多かったです!
2日目のプログラム
そして 2日目の今日は「HealthTech Investor Day」ということで、
・スタートアップによる 10分ピッチ
・投資家パネルディスカッション
・巨額調達したスタートアップCEOパネルディスカッション
などなど。
楽しみです!!
(今日の会場はシンガポール証券取引所。わぉ)
今日はここまで!
ではまた明日の速報レポートをお楽しみに!
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Health Tech Summit 2019 速報レポート
1日目 レポート ※本記事
2日目 レポート
3日目 レポート
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