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リゾートやまどりで新春から列車旅(part1)[2022.1 北海道&東日本パス①]

2022年がやってきた。まだ三が日の中途である。
今振り返ってみると、そんな新年早々から旅に出かけようと企てたのは非常に馬鹿げていると思う。
今までの年末年始の行動パターンは、一貫して家の中でぬくぬくと過ごすだけであり、そんな体たらくなヒトがいきなり外へ出ようとしてもなかなか上手くはいかないだろう。
というのを数秒考えれば分かるのに、思い付きと勢いで計画を攻撃的に立ててしまうのだから、自分自身を非常に恐ろしく感じる。
しかし結論として、この旅で得られた教訓は多々あるから、無駄ではなかったのである。

さて、今回はただひたすらに列車に乗る旅行を執りおこなう。
JR東日本とJR北海道管内の普通・快速列車が乗り放題になる「北海道&東日本パス」を事前に購入しておいて、そのついでに新年にだけ運転される臨時列車の指定席券なども同時に発券を済ませてきたのは年末のことだ。

そして、不安と期待を胸に新年を迎え、いざ出発!といきたいところだったが、早速アクシデント、というか自滅をした。
寝坊。それは非常に厄介なものである。せっかくの計画が、きっぷが無駄になってしまう。
いつもなら不貞寝をするところだけれども、フリーきっぷと指定席券は既に手中にある。幸いにも、まだリカバリーが効く時間だったから、今回ばかりは行く決断をした。

やってきたのは東京都八王子市にある高尾たかお駅。
本日は群馬・埼玉から高尾山へ参拝する客に向けて運行される快速列車「新春初詣やまどり」が走る日だ。先ほど申したとおり、寝坊の影響を受け、復路の高崎たかさき行きのみの乗車となる。

高尾駅に降り立つのは久々のことで、小学生以来かと思われる。
そのときに受けた印象としては「狭くて暗い」。あまり良いイメージを抱いておらず、それが今日まで尾を引いている。
しかしながら、今回受けた印象は正反対だった。確かに天井の低さ故の圧迫感はあるが、ありふれたごく普通の駅ではないだろうか。
今でもそうだが、まだ感性が未発達な頃合いのため、そう思い込んでしまったのも仕方ない。

そんな高尾駅の2番線ホームに、485系「リゾートやまどり」がやってきた。
この車両が製造されたのはもう何十年も前のことで、走る骨董品といえよう。これを書いているとき(2023年10月)には既に廃車となっている。乗っておいて良かったとつくづく思う。

ドアが開いて乗車できるようになってから、発車するまではあまり時間がない。臨時列車はだいたいこのような感じである。
この車両の特徴といえるのは、何と言っても座席と座席の間隔だ。私の身長だと、足を精一杯伸ばしてようやく前の座席に靴が触れる。
またそれだけでなく、リクライニングもかなり効く。写真をご覧いただければその凄さが分かっていただけるだろう。

とても恵まれた座席に座れるから、指定席料金が高額なのではないかと思われる人もいるかもしれないが、この列車は快速として運転される。快速の指定席料金はわずか530円。私は、JRは非常に損をしていると勝手に思っているほどである。

座り心地の良い座席ではどうしても眠りたくなってしまうが、今回ばかりは我慢して車窓を見ることに集中してみよう。


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