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夏の庭からーどの季節も美人の「ヒメシャラ」は庭木におすすめ

こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。今日は美人さんの庭木のご紹介です。私がこれまで携わったお庭や園庭にも植えている樹の中でも、定植後もあまりトラブルがなくコンティションの良い樹です。

ヒメシャラとは

ヒメシャラ (別名:サルナメリ、アカラギ)
ツバキ科 ナツツバキ属
落葉高木 原産国.日本・朝鮮半島

この木の美しさはいくつかあるのですが、まず花の咲く時期。
花咲くのはちょうど紫陽花が色づき始める前くらいの時期です。他に咲く花も少ないので重宝します。
ヒメシャラより一回り花も葉も大きな「シャラ」の樹も同じ時期に咲きます。ヒメシャラもシャラも、花の形は「ツバキ」に似ているため「夏ツバキ」とも呼ばれています。

ヒメシャラの花、かわいいですよね。

幹のきれいな樹

ヒメシャラの美しさは、落葉してからも続きます。
何せ、赤褐色でツルツルとした幹肌がとても美しいのです。

ピントが合っていない(泣)

写真はちょっとイマイチですが、ヒメシャラの幹がどれほど美しいかというと、ヒメシャラの幹は「日本三大美幹木」の一つなのです。
他の2本は、一つは「青桐」緑がかった幹。もう一つは「白樺」の白幹です。

3本の幹が並んでいる写真がありましたので、気になる方はこちらのサイトを見てみて下さいね。

樹形がきれいな樹

ヒメシャラは、樹形も乱れにくい樹です。少し手を加えてあげれば、とても素直に成長します。自然な雰囲気で楽しめます。

この写真のヒメシャラは、園庭に植えたその日の写真です。
雨の降る、冬の寒い時期でしたので葉は全て落葉していますが、一番ヒメシャラの樹形がよく見えるのではないかと思います。

園庭のウッドデッキの淵に植えてありますので「邪魔なんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかしこのデッキは、ちょうどお昼寝を済ませた子どもたちがやってきて、おやつを食べるスペースになっています。
夏場は、そのウッドデッキにこのヒメシャラが優しい木陰を作ってくれるんですよね。

また、ヒメシャラは花のあと、小さな実がつきます。(食用には向きません。)その実を拾って遊ぶのも楽しいでしょうし、徐々に紅葉していくのも季節を感じられますよね。園舎の窓からヒメシャラが季節ごとに姿を変えるのを、見ることもできますね。

ヒメシャラを植えた日は冷たい雨の降る日で、
休憩時間に、園長先生からいただいたホットココアが
とても美味しかったのが良い思い出です。

シャラの名前の由来

シャラは漢字で「沙羅」と書きます。平家物語(鎌倉時代に成立した軍記物語/著不明)の最初の文を覚えていますか?

<平家物語>
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理りをあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵におなじ。

そう、この沙羅双樹は「夏ツバキ」のことを指していると言われています。元々の沙羅の木はインドの北部に生えている別の木なのですが、日本では育てられないようで、夏ツバキを沙羅と呼ぶようになったのだとか。

しかし、本来のサラソウジュと「シャラ」は、似てませんし、平家物語の成立した時期とシャラと呼ばれるようになった時代に少し差があるので、真実はどこにあるのでしょうね(笑)

まとめーこの季節に咲く花木が好き

春、梅だ!桜だ!と花木はとても見事な花を咲かせてくれます。
それを見て、たくさんの方が、「春だね。」「きれいだね。」と話したと思います。しかし、そのような花いっぱいの季節も過ぎて、この時期に咲く花木は樹にいっぱいに花をつけた!という雰囲気ではありません。
それもそのはず。春になって葉より先に花が付けば花が一番目立ちます。ただ、今の時期の花木は、葉と共に花をつけるのですからどうしても、春の花木の華やかさは感じられません。

しかし、葉の色がいよいよ深くなってくる季節、そこにふと花が付いている姿は、なんとも瑞々しくて美しいと感じるのです。

いよいよ今日明日にも九州も梅雨入りではないかと予報されています。雨に濡れた深緑も綺麗ですよね。とは言え、雨が続くのは苦手なんですよ。
雨が3日続くと不機嫌になりやすくなりますので、どうぞ皆様ご注意ください(笑)私も、そうならぬ様、自分のご機嫌を別の用事で取ってあげようと思います。

さて、今日はここまで。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。


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