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ドグマチール(スルピリド)の副作用アカシジアは辛すぎた!

いつか機会があったら発信しておきたいと思っていた。
下手したら辛すぎて自殺しちゃうかもしれないから。
でも知っていればなんのことはない副作用だから。
でも医者も薬剤師も知らなかったりするから。

ドグマチール(スルピリド)を短期間服用していたことがあった。ストレスで体調をくずし、内科で処方を受けたもの。これを飲むと食欲も出るし身体も元気になって、こんな良い薬があるのかと感動的ですらあった。何しろ1日中笑顔で活動的でいられるのだ。

ところがしばらく飲み続けていたら、

なんだかソワソワしてじっとしていられない!
1秒も体を動かさずにはいられない!

1日中部屋の中を歩き続け、夜中にも飛び起きて廊下を行ったり来たり、とにかくどうにもじっとしていられなくなってしまった。その時はまさか薬の副作用とは思わなかったので、訳も分からず動き続けるしかなかった。

服薬中にたまたま別件で入院、点滴を引きずりながら昼も夜も院内を歩き続けた。
「助けてください!」と医者、看護師にいくら訴えても原因がわからず、対処もしてもらえない。(ドグマチールを服用中だということは当然伝えてある。)

夜中、ベッドの上で上半身のたうち回り、耐えきれずナースコールをすると「アイス枕持ってきてみようか」と言ってくれた。「それは違うと思う〜!」と言ってみたが持ってきてくれたので、もうアイス枕を信じてみるしかない。藁をもすがる思いで頭に敷いて寝た、いや寝れないぞっ!!でもなんとなくウトウトはできたから少しは効果があったのか???

原因もわからず、おさまる気配もなく、いやこれじゃとても生きていられない、このまま一生治らない病気の症状なら死なせてほしい。
お見舞いに来てくれた友人達にも「辛くて生きていられない~~!」と訴え続けた。今思えば友人達もさぞかし困っただろうな。それでも私と一緒に院内を歩き続けてくれた。

数日後、今まで見なかった顔の看護師さんが病室にやって来た。私がじっとしていられないことを訴えると、すすっと早足で病室を出て行った。そして私のところへひとりの精神科医(後に私の主治医)を連れてきてくれた。その医師は20秒もしないうちに、

「ああ、わかった!」

と言うではないかっ。
え、何、何がわかったの?

「薬、出しておく」

とだけ言い残し、医師はさっさと病室を出ていってしまった。
ま、待って〜〜〜、何がわかったのか教えて〜〜、、とばかりに廊下へ出たが、看護師さんと一緒にすたすたと去っていく医師の背中を見送るだけだった。

後日聞くところによるとその医師は「あなたの顔見てすぐわかった」のだそうだ。ドグマチールの副作用アカシジアを抑える薬を処方してくれたおかげで、私は晴れてじっとしていられるようになった。そしてドグマチール自体飲む必要が無いということで、服薬中止。

あぁ死なずにすんだ〜、めでたしめでたし。
何よりも、気付いてくれたその看護師さんに感謝感謝!!

という体験です。

ドグちゃんはもともと胃潰瘍の治療薬として登場し、その後、抗うつ作用があることが分かって精神科でも使われるようになった薬だそう。それでストレスで体調を崩した私にも効果があったのかな。
しかし恐ろしいことに、アカシジアを他の病気の症状だと診断されてしまうこともあるのだそうだ。そんなことになったら患者はとてもじゃない、あまりの苦しさに自殺してしまうよっ。

『厚生労働省の「重篤副作用疾患別対応マニュアル」には、アカシジアについて「あまりに苦しくて衝動的に自分を傷つけたり、自殺したいとさえ感じ危険な行為に及ぶ場合さえもあります」と記されている。』

と薬のサイトに記されている。

それから何年かして整形外科に通う機会があった。隣に薬局があったので処方された湿布を貰いに行くと薬剤師さんが「お薬手帳、副作用のところにアカシジアって書いてあるけど、アカシジアって何ですか?」と私に聞いてきた。えっ、薬剤師さんが知らないの?
主に整形外科の患者しか来ないであろう薬局には馴染みの無い副作用のようだ。

医者、薬剤師でさえ知らなかったりするので、ドグちゃん飲んでる人は知っておくといいですよ。じっとしていられないって、マジ、死にたくなりますから。この薬だけじゃなく精神科系の薬にはアカシジア多いようです。


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