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「富山グラウジーズ」 けっち

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Photo by Steve Halama on Unsplash

富山といえば、何を思い浮かべますか? 世界遺産の合掌造り……しろえびだったりホタルイカだったり魚介がおいしい街で、雄大な立山があって緑がたくさん……。思いつくままにいくつか挙げてみましたが大都会に住んでいる人がふらりと旅に出かける場所として、富山はオススメだな、と思います。

僕と妻は数年富山に住んでいました。富山のご飯は美味しかったし、都会ではないけど不自由しない暮らしができる過ごしやすい街でした。でも、あまりにも穏やかすぎるこの街にひとつ不満もあって、それは街にいるだけでワクワク、ドキドキするようなことがない。人が集まることによってうまれるエネルギーを、しばらく富山では感じることができなかったんです。

そんな僕がはじめて「富山グラウジーズ」という地元のプロバスケットボールの試合を体育館に見に行くことがありました。妻が仕事の関係でチケットをもらっていたので、あまり期待せずについていったことを覚えています。冬の富山の夜はとても寒くて、体育館までの道のりも長く感じました。

ところが一歩体育館に入ったとき、僕たちの席は自由席だったのでコートに近いわけでもないはずなのに、バスケットマンたちの圧倒的な人間としての迫力におののきました。2メートルある鍛えぬいてる男たちが格闘技なみにぶつかりあって、狭いコートで走り続けている……そんな彼らをとりかこむファン(ブースター)の応援が物凄い……。富山のチームカラーである赤一色の会場で、初めて観戦した僕もいつのまにか試合に入り込んでいきました。スポーツ観戦の魔力を知ったのでした。

大都市の強豪チームのように資金力があるわけではない富山ですが、エース宇都直輝を中心に選手がとにかく個性的。いつのまにか選手の顔と名前も覚えて、それからは毎週のようにグラウジーズの試合を観戦しています。

富山を引っ越した今、思い出としてふりかえるはずの「富山」なのですが、こんなに深くまで好きになってしまった富山グラウジーズのブースターのひとりとして「富山」と単語をみると反射的に「ゴーゴー、グラウジーズ」と心の中で熱唱してしまいます。今日もありがとうございます。

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