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社会人向け大学院への入学検討をした話その5

この記事は、病院で働く事務職員が、現状の業務に対する自分の能力に限界を感じ、学び直しとして大学院を修業の場として検討した話です。
今回は社会人向け大学院の学費の話です。


1 志望校の学費比較

私の志望校は、兵庫県立大学、大阪公立大学、関西学院大学、神戸大学、国際医療福祉大学のMBAでした。
各校の学費についてまとめると、次の表のとおりとなります。

MBA学費の比較

各項目を簡単に説明すると、次のとおりとなります。

①学費1
 入学金と年間授業料の合計

②教育訓練給付金
 雇用保険から給付される教育訓練給付金。計算対象は①学費1が対象。専門教育訓練給付金は最大で7割(年間上限額56万円、2年間で112万円)、一般教育訓練は最大で2割(上限額10万円)です。

③学費2
 施設整備費や教育充実費(実習費)、大学後援会費、研究会費等。②教育訓練給付金の計算対象外。

④学費負担額
 ①-②+③の費用。基本的にこの金額が比較対象となる。

⑤給付型奨学金
 各大学で独自に支給している返済不要の奨学金。OBや寄付金が多い大学で用意されていることが多い。社会人大学院の場合は貰えたら幸運。

⑥入学試験検定料
 入学検定料(関西学院大学は35千円、それ以外は30千円)、出願書類作成代(証明写真代、卒業証明書発行手数料、送料等)、受験日当日の交通費等

⑦図書費
 授業で使用する参考図書等。自前のテキストが用意される場合もあるが、基本的に必要と思われる。概算額を提示しているのは大阪公立大学のみであり、他校はざっくりとした概算費用。

⑧ 備品費・消耗品費
  ノートPCと文房具購入費用。基本的にPCが必要になると思われる。
  MSOffice等のソフトウェアは、入学時にライセンス使用できる可能性があるため、購入費用からは除いている。
  ※大阪公立大学では、MSofficeやAdobeのライセンスが使用できるらしい(と記憶している)。

⑨課外活動費
 フィールドスタディ時の旅費交通費とその雑費。

⑩通学雑費
 通学交通費と昼食・軽食代。大学校舎は学食が利用できる可能性がある。サテライトキャンパス(貸しビルの一角)には学食がないので、それなりに食費がかかる。

⑪交際費
 飲み代。校風や立地、学生の雰囲気により変動する。

2 兵庫県立大学について

(1)学費について

入学金は282千円(兵庫県外在住者は+141千円)。
令和8年度からの入学金は282千円に統一されます。

授業料は地域イノベーション・医療マネジメントコース・介護マネジメントコースは804千円(18カ月)、中小企業養成コースは1,072千円(24カ月)となります。

その他、施設整備費が100千円(中小企業診断士は+200千円)、大学後援会費が72千円です。

(2)学費の無償化について

兵庫県立大学といえば、大学と大学院の無償化が話題となりました。兵庫県からも公式に公表されており、議会の議決を待っているところです。

若者向けの政策ですし、社会人には雇用保険という保険がありますのでどうせ対象外になるだろうと思っていました。案の定年齢要件等が要件化されました。残念でしたが、普通に考えればまあそうですよね。

兵庫県立大学無償化の要件

(3)学外活動費について

医療はフィールドスタディとして、福井県、福岡県、岡山県、神戸市内の施設を訪問しますので、その旅費交通費が必要となります。日帰りで行けるスケジュールですが、場合によっては泊りも必要となります。

(4)通学雑費について

三宮を起点にした場合は、神戸市営地下鉄の交通費が必要です。細かいですが、土日祝日限定の回数券がお得です(5枚の値段で7枚もらえる)。また、学食を利用できるのがうれしいところです。

3 大阪公立大学について

(1)学費について

入学金は282千円(大阪府外在住者は+100千円)。
令和8年度からの入学金は282千円に統一されます。
授業料は1,072千円(24カ月)となります。

その他、他の公立大学や私立大学で見られる施設整備費等の費用は、公式HPからは確認できませんでした。
費用負担が無いのか、入学許可が下りた時点で公開されるのかもしれません。

(2)学費の無償化について

大坂公立大学も無償化の政策が大阪府から発表されています。
こちらも年齢要件がありますので、社会人は残念ながら対象外です。

(3)教育訓練給付金について

残念ながら給付対象外です。

(4)図書費について

入学説明会に参加すると教えてくれます。貴重図書もリストにあり、15万円ほどかかるようです。

(5)学外活動費について

大学が休業期間中は、各学生の勤務先に赴いて自主研究を行ったり、夏季集中合宿のようなものもあるようです(と記憶している。)。
そのため、交通費や会議費も発生しそうです。

(6)通学雑費について

基本的に梅田(火木金夜、土曜昼間)、たまに杉本キャンパス(JR杉本町)に通学します。交通費以外も、食費がそこそこかかりそうです。

4 関西学院大学について

(1)学費について

入学金は200千円,授業料は1,540千円(24カ月)となります。人によっては18カ月で修了する方もおり、その場合は1,155千円です。

その他、教育充実費が2年間で450千円(中小企業診断士養成課程は実験実習費として2年間で+600千円)、大学同窓会・研究会費が20千円です。
その他にもあるかもしれませんが、公式発表されているのは以上でした。

(2)教育訓練給付金について

MBAは専門実践教育訓練給付金の対象ですが、中小企業診断士養成課程は2024年入学者は対象ではなく、一般教育訓練給付でした。
ただ、おそらく数年内に中小企業診断士養成課程も専門実践教育訓練給付金の対象になると思われます。

(3)給付型奨学金について

関学の特徴として、ベーツ特別支給奨学金(授業料・教育充実費相当額)と、ベーツ第1種支給奨学金(授業料・教育充実費の半額)があります。
※頭書記載の表は、第1種を想定しています。
こちらの奨学金は、入学試験成績や成績優秀者に支給されます。
直近では、企業経営戦略コースと中小企業診断士養成課程で各1名が採用されているようです。狭き門なので、取れたらラッキーという感じでしょうか。

(4)学外活動費について

入学案内等を見る限りでは、フィールドスタディの記述が見当たりませんでした(探せなかっただけかもしれません)。
そのため、学外活動費は今のところ不明です。

(5)通学雑費について

授業は、平日夜と土曜日昼間に大坂梅田サテライトキャンパスで行われます。
カリキュラムの選択次第ですので、交通費と外食費は授業の組み立て方次第で変動します。

(6)その他雑感

私は中小企業診断士養成課程への入学は検討していませんが、大阪で養成課程に入るのであれば、関学もいいですが、大阪経済大学の養成課程の方が費用面では安上がりで人気があるかもしれません。

5 神戸大学について

(1)学費について

入学金は282千円、授業料は804千円(18カ月)となります。

その他、他の公立大学や私立大学で見られる施設整備費等の費用は、公式HPからは確認できませんでした。
費用負担が無いのか、入学許可が下りた時点で公開されるのかもしれません。

(2)学外活動費について

入学案内等を見る限りでは、フィールドスタディの記述が見当たりませんでした(探せなかっただけかもしれません)。
しかし、神戸大学MBAはプロジェクト方式という特徴があるため、自主研究による学外活動が多いのではないかと予想しています(個人の感想です)。

(3)通学雑費について

授業は、土曜日集中選択も可能ですが、平日夜も選択できるようです。場所は六高台第1キャンパスで、阪急六甲から20分ほど登山したところ(バスでも行けます)。
食堂を利用できそうですので、通学雑費はそこそこ安く抑えられそうです。

6 国際医療福祉大学について

(1)学費について

入学金は200千円、授業料は1,800千円(24カ月)となります。その他、施設設備費が2年間で300千円です。
その他にもあるかもしれませんが、公式発表されているのは以上でした。

(2)教育訓練給付金について

残念ながら専門実践教育訓練給付金の対象外です。一般教育訓練給付のみ対象となります。
今後の申請予定について期待したいところです。

(3)学外活動費について

フィールドスタディの記述が見当たりませんでしたが、ゼミ合宿のような情報をどこか(Youtubeとか)で見た気がします。その場合は、学外活動費が発生します。

(4)通学雑費について

授業は、金曜日と土曜日ですが、zoom参加可のため、遠隔地でも参加できます。そのため、毎週の通学費用は0円にすることも可能です。
※関東在住者であれば、港区赤坂キャンパスで受講することも可能。

7 まとめ

学費や通学諸経費等を総合的にみると、神戸大学が最も金銭的負担が少なく、兵庫県立大学、関西学院大学、大阪公立大学、国際医療福祉大学という順になりました。
もしかしたら隠れ経費が色々あるかもしれませんが、以上費用面の参考にしていただければと思います。

長文の駄文ばかりで申し訳ありませんが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

続く
※次回はカリキュラム内容の比較をしたいと思います。


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