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unico file vol.2 青木尊 大物産展〜青木さんとわたしの関係〜【プレイバック!はじまりの美術館14】

現在、臨時休館中のはじまりの美術館。これを機に、はじまりの美術館のこれまでの展覧会をみなさんと一緒に振り返ってみたいと思います。

はじめて展覧会を見る方も、実際に展覧会を鑑賞された方も、写真やスタッフの四方山話を通して、改めて作品や作者に出会っていただければと思います。当時の裏話?や関わったスタッフの想いなども改めて振り返ってみました。残念ながら今は展覧会を開催できない時期ですが、この6年間の展覧会を改めて見つめ直して、この先の企画を作っていく足場を固める期間にしたいと思っています。


スタッフ紹介

プレイバックはじまりの美術館

unico file vol.2青木尊大物産展
 〜青木さんとわたしの関係〜

会期:2017年11月11日〜2018年1月14日
出展作家:青木 尊
主催:社会福祉法人安積愛育園 はじまりの美術館
助成:日本財団
https://hajimari-ac.com/enjoy/exhibition/aokitakeru/

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小林:14回目のプレイバックは、unico file vol.2「青木尊大物産展(あおきたける だいぶっさんてん)」です。企画担当は大政さんでしたね。日本財団さんから助成を受けたアーカイブ事業の一環として行った展覧会でもあったと思いますが、まずは企画趣旨などその辺りも含めてお願いします。

大政:はい。2017年から日本財団さんよりアーカイブ事業の助成をいただきまして、その一環で青木尊大物産展という展覧会を企画しました。アーカイブ事業としては、安積愛育園unicoの作品の整理や記録などからまず始めて、デジタルアーカイブを作るっていう作業を行いました。unico fileとしてはvol.1で伊藤峰尾さんをご紹介したんですけど、次に誰を紹介しようかって考えていました。実は当時、青木さんは安積愛育園を利用していないタイミングだったんですけれども。それでもunicoだったり、はじまりの美術館があるっていうのは、青木尊さんの存在が大きいっていうことで、青木さんをご紹介することになりました。

小林:今回の展覧会タイトルは「青木尊大物産展」ですけれども、これは元ネタというか前段の展覧会があったんですよね。

岡部:そうですね。実は愛育園が自主事業として開催した展覧会の第1号が青木さんの個展でした。そのときの展覧会タイトルが「青木尊物産展」というもので、実はこれは青木さん本人がつけたタイトルでした。

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大政:郡山市にあるビッグアイで開催したんですよね。なんで「物産展」だったんですか?

岡部:タイトルについて青木さんご本人に相談したら、即答で「青木尊物産展でお願いします!」って言われたんです(笑)最初はちょっとどうかな?て思ったんですが、よくよく文字を見てみると、「青木尊が産み出した物の展示」というふうにも読めるので、すごくマッチしているなと。そして青木さんは、絵画だけではなく陶芸なんかもやってたので、「物産展」はとても面白いなと思いました。ちなみにその時のサブタイトルは「〜青木尊が生み出した〇〇なもの〜」でした。

大政:私は今回企画担当ではあったんですけど、実は展覧会の準備をはじめる前は青木さんに一度もお会いしたことがなかったんです。当時は美術館スタッフの中でも青木さんに会ったことがあるのは館長の岡部さんだけで。あと愛育園の利用を休止されてから、結構年月が経っていたので、法人内でも青木さんのことを知ってる人が少なくなってきていました。でも、ものすごくインパクトのある人で、作品も面白い方だったので、ちょっと特別な存在として語り継がれているような方でした。

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小林:今回の展覧会では、最初の物産展の秘蔵映像なども展示しましたね。結構印象的だったのが、青木さんを知っているスタッフ、しかも法人を退職された方も含めて、青木さんをテーマに座談会をしましたよね。その座談会で話されたことも含めて、展覧会を構成したのはすごい良かったですよね。

岡部:そうですね。unico fileの伊藤峰尾展のときにも話が出ましたが、愛育園の作家で外部の評価を得たのは、青木尊さんが初めてでした。峰尾さんが世に出るきっかけになった NO-MAのアートディレクターで絵本作家のはたよしこさんがいらっしゃったのは、実はもともと青木尊さんの調査が目的でした。また、私が入職したころは、公募展に出品したりという動きが始まっていたところでしたが、自分たちで展覧会はまだ開催したことがない状況でした。これは青木さんの個展から始めるのが良いんじゃないかっていう流れがあったのを覚えてます。当時そういう動きの中心にいたスタッフの中には、すでに法人を離れている方もいました。大政さんの提案だったかなと思うんですけど、そういう方も含めて尊さんを知っている方に集まっていただき、いろんな角度から尊さんのことを捉えることができればということで座談会を開催することになりましたね。

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大政:そうですね。この展覧会の前に私が担当した「ちがうかも」展で、出展作家の佐久間宏さんがいろんな歴代スタッフの方との関係性の間で様々な「じゃらじゃら」が生まれてきたっていうのをご紹介しました。作品っていうのは、ご本人の力はもちろんあるけど、福祉事業所と呼ばれる場所でできる作品は、さまざまな方と関わりながら生まれてくるものだなと思っていて。なので今回の展覧会の展示構成でもその辺りを入れたいと思っていました。青木さんはプロレスラーとか山とか虫とか、本当にたくさんのモチーフを描いてるんです。それを「青木尊と〇〇」といった展示構成にしたんですが、その中で「青木尊とわたし」というコーナーも作りました。そこでは青木さんが描いた支援員の作品だったり、青木さんが支援員とやりとりした年賀状だったり。あとは来場者の方が青木さんにお手紙を出せるようなコーナーとか、そういう「青木さんと自分」みたいに引き付けて考えられるような構成にしました。

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小林:そうでしたね。SNS用に作成したCMのキャッチコピーは「青木さんに、会いたくなる。」でしたね。実際に青木さんに会ってほしいというのがこの展覧会の意図の一つにありました。この展覧会のサブタイトルも「青木さんとわたしの関係」でした。この「わたし」っていうのは関わった方のことでもあるし、主催者側のことでもあるし、見に来た人たちのことでもあるっていう。そういったことも含めて「青木尊とわたし」といった展示構成が生まれましたね。



小林:大政さんは青木さんに初めて会ったのは、いつでしたか。

大政:青木さんの展覧会をするっていうことが決まったあと、青木さんにインタビューをするために郡山市の開成山公園でお会いしました。そのときは尊さんと尊さんのお父さん、岡部さんと私の4人でしたね。
青木さんの第一印象はすごい大きい人だなって思いました(笑) お話ししてみると、すごく腰が低くて、可愛らしい笑顔でいろいろなお話をしてくださいました。あと、岡部さんと青木さんは何か兄弟愛のようなものがありましたよね。

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岡部:そうでしたね(笑) 実は青木さんのご兄弟は3人いらっしゃるみたいなんですけど、青木さんが言うには私が弟さんに似ているらしいんです。そんなこともあって、私があすなろ荘時代に青木さんの担当だった時、「おう、兄貴元気かい?」といったやりとりをしてたりしてました。

小林:たしか、そのときのインタビュー映像は練習みたいな形で、展覧会では使用されなかったですよね。その後日、青木さんが数年ぶりにあすなろ荘を訪ねるっていう機会を作って、その様子を映像に残して展覧会でも流しましたね。

大政:あすなろ荘で久しぶりにお会いする支援員の方とかも何人かいて、その方と再会したときの様子がものすごい驚き方と喜び方でちょっとびっくりしました(笑)

岡部:表現が青木さんならではというか、特徴的でしたね。「もうなんか嬉しくて眠くなっちゃった」とか(笑)

大政:あすなろ荘に行った日に青木さんのポートレート撮影なんかも行いました。その時は「青木さん、次ブッチャー!」とか「次、八代亜紀さん!」といった掛け声に合わせて、いろいろなポーズをしてくださって素晴らしかったです(笑)

岡部:あすなろ荘に入所されていた当時から、青木さんのことは「存在そのものがアートだよね」みたいなことを言ってた方もいましたね。とてもサービス精神が旺盛で、様々な表現がある方だったので。ぜひ来ていただくお客さんに、そんな青木さんの魅力を感じてもらいたいっていうのは初めからありましたね。

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小林:この展覧会の後に「アール・ブリュット ジャポネ展II」に選出されたり、東京の愛成会さんの企画にも出展したり、日本財団さんの冊子「ダイバシティ・インジ・アーツ」、先日はNHKの「No art,No life」という番組でも紹介されたり、青木さんの作品がいろんなところで紹介されてますね。青木さんの作品どれも魅力的ですけど、今回の展覧会の中でこの作品は絶対に展示したいみたいと思った作品ってありますか。

大政:めくればめくるほど良い作品が出てくるみたいな形で、どれも良くて、とにかくたくさんの作品を展示したかったです。私は特に、山のシリーズと大きな花が描かれた布の作品が好きでしたね。青木さんの作品で有名なのはプロレスラーとか芸能人なんですけど、自然物もとても魅力的で好きです。

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岡部:私が好きなのは、実は展示できてない作品というか、もうない作品なんですけど(苦笑)何でないかというと、青木さんが描いてる途中で消しちゃったんですよね。大きな目を描いてて、その目の中にまた人の顔があって、その目力がすごい作品でした。青木さんの描く人物は、やっぱり目がすごく印象的ですね。

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小林:私は意外と虫シリーズが好きですね。カマキリとか、トンボとかが結構リアルに描かれている。なんか迫力があるというか、記憶に残ってますね。そういう感じで「青木尊と山」とか「青木尊と虫」というテーマで、そのテーマについてのキャプションとさっき話題に出た座談会の話もそれぞれのテーマに沿ったところを抜き出して掲示しましたね。その座談会の話がこの展覧会を楽しむポイントにもなってましたよね。

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大政:そうですね。なんか普段の展覧会ですと作品紹介は美術館スタッフが書いて会場内に掲示しているっていう形なんですよね。だけど、今回の場合は青木さんに関わってきた人たちが話したことを、その会話を聞いてるような感じで見ながら、青木さんの人柄を知れるような形で作品を楽しめるといいんじゃないかなと思って提案しました。

小林:やっぱりその青木さんの人柄が、座談会の皆さんのやりとりを読むと伝わってきましたよね。普段の展覧会だと「こういうタッチで、こういう作品だ」みたいな話になりがちなんですけど、青木さんがどんなときにこの絵を描いていたとか、山の写真をよく撮っていたとか、そういう話が読めたのが面白かったですね。

岡部:いつもの企画展だと、作品を知ってもらう手がかりとして作品紹介のキャプションを掲示していたかなあと思うんですけど、やっぱり青木さんの作品だけではなく青木さんそのものを知ってもらう手がかかりというか。そういう意味でも関わった人たちの会話から垣間見える青木さんっていうのがすごく良かったですよね。

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小林:そうですよね。でも、青木さんご本人にも会期中に何回か来ていただきましたけども、やっぱり本人の迫力というか、実際に会ったときの魅力にはかなわないというのは、青木さん本人のギャラリートークで感じましたね。

大政:ギャラリートークでは、青木さんと岡部さんで掛け合いをしながら作品紹介をしましたね。

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岡部:何度か開催しましたよね。私の前に尊さんの担当をしていた現ビーボのスタッフの折笠弘海さんだったり、あとは青木さんが入所中に親しく関わっていた元スタッフの鈴木康弘さんとか黒澤真貴子さんとかもお呼びして、それぞれワイワイとギャラリートークをしたなと。尊さんが最初いない予定だったけど、サプライズで登場した回もありましたね。

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大政:毎回ギャラリートークの最後には青木さんがビールケースの上に乗ってリサイタルをしてくださいましたね。

岡部:昔から恒例ですね(笑) 毎回何曲ぐらい歌ってましたかね。5曲くらいでしたかね。もう、本当にエピソードに事欠かない尊さんですけども、入所中もみんなが寝静まったところで詰め所にいるスタッフのところに来て、ちょっと僕の歌を聞いて欲しいんですって言って(笑) 「1曲だけね」って言って歌い始めると、やはり5曲くらいは歌わないと満足できないというか(苦笑)

小林:青木さんの歌い方の特徴として、歌と歌の間がないから、聞いてると次の曲にどんどん行くので、5曲ぐらい聞いちゃうってのはすごいわかります(笑)

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大政:今回アーカイブ事業の一環ということで、会期中にアーカイブ作業を担当した早坂さんと佐藤さんといった愛育園スタッフも招いて、冬の開催ということもあり「コタツでトーク」という形でトークイベントを実施しましたね。天気もあまり良くなく、集客は少なかったですが、地元の民話語りでもお世話になっている鈴木さんが参加してくれたのはうれしかったですね。

小林:鈴木さんは「きになる⇆ひょうげん2019」で、アーカイブサイト「unico file」の監修者でもある須之内基洋さんをお招きしたイベントにも来ていただいてました。この青木展のころから、「アーカイブ」っていうことに関心を持っていただいてましたね。

大政:そうですね。会期中にも「会津親父の冬語り」っていうイベントをやっていただいたんですけど、語り部をやっているっていうところで、物語にして残したり伝えたりしていくっていうところに関心が重なっているのかなと思います。

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岡部:アーカイブで思い出したんですけど。この展覧会を開催するにあたって、青木さんの生涯年表を作りましたが、そこで青木さんが描いている作品のモチーフに関して分かったことがありましたね。

大政:昭和のある時代にものすごくモチーフが固まってたんですよね。私の生まれる前の出来事です。

岡部:昔から尊さんは、自分の好きなものを描いてることは知ってましたが、そのテーマになっている悪役レスラーだったりとか、歌謡曲の歌詞だったりとかアニメだったりとか、全部、尊さんが小学生ぐらいの時にテレビで流れていたものだったっていうのが分かりましたね。

小林:尊さんが描くと、どれも昭和的な味わいが滲みだしてますよね。

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大政:話は変わりますが、「青木尊とわたし」の一角では、青木さんに質問やお手紙を書けるコーナーも設置しました。いろんな方が書いてくれましたが、それをまとめて青木さんが来たときにお見せして、時々お返事も書いていただきましたね。

小林:元々尊さんを知っている方が「久しぶりに会いたいですね」とか、「青木さんの絵を初めて見て即ファンになりました」とかは覚えてますね。

大政:結構素朴な「女の人の左頬になぜホクロがあるのですか。」って質問に対して、青木さんが「それはちあきなおみのほっぺたです。」ってお返事を書いたものもありました。書かれたものを随時掲示もしていたので、書かない方も観て楽しめたし、それを見て私も書いてみようって思ってもらえたのかな。良い企画だったと思います。

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大政:あと、参加型の企画としては「青木尊顔面画法をやってみよう!」っていう常設ワークショップもありました。青木さんの作品を見ると、時々顔に線があるんですよね。

岡部:そうですね。実はお父さんも絵を描かれる方で、昔、尊さんに絵の手ほどきをしたこともあったそうです。そのときの構図の取り方が、何か線を引いて描く方法だったみたいなんです。

小林:顔面画法のやり方に沿って絵を描こうとすると、すごく難しいということがわかりました。

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小林:そして、この顔面画法ワークショップも取り入れてトークイベントでお越しいただいたのが、九州大学の長津さんでした。長津さんのお話もすごく良いお話でしたよね。

大政:そうですね。長津さんの専門でもある社会包摂みたいなところから、関係性とか、今回のサブタイトルである「青木さんとわたしの関係」みたいなところまで話を広げてくださって、すごくこの展覧会の意味自体も広がったような感じがしました。ぜひ多くの方にも読んでいただきたいと思って、この展覧会の記録集にも内容をまとめた形で掲載させていただいております。

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小林:その長津さんのお話も含めて、すごく読みやすい記録集に仕上がっておりますが、この展覧会のデザインは普段はご自身もアーティストとしてを活動されている関川航平さんでしたね。

大政:関川さんとは初めて一緒にお仕事させていただいたのですが、限られた時間の中で素晴らしいデザインをいただき、本当にありがたかったです。このとき初めてA4横のチラシになりました。

岡部:会期終了後に巡回した「青木尊小物産展」の方のチラシビジュアルも作っていただきましたね。

小林:関川さんは、いつか展覧会にも作家としてお呼びしたい方です。

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小林:そして寄稿文は「手作り本仕込みゲイジュツ」でもアドバイザーとしてお世話になった小澤慶介さんに書いていただきました。小澤さんには、この青木展のキャッチコピーで使っていた「青木さんに会いたくなる」っていうようなところから深堀していただくような内容で、すごく嬉しかったですね。

岡部:展示を見にいらっしゃったときは、ちょっと先生に採点されるというか、授業参観というか。お世話になった小澤さんが、何年か経った自分たちをどんなふうに見てるかなっていうのも、ちょっとドキドキしながらご案内したことを覚えてます。

大政:私はこのとき小澤さんとたしか初対面だったんです。やっぱりはじまりの美術館開館のタイミングでお世話になったっていうことで、私も少し緊張もしました。その後一緒にお仕事させていただく機会もいただけて、今後もぜひ何かでご一緒させていただきたいです。

小林:小澤さんは美術館の開館前から関わっていただいている方でしたが、そういう意味では青木さんはこの美術館を作るきっかけにもなっている方で、青木さんのこれまでを本当にアーカイブというところも含めて掘り起こせた機会でしたね。しかもその後にいろいろと青木さんの活動が広がっていってるし、青木さん自身もまた法人を利用されていて、ますます制作も続けているし。何かこう、本当にアーカイブっていうことから広がりをもてた展覧会の一つじゃないかな、なんてことも感じます。

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岡部:青木さんのことを振り返りながら、愛育園だったり、unicoっていう活動がどういうことをやってきたかっていうことも振り返ることになったなと思ってます。法人内で尊さんを知らなかった人が尊さんを知るっていうのは、やっぱり活動の流れを知ることにもなりますよね。自分たちがやってきたことを振り返りつつ、自分たちが積み重ねてきたものを確認できたっていうか、今後に向けての弾みにもなった企画だったんじゃないかと思います。

大政:今読んでいただいているプレイバック企画もみんなで会話しながら振り返ってるんですけど、これもきっとアーカイブの一つになっていくと思いますし、この休館中っていう、なんだろう、充電期間みたいなところでやっぱり次に向けてのエネルギーにしていきたいですね。

岡部:アーカイブってやりながら気づいていくことが結構多くて面白いですね。なんかやってる当時は、意識化されていなかったことが、時間が経って振り返ることではっきり見えてくるっていうか。これは大事だよなって思ってやってたけど、それって何だったのかっていうのが、やっていく中ではっきり言語化できたりっていうこともありました。

小林:青木さんもパッソをご利用されて、また新作描かれてますし、青木さんが制作していることで周りの方もやる気になって活性化してるっていう話も聞きます。また今の青木さんも含めて、新しい作品なんかも紹介できる機会を持ちたいですね。

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