日記:2020/2/13(木)

晴れ。ほとんど春の陽気。暖かすぎてぼーっとしてしまう。職場に小さなハエトリグモがちょこまかとうろついているのを発見する。

Twitterの外国語用アカウントを開き、英語ほか、現在学習中のフランス語、ドイツ語、韓国語、(今後学習予定の)チェコ語、ジョージア語のツイートが、タイムラインつらつらと流れていくのをこれまたぼんやり眺めるなどしつつ、気がつくと一日が過ぎていた。

(※外国語の練習)요즘 입술이 건조하니까 나중에 립밤을 사야겠다.  Nach der arbeit werde ich in der bibliothek deutsch lernen. And I would like to watch 이만희's film <魔의階段(마의 계단)>(1964)  at home (unless I'm tired).

読み止しのウラジミール・ナボコフ『アーダ〔新訳版〕 上』(若島正訳、早川書房)を再度読み始め。第1部-30のサーカスの情景はさすがの筆致。「マスコダガマ」という変名で逆立ちの曲芸を披露する道化師姿のヴァンが、華奢で赤毛の「リタ」という名の踊り子(まるでリタ・ヘイワースではないか)とタンゴを踊るくだりに心躍る。

 両手歩行によるえもいわれぬ肉体的快楽は取るに足らない要素ではなく、手袋をはめずに踊るさなか、カーペットが手のひらを孔雀色の斑点に染めるのは、彼が初めて発見した色彩豊かな下降世界を反射しているように思えた。最後の巡回公演で結びに踊ったタンゴにはパートナーがあてがわれ、そのクリミア出身のキャバレーダンサーは、背中に深く切れ込みが入った、スパンコール付きのひどく短いドレスを着ていた。彼女はロシア語でタンゴのメロディを歌った。

 アルゼンチンの焼けつく空の下、
 マンドリンの熱い吐息に合わせ。
 Pod znóynïm nébom Argenínï,
 Pod strástnïy góvor mandolínï.

—―ウラジミール・ナボコフ『アーダ〔新訳版〕 上』(若島正訳、早川書房)pp.239-240

読んだ記事:

腕時計マガジン"Revolution Watch"による、「狂騒の20年代」の腕時計事情についての記事。ジョン・ハーウッドが自動巻き腕時計を考案し(1924年特許取得)腕時計界に激震が走ったことや、ルドルフ・ヴァレンティノが『熱砂の舞 The Son of the Sheik』(1926)の撮影中、ずっとカルティエのタンクウォッチをつけていたというエピソードなどが、写真付きで紹介されている。よい。



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