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【生活と読書】5/15-5/19

5月15日(月)
子どもが通う小学校で月1回行われている「朝読み」へ。
コロナ禍での入学だったため、少しでも学校と接点を持ちたいと参加をしている読み聞かせボランティア活動。朝の会の時間ということもあって、フレックスが使える時はできるだけ活動をするようにしている。
今回は4年生担当。読んだ絵本は『オオカミのはつこい』(きむらゆういち/田島征三/偕成社)
親近感あふれるオオカミの行動や仕草に、子どもたちからクスクス笑いが出ていた。

最近、「読み聞かせ」を「読みかたり」という呼び名に変えようという流れがあるらしい。個人的には「読み聞かせ」でも「読みかたり」でも、どちらでもいいと思っている。読んでくれる人と聞いてくれる人が楽しい時間を過ごすことが一番の目的だから。

5月16日(火)
突然の真夏日。暑いけれど湿気がないからまだマシ。
終日在宅で資料作成に追われていた。

5月18日(木)
積読から発掘した『鳥と雲と薬草袋』(梨木香歩/新潮社)をパラリとめくる。
日本各地の地名を例えば「まなざしからついた地名」など独自の視点で分類し、その土地の記憶を物語る随筆集。(著者は葉篇随筆、と称している)
「冷水峠」は著者の思い出から語られている。
鹿児島市の小中高校には毎年10月下旬になると、妙円寺詣りという21kmほど歩く習わしがあるそうだ。

関ヶ原の合戦の折、敗北した西軍に与していた薩摩軍は、過酷な状況の中、凄まじい犠牲を出しつつも帰還した。妙円寺というのは、その時将、島津義弘の菩提寺である。いわば、リメンバー・パールハーバーならぬ、リメンバー・関ヶ原という記念行事なのだ。(中略)
「妙蓮寺詣りの歌(二十二番まである)」を歌いながら、歩く。

『鳥と雲と薬草袋』梨木香歩 新潮社 78ページより

一時期、仕事で毎週鹿児島に行っていたのだが、その時にお世話になった鹿児島の皆様のことを思い浮かべ「ああ、なんて鹿児島らしい行事なんだ!」と感じてしまう。わたしが出会った鹿児島の方たちは、桜島と西郷さんを誇りに思い、地元の歴史を大切にされている方が多かった。
著者も「執念深さと捉えるか、先祖の苦労を忘れまいとする儒教的精神と捉えるか」と書いているが、幼い頃からの教育がなせる地元愛だと感じた。
そういえば、毎年夏になると鹿児島市内から桜島まで海を泳ぐ小学生のニュースが流れてくる。
「冷水峠」から脱線してしまったけれど、訪れたことがあっても知っているとは限らない。まだまだわからないことがたくさんある。
知ることを止めないように、歩き続けなければ。

5月19日(金)
同僚が一歩を踏み出そうとしてる。
ふたりで【選書サービス】やってみる?なんて夢のような、でも今すぐできそうな、そんなことを話をしたりした。
わたしはグズグズしてしまって動けないでいる。楽しめるほうに進みたいと思うのに、そちら側へ舵を切ることがこわい気がする。
本当にやりたいことはちゃんとわかっている。
わたしは求めてくださる誰かのために、本を選ぶお手伝いをしたい。
自信が持てなくて躊躇したまま人生を終えたくない、死ぬ間際の後悔は少ない方がいい。
そんなことを思った。
謎に勢いづいたのか、帰宅途中に寄った書店で『沖縄の生活史』を買ってしまった。『東京の生活史』と同じように、少しずつ読み進めたい。


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