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新型コロナ感染者の不都合な真実

新型コロナウイルス感染の第4波が、猛威を振るっている。
このままの勢いだと、大型連休を待たずして第3波の大波を超える可能性すら出てきた。

何か、おかしい。
国や自治体が住民や企業に必死に感染対策を呼び掛け、外出自粛を強く訴え続けているのに。
何故また感染者が増え続けているのか。
マスメディアが隠している、あるいはあえて報道していない都合の悪い事実があるのではないだろうか?

もちろん陰謀論には決して加担したくはない。
ただ、かつて報道の現場で仕事をしていた経験から、あの業界の度し難い腐敗と堕落ぶりは身に染みて分かっている。
一般の人達もネットで明るみになった様々な情報から薄々感じているであろうが、話の本筋から外れてしまうのでここまでにしておこう。
あの業界から足を洗って10年以上になるが、そのうち何があったかを書く時期は来ると思う。

国内の新規患者発生状況

さて、新型コロナの感染者数の動向だが、毎日の状況はグラフ化されて公開されている。
これはヤフーからスクショしたグラフだが、国内の新規感染者数と世界の新規感染者数の動向が、なぜ連動しているのか疑問に思ったことはないだろうか?

世界の新規患者発生状況

出入国の水際対策が完璧で、感染者の入国がシャットアウトされているなら、連動しないはずではないか。
素人考えかもしれないが、そういう風に思うのは普通だろう。

じゃあ実際のところ、日本への入国者数の現状はどうなっているのか。
調べてみたら、驚くべきことが分かった。

出入国管理統計表を見ると、月別の入国者数が正確に分かる。
http://www.moj.go.jp/isa/policies/statistics/toukei_ichiran_nyukan.html

ここから数字を拾い、入国者数(速報値)の推移をエクセルでグラフ化するとこのようになる。

入国者数の推移

国内の新規感染者数の推移を示すグラフと見比べてほしい。
1カ月遅れで綺麗に相関していることが分かるだろう。


入国者数のピークは、昨年11月の69,742人。
今年1月に13,824人と激減しているのは、1月8日に政府が「水際対策強化に係る新たな措置」を発動し、厳しい入国制限をかけたからだ。
政府が1都3県に「新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言」を発令したのも1月8日だ。
新規感染者数はこの日をピークに減り始め、2月中旬に底を打った。

メディアで執拗に叩かれたGoToトラベルも12月28日で停止。
ほぼ同じ時期にGoToイートも停止となった。
こうした複合的な対策が、感染拡大の抑止につながったことは間違いない。


ところが、こうした緊急事態宣言も2月末で解除。
3月から新規感染者は再び増え始める。
もちろん人、モノの動きを止め、いつまでも経済を停滞させておくことなどできない。
日本は貿易で外貨を稼ぎ、食料やエネルギー、原材料等を輸入に頼らざるを得ない国であるから尚更だ。

では、感染拡大は内的要因が主なのだろうか?
その辺がどうも怪しいと、私はにらんでいる。
3月から始まった第4波は、大阪、神戸などの大都市圏に偏った増え方で始まっている。
大都市圏にしかないもの。
それは国際空港であり、国際貿易港だ。

こういう事件があった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b57f840f501ff06ec4153fc4b295757f411bea57


これも氷山の一角であろう。
日本という国は難民には厳しいが、正規の入国手続きを経て入国した外国人に対しては、ザル同然の水際対策しかしていない。
そう言わざるを得ない現実がある。

殊に変異株は、従来のウイルスよりも感染力が高く、実効再生産数は43-90%高く、死亡リスクを55%上昇させるという。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/10279-covid19-40.html

3月に入ってから変異株の感染者が急増していることは明らかで、これは外的要因が新規感染を押し上げていることを示唆している。
仮に2万人が入国したとして、水際対策から漏れたウイルスキャリアが1.5%居たとしよう。人数でいうと300人程度だ。


週ごとの実効再生産数を2とすると、この300人が4週目には4800人に膨れ上がる。
つまり今の新規感染者数は、1カ月前のわずか300人が雪だるま式に膨れ上がった結果かもしれないのだ。
これが指数関数的増加の恐ろしさだ。


政府は3月12日に1日の入国者数を2000人以下に制限する措置を発表した。
https://www.mlit.go.jp/page/daijin210312.html

これでもまだ甘いと言わざるを得ない。
法律に基づく省令や告示ではなく、要請にすぎないレベルであるし、罰則も何もない。

3月19日には新たな水際対策として、入国する際には72時間以内に受けた検査の証明書が必要となった。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

まったく意味がない。
検査後に感染したり、潜伏期間中のため陰性と出るケースだってある。
何より偽造された証明書を見破れるのかというと、実に心もとない。
誓約書なんて紙切れ同然だ。
こうした善意をあてにした対策なんて、破ろうと思えば簡単にできる。


では、どうすればいいのか。
簡単なことだ。
東京五輪の選手村として作った晴海の宿泊棟を隔離施設に転用すればいいのだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1849241e3e8f43a9d8ac2824e8617edc7d3a32aa

1万8千人のキャパがあるから、十分な設備と言えよう。
五輪なんて秋に延期して、今は集中して感染者を抑え込むのが先決だ。
でないと、そのうち五輪どころの騒ぎではなくなると言っておこう。


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