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現代語俳句投句会 第4回 結果発表


「現代語俳句投句会」と題して、
現代語で詠んだ俳句を募集しています。

第4回は4名のみなさんに全25句をお寄せいただきました。

以下その結果発表です。


現代語俳句投句会 第4回
2020年 4月


◎ 特選句 ◎

小包をほどく笑顔に春が来る
笹塚心琴

書きかけの恋文にひとひらの花
笹塚心琴

花さそう「今の私を見ておゆき」
悠凜

鐘霞千の祈りのおりづるよ
吉田翠

春雷ぞ身にほとばしる志
矢口れんと

鰆なら焼けるだろうか仲直り
矢口れんと



◯ 入選句 ◯

少年の道しるべたれ春北斗
笹塚心琴

朧めくレコードの音ジャズ喫茶
吉田翠

春泥を踏んで弾けた笑顔こそ
矢口れんと

家ごもり心は雲雀追いかけて
矢口れんと

初恋か背丈の近い桃の花
矢口れんと


◇ 佳作 ◇

思い出の隅に映えるよチューリップ
笹塚心琴

日めくりとともに顔出す葉桜よ
笹塚心琴

パンドラの匣の底には花あかり
悠凜

あかり消え静寂の街春北斗
吉田翠

蒲公英は山川を越え時も越え
矢口れんと


敬称略
句の並びは投句会ご投句順です



【ご投句いただいたみなさんの全作品です】

◯ 笹塚心琴さんの作品 ◯

小包をほどく笑顔に春が来る

書きかけの恋文にひとひらの花

思い出の隅に映えるよチューリップ

少年の道しるべたれ春北斗

帰りみち綿毛を吹けば歌になる

日めくりとともに顔出す葉桜よ

シクラメン三連符まで連れてくる

四月馬鹿いいえ年中無休の恋

花冷えを言い訳にして逢いにゆく

空の下だれもひとりで花が散る


◯ 悠凜さんの作品 ◯

花さそう「今の私を見ておゆき」

こんな世にそれでも花と笑顔咲く

吹く春の嵐よさらえ憂いごと

パンドラの匣の底には花あかり


◯ 吉田翠さんの作品 ◯

あかり消え静寂の街春北斗

朧めくレコードの音ジャズ喫茶

うつむいて口元隠し忘れ霜

鐘霞千の祈りのおりづるよ

古本のページをめくり夢うらら


◯ 矢口れんとさんの作品 ◯

春泥を踏んで弾けた笑顔こそ

家ごもり心は雲雀追いかけて

春雷ぞ身にほとばしる志

蒲公英は山川を越え時も越え

鰆なら焼けるだろうか仲直り

初恋か背丈の近い桃の花




ご投句・ご参加いただき
ありがとうごさいます